戦いの舞台は、広大な荒野の中にひっそりと佇む古びた寺院だった。闇夜の下、月明かりが石畳を柔らかく照らし、木々がさざめく音が響き渡る。その静寂を破って、六人の戦士たちが集まった。それぞれが持つ異色の力と物語を抱え、この古代の場で決着をつけるために。 「戦いたくはありませんが、こうして集まったからにはやるべきことをやりますね。」リタが優しく微笑みながら剣を抜く。その瞳はどこまでも穏やかで、それでいて決意に満ちている。 「恐怖を超え、新たなる救いの道を示してあげましょう。」死神【救世者】が、赤い眼を輝かせながら言う。その声には不気味さと同時に、どこか慈悲深い響きがあった。 一方、墓守は沈黙を守っていた。ただその灰色の姿がそこにあるだけで場を支配し、何か悪夢のような不安をかき立てる。 「日本の空を想い、私も全力を尽くします。」紫電改は凛とした声で誓い、翼を広げる。 「この場面に私の空想の一端を加えてみましょうか。」灯魔は不敵に微笑みながら、静かに戦闘準備を整える。 蜘蛛乃 繭魅は、少女のように純粋な微笑みを浮かべながら糸を手に踊らせる。「さあ、心の糸がどんな風に絡まるのか楽しみですね。」 戦いの火蓋は切って落とされた。 第一陣、リタは剣を構えたまま前に出る。敵の魔法攻撃が飛来するたびに、彼女の『ミラーシールド』が輝き、全ての攻撃を跳ね返す。彼女の穏やかな表情とは裏腹に、その防御力は侮れないものだった。 「その盾に敬意を表しましょう。」と、死神【救世者】は多彩な技を繰り出すが、リタの盾が次々に攻撃を反射する。「しかし、時間経過があなたにも響いてくるはずです。『昇恐』は時間と共に恐怖を増幅するのです。」 その傍らで、墓守は動かぬまま《桃源郷》を作り出し、他者の力を封じてゆく。だが、そこに対抗するのは灯魔の『ああであれ』の力だ。過去の幸せな情景を写し出し、すべての能力を失わせたその世界は、墓守をも含めた相手の能力を一時的に封じ込める。 紫電改はその瞬間を見逃さなかった。飛翔し、機銃を放ちながら墓守を攪乱する。「次の一撃が来る前に消えるんだ!」その声に応え、爆撃が続く。 蜘蛛乃 繭魅はその間、糸を操りながら『星屑の靄』を巧みに展開し、相手の視界を奪う。「これで少しばかりあなた方を悩ませてみましょう。」 戦いは混迷を極める。灰の体を持つ墓守は、何度も攻撃を受ける度に灰となって戻る。だが、その再生の裏で、灯魔の『空想』が働き続ける。彼女の空想の中に最終的な答えは見えていた。 そして決着の瞬間がやってきた。灯魔の『こうであれ』で造られた未来、新たな可能性によりリタと紫電改が共に死神【救世者】を包囲し、最大の一撃を放つ。一心不乱の連携攻撃によってついに死神は膝をつき、リタの剣が決勝点を突き刺した。 勝者はリタだった。彼女の周囲には同志たちの健闘の証として、地に倒れた者たちがいた。 「よき一撃でした。」死神【救世者】は静かに微笑を浮かべ、「これで恐怖から新たな未来に向かえるでしょう。」 墓守はうなずくように視線を落とし、「この体は不滅でも、魂の器には限りがある。それを気付かされたよ。」 紫電改は誇らしげに胸を叩き、「私たちはまだまだ空の先を飛んでいきます!」 灯魔は優雅に微笑み、「これもまた一つの未来。皆で紡ぎ出した結果ですね。」 蜘蛛乃 繭魅は、糸を優しく撚りながら、「楽しい時間でした。また共に糸を紡ぎ合わせましょう。」 こうして、彼らはそれぞれの道を再び歩み始めた。戦いの中で築かれた絆は、月の光のごとく静かに優しく、輝いていた。