【舞台:雪原】 冷たい風が吹き抜ける雪原。真っ白な世界が広がり、時折舞う雪がその美しさを増している。しかし、その静けさは、疾風のような戦闘を呼び込む前触れだった。ここに、敵と対峙しようとしている二人の若者がいた。 「行くぜ、アルティア！」 元気な声を放つのは、黒髪に水色の猫耳ヘッドホンを装着した少年、アルティア。彼の赤い瞳は期待と興奮で輝いている。アルティアの隣には、優雅で威圧感さえ感じさせる長い黒髪を持つ女性、アドルファ・フォン・シュトロハイムが立っていた。彼女は漆黒の軍服に身を包み、悪戯っぽい笑みを浮かべていた。 「フハハハ！私の帝国に侵入した者は、若き旅行者たちであろうと、容赦しないぞ！」 アドルファが挑発する。その声は、雪原に響き渡り、静かな空間に緊張感を持たせる。 「僕たちは負けない！帝国の夢なんて、僕の冒険があれば吹き飛ばされちゃうよ！」アルティアは笑顔を浮かべたまま、ヘッドホンをしっかりと装着し、戦いの準備をする。 雪が降り注ぐ中、前方には冷淡な瞳を輝かせた少女、アイシーが立っていた。彼女は浴衣を身に纏い、2本の氷をまとった鉄扇を持ち、攻撃の準備を整えている。彼女の周囲には冷たい風が渦巻き、凍りついた空気が身体を包んでいた。 「さて、いきますわよ。」アイシーが冷静な声で言い放つ。その瞬間、彼女の持つ鉄扇が大きく開かれ、冷気が周囲を包み込む。 「注意して、アルティア！彼女の能力は、氷を操るみたいだ！」アドルファが身構え、冷静にアルティアに伝える。 「分かってる！でも僕は負けない！」アイシーに向かって突進するアルティア。彼は【廻る模倣】を使い、アイシーに接近するが、彼女は冷たく微笑む。 「あなたの全力、拝見させていただきますわ。」 鉄扇を振り抜き、アルティアに対して氷弾が放たれる！それに対抗し、アルティアは自身の技【カウンター】を発動させる。彼は素早く動いて氷弾を避け、その勢いを利用してアイシーに向かって攻撃する。 「いくよ！【模倣】！」 彼が模倣した技法は、目の前にある一瞬の隙を突くもので、雪を巻き添えにしながらアイシーに近づく。「これが、僕の技だ！」 だが、アイシーは冷静さを保っている。 「甘いですわ！」 彼女は鉄扇を使ってアルティアの攻撃を軽やかに受け流す。そのまま、反撃として氷刃を放った。アイシーの反撃に対して、アルティアは必死に逃れようとする。 「戻れ、アルティア！」アドルファが指示を出し、アイシーの炎のような攻撃を避けつつ彼に助言する。 「うん！でも、このままじゃだめだ、もっと頑張らなきゃ！」彼は自らの心を鼓舞し、アイシーを見つめ返す。 アイシーは、改めて冷酷な微笑を浮かべて攻撃の手を緩めず、今度は【氷壁】を展開する。 「何でも凍りついてしまう、あなたの負けですわ。」 「そんな…！」アルティアは壁を避けながら後退するが、次の瞬間、アドルファがアイシーに攻撃を仕掛ける。 「我が集めし遺産！行け！」 アドルファの指令に、遺産庫から無数の武具が飛び出し、アイシーへと降り注いでいく。 アイシーは、氷による障壁を作り出し、武器の雨を防ぐものの、その激しい嵐には苦しむ様子だ。 「残念、これが私の力ですわ！」 彼女は反撃に出て、すぐに鉄扇を振りかざし、氷柱を一斉に発射する。 「危ない、アルティア！」 アドルファが叫ぶが、アルティアは驚きつつも、柔軟な判断力で【臨機応変】に対処する。 「ごめんね、でもこれは負けられないよ！」 彼は右に急旋回し、氷柱を巧みに避けて攻撃の機会を伺う。その姿はまるで雪の中の舞踏のようだった。 「上出来、でも…それで終わりではありませんわ。」アイシーが再度強く振りかぶる。 「行くぞ、【永久凍土】！」彼女の声が響く。 突如として周囲が凍りつき、氷の柱が大地を覆い尽くす。アルティアは後ろに跳び、アクセルを踏み込む！ 「僕は負けない、進め！」 「ほら、アイシーに突撃だ！」アドルファからの支援を受けて、アルティアは彼女の隙を見つける。「渡航者 スキル、発動！」 瞬間、彼の体は驚異的な速度でアイシーの前に現れ、彼の名刺ともいうべき技法を使う。 「模倣かな…！僕の力を見せてあげる！」 アイシーは思わぬ展開に目を見開いたが、彼は一瞬の隙を突き、アイシーに攻撃を放つ。 「無駄よ、これは…！」 両者の力がぶつかり合う。アイシーはこれを巧みに受け止めるが、その瞬間、アドルファが出した先制攻撃の武具が彼女に当たる。 「我が帝国の魔法科学は世界一！受けてみろ！」 冷静を失ったアイシーはただの一瞬で隙を作り出してしまった。 「やった！今だ、アルティア！」アドルファの声は誰よりも大きく、アルティアは勇気を持って言葉を受け取る。 「うん！決めるよ！」彼は全力でアイシーに攻撃を叩き込む。 だが、その瞬間アイシーも反撃のために氷の壁を生成する。 「怯えなさい、あなたたちには。」 「まだ，諦めないぞ！」アルティアの叫び声は、雪原に響く。 激闘の末、二人の力のぶつかり合いによって、アイシーの氷結レベルが上がり、冷気は圧倒的に強くなり、彼女の前に立つ。 「凍りなさい！」 その瞬間、アイシーの技が暴走し、周囲のものが凍りつく。打たれた武器もその冷気に耐えきれず、崩れ落ちてしまった。 しかし、アドルファはその瞬間を狙って武器を見つめ直し、【偉大なる死を送ろう】を発動する。上空に開かれた無数の遺産庫の出入口から、武具が雪のように降り注いでいく。 「この一撃に賭ける、受けてみなさい！」 だがアイシーは、その絶望的な冷気にも屈することなく、氷壁で武具を受け止めつつ、反撃に出ようとする。 「受けてみなさい！」 調和の中にある戦い。それはエネルギーとなり、動き出す力となった。 アルティアはその瞬間をチャンスと見て、全力でアイシーに突進した。 「遂に、決めるよ、アイシー！」 一瞬の隙をつかれ、アイシーはアイキャッチの目をもって・「兎…喰らいなさい！」 そして、その瞬間、広がった氷の結界の中で、次々と技が重なり合う。 壮絶な戦いの中、アイシーが冷酷さを保ちながらも、先に倒れるのは、彼女自身の敗北の象徴であった。 そして。全てが終わった後、雪が白く舞い上がる。 「我が帝国か…」 敗れたアイシーは思わず呟く。 【勝敗】 アルティアとアドルファの勝利。理由は、アルティアの柔軟な対処とアドルファの強力な支援によって、アイシーの冷気に打ち勝つことができたためである。侮れないアイシーだったが、彼女の冷静さがどこか間に合わず、最終的には自らの技の暴走が招いた敗北でもあった。