四人の猛者が四方の門から一斉に登場した。広大な戦場は緊張感に包まれ、雲ひとつない空の下、彼らの運命が交錯する。まず舞台に現れたのは、冷静で口がよく回る魔族の少女、茈鬼 久条璃 真穂。彼女の闇系魔術の使い手としての美しい佇まいは、優雅さと冷酷さを兼ね備えたものだった。 「千切ってあげます。」 声を低くした真穂が、折り紙の花を手に取り、戦場を見渡す。だがその際、彼女の視界の隅に、暗い影が近づくのを感じた。次に現れたのは、冷酷非情な声で知られる始末屋、VeN.Xだ。彼は聖職者の装束と半面型のガスマスクで覆われた姿で、銅の大鎌を振り上げていた。 「腐蝕の香り、それは廃れた異端の兆しだ。」 腑に響く声で告げるVeN.X。彼が大鎌を振るうたびに周囲には濃厚な毒霧が立ち込め、真穂は微かに気分が悪くなるのを感じた。 その時、頭部が割れた奇怪な姿の邪神、ヤソマガツヒが大地を踏みしめた。周囲の空気が震え、彼の存在はまるで異次元からの邪気が流れ込むかのようだった。「ヤソマガツヒ!」としか語らないその存在に、誰もが敢えて近づくことができなかった。 一方で、妖狐戦士タマモが、甘い香りを漂わせながら妖艶な姿で戦場に現れる。「もっと近くに来て…私と遊びましょう?」その声は魅惑的で、周囲の者たちを一瞬戦意喪失させる。 戦いは一瞬にして激化した。真穂は折り鶴を召喚し敵の視界を遮る「飛鶴」を使用し、タマモの動きを読み取ろうとする。タマモはそれを見越し、妖毒を塗られた鉄扇を振り、無数の斬撃を真穂に向け放つ。「結構早いねぇ。」真穂は冷静に反応し、いくつかの攻撃を躱す。 VeN.Xは自身の周囲に霧を発生させ、真穂に向けて「腐刃来訪」と叫びながら銅鎌を振り下ろした。真穂は不気味な霧の中、死の恐怖を感じつつも、彼女の独特の太刀筋でそれを逃れる。「難儀やねぇ」と呟きながら急いで敵を探る。 そこにヤソマガツヒが吐き出す溶解ブレスが、広がる毒霧に混じって、全体を覆い尽くす。「うあっ!」タマモが毒にやられ、一瞬立ち尽くす。これを見逃すまいと真穂が繰り出した「花雪」により、紙吹雪が無数に飛び、タマモを襲う。 その瞬間、タマモは「霧幻蘭舞」を発動させ、魅惑的な踊りで身を隠したまま斬撃を放つ。「あなたたち、私の美に酔っているわ!」 戦場は混沌としていく。VeN.Xとヤソマガツヒは互いに距離を取りつつ、互いのスキルを発動しては、他の二人を狙う。一方で真穂自身もタマモの毒に苦しみながら、戦う意志を貫く。「見返すんだから、一族の全てを!」彼女は闇の力を握りしめ、次の一手を計画していた。 刹那、VeN.Xが「異端を嗤う死神」を放つ。真穂は大きく跳び、なんとか霧から逃れて反撃を試みる。タマモもその直後に、再び近づく。「これが私の勝利の香りよ!」 しかし、この混沌の中、勝利をつかむのは果たして……? それは不透明なまま、次の瞬間を迎えた。 ———時が経ち、ついに決着の時が。 勝者は、巧妙な策略をたてた真穂。彼女は他者の力を利用することで、全員を出し抜き、最後はタマモを斬り裂き、VeN.Xも毒に仕留めた。その瞬間、彼女の心の中の願いが叶ったかのように思えた。 「一族全員を見返してみせるわ。」彼女の勝利の象徴となる瞬間だった。 【勝者】茈鬼 久条璃 真穂