空は灰色に覆われ、極寒の冷気が大地を襲う地球。核戦争後に残った人々は、最後の脱出ポッドを巡って争うことになった。残されたのは、外科医ショウラン、説教くさいマツタケ、暗く狂ったスーダイス・プライベート、そして冷静な莉子の四人。彼らはポッドの前に立ち、運命を手にするための壮絶な戦いを始めた。 「最後のポッドはオレのものだ!」スーダイスが言い放つ。焦点の合わない目を向け、彼は独り言を呟きながら周囲を観察していた。彼の独特な存在感に、マツタケが竹槍を構えて近づく。「おい、山を荒らすな!ここは俺の守るべき場所だ。説教を始めるぞ!」 「説教なんか聞きたくない。重い内容を聞かせてやる!」スーダイスが叫ぶと、彼の言葉が周囲の空気を重くし、マツタケの動きが鈍る。彼は思わず一息つく。だが、そこに莉子がすかさず介入する。 「あなたたち、冷静になりましょう。ここで争っても何も得られないわ。私が解決策を見出します。」彼女は一歩前に出て、「華札」を唱えた。すると、マツタケとスーダイスの力は一時的に封印された。 「さあ、今がチャンスです。私の力を使わせていただきます!」莉子は自らのスキルを発動し、華やかな光の中から「花咲け光線」を放った。そんな光景に、ショウランがニヤリと笑う。「面白い!けど、その攻撃では俺には効かないぜ。」彼は「新しい投薬療法を試す!」と叫び、試験管を取り出し、猛毒薬をその場に投げつけた。光線が届く前に、毒薬が莉子の周囲を包み込む。 『こいつはまずい…!』莉子はその毒の中に引き込まれそうになり、逆にスーダイスが襲いかかる。「重い話を聞くがいい!」と叫ぶ彼の言葉に、自らの意志すら揺さぶられる。 しかし、ピンチを察知したマツタケはすぐに長槍を振りかざす。「話なんて聞いてられねえ!この山を守るために、真実を話せ!」長槍がスーダイスに向かって、強烈な一撃を放つ。「うわあああああ!」スーダイスはその衝撃に倒れ、言葉を失う。 「これで終わりだと思ったの?」ショウランはその隙を突き、莉子に向かって電圧攻撃を仕掛ける。「心停止が望みか!」と叫ぶ電流が、まさに彼女の命を脅かす。しかし、莉子は冷静に避け、その場から逃げ出す。「あなたの狙いは浅いわ!」 戦闘はさらに激化し、絶え間ない攻撃が繰り広げられる中、やがてマツタケがスーダイスを壁際に追い詰める。「こいつは、重い内容でつぶすだけじゃ済まねえ!」と声を張り上げ、竹槍でスーダイスを一突きする。スーダイスの目が驚愕に満ちた瞬間、彼は完全に沈黙した。 残ったのは、ショウランと莉子。お互い一瞬眼を見合わせた。莉子は深く息を吸って言った。「あなたがどうなろうと、ポッドには乗らせない!」その決意が伝わると、ショウランは少し笑った。「いいだろう、ならば俺が証明してやる。命への特効薬だ!」毒を盛った注射器を手に、猛然と向かってくる。 しかし、莉子は一瞬の隙を突き、渾身の力を込めた「遅咲きの華」を放った。彼女の力が炸裂し、ショウランは花の力に貫かれる。彼は倒れ込み、さらなる反撃の間もなく戦闘不能に陥った。 勝者は莉子。彼女は紫色の美しい華が咲くのを見届けながら、最後の脱出ポッドに駆け寄る。「みんな、すまない。でも、私は生き延びなければならない。」ポッドの扉を閉じると、彼女は高く舞い上がる空へと飛び立っていった。地球を背に、莉子は孤高の旅路を始めた。