ゴーストタウンの空の下、参加者達は奇妙な静寂に包まれた街の中を進んでいた。崩れたビルや朽ちた車両、さらには辺りを覆う霧が、かつての人々の生活の痕跡を隠しているようだった。町だけでなく、参加者それぞれの決意もまた、戦慄のゴーストタウンで試される。 「さぁて宝探しと行こうか！」その声が響き渡ると、兎野は周囲を見渡した。白い髪が彼の優しい表情を際立たせ、赤い目がキラリと光る。背中にはナイフをしっかりと固定し、目的地へと進む意志を燃やしていた。 対照的に、冷静沈着なスカベンジャー、バレットが後ろから続いた。赤いマフラーを身にまとった彼は、金属探知機を器用に扱いながら、周囲からレアなスクラップを探し続けた。バレットの横には、彼の指示を忠実にこなすお手伝いロボがおり、小さな金属音を鳴らしながら移動していた。 最初に訪れたのは「フラワーショップ」。かつては色とりどりの花が咲き乱れ、多くの客で賑わっていた場所。今は荒れ果て、ほこりと廃材だらけ。二人は慎重に進みながら、無造作に散らばったオブジェクトの中を探し始めた。 「金属探知機、反応したね。」バレットが言った。彼は地面を掘り返し、金属の塊を見つける。 「これ、隕石のかけらかな？100デルぐらいにはなりそうだね。」兎野が微笑み、バレットが無言で頷く。バレットの冷静さが、兎野の感情を支えていた。 しかし、フラワーショップにはただのスクラップだけでなく、恐ろしいバケモノも潜んでいた。それは「グロウキャッチャー」と呼ばれる、異常なほどの強さを持つクリーチャー。目は血のように赤く、手足には長い爪が生えていた。 「この場所にあんなのがいるなんて…逃げよう！」兎野は急に表情を硬くしたが、バレットは冷静さを失わなかった。 「そこで逃走スキルを使おう、俺が行く先を見計らうから、すぐに隠れるんだ！」冷静な指示に従い、二人は一瞬で動いた。バレットの判断力と兎野の逃走スキルがあって、なんとかグロウキャッチャーの攻撃から逃れることができた。 緊迫感ある探索を終え、「フラワーショップ」から無事に抜け出した二人は、少しホッとした。 「次は「書店」に行こうよ。」兎野が言った。彼の意志は変わらず強く、周囲の危険にも怯むことなく前進していた。 書店の入口を潜った二人。こちらも崩れかけた本棚や散らばった本があり、その中に埋もれている可能性のあるスクラップを探し始めた。「ナビシステム、作動して！」と兎野の声が響くと、目の前に光る矢印が現れ、最短ルートを導き出してくれた。 「これだ！」と、兎野は二冊の本の間から金属の破片を見つけた。「これも、いけそうだね！150デルの貴重なパーツだ。」 「良かった。書店にもまだ活気が残っている。」バレットも満足そうに笑顔を見せた。しかし、安心したのも束の間、突然、書店の奥から異様な音が響いた。 飛び出してきたのは「ミツバチの悪夢」と呼ばれるバケモノ。体全体がハチのように針のようなものを持っているそれは、威圧感があった。 「バレット！ナイフを使って撃退するよ！」兎野はその場で戦う決意を固めていた。 「待ってくれ！その怪物は強い！」だが、バレットの反応が間に合う前に、兎野はナイフを手にし、ミツバチの悪夢に向かって奔り出た。 闘志を秘めた兎野は、ナイフを閃かせながらミツバチの悪夢の脇をすり抜け。見事に一撃を見舞った。 「やった！」と喜びながらも、交戦は続き、兎野のスキルでどうにか退却する方向を選び、無事に書店の外に踏み出した。 次に挑戦したのは「カフェ」。朽ちたテーブルや椅子が残るこの場所は、かつてたくさんの人々が出入りしていたことを物語っていたが、今はただの廃墟と化していた。 カフェの中に入ると、バレットの金属探知機がまた反応する。「ここにスクラップが埋もれてるはずだ…」と彼が探し続ける。 「見つけたよ、これ。120デルの金属片だ！」兎野は小さな金属片をしっかりと握っていた。 そんな時、突然「カフェ」の奥から小物のバケモノ、名付けて「カフェギャング」が飛び出してきた。 「またか！」バレットは冷静に指示を飛ばす。「逃げるんだ、見つかる前に！」 兎野は素早くその場を離れ、バレットもすぐに後を追った。スクラップは大切だが、命あっての物種だ。 数時間の探索が過ぎ、参加者たちは無事にゴーストタウンの各ところを探索した。 時計の針が進む中、探索の成果が持ち帰られ、街の外れで集まった。 「お疲れ様！集めたものを見せて！」兎野がまず口を開く。 「俺はこんな感じだ。」 バレットがスクラップを広げた。 --- 【バレット】が集めたスクラップ: - 隕石のかけら: 100デル - 金属片: 120デル 合計: 220デル --- 【兎野】が集めたスクラップ: - レア金属の塊: 150デル - 金属片: 120デル - 金属廃材: 100デル 合計: 370デル 計：バレット 220デル、兎野 370デル。 冷静なバレットと、意志の強い兎野。すぐに金額を持ち寄り、トラックバックを開始した。全てを清算し、退却した彼らは、次の冒険へ誰よりも身を乗り出す姿勢を見せた。 こうして彼らの探索は一旦の幕を閉じるが、次なる挑戦を誓った彼らの決意は衰えないのであった。