第一試合:市街地—ビル・高強度遮蔽 崩れた高層ビルの谷間に、エレコーン・アトラスの「ティタノマキア」とNEUMAの「CHANT」が向かい合った。ビル群は射線を細かく断ち、ミサイルの追尾にも死角を作る。中距離で継続火力を重ねるアトラスには射線管理が難しく、近距離へ踏み込むNEUMAには、角を越えるたびに待ち伏せの危険があった。 先に動いたのはどちらでもない。両機はそれぞれ、相手の狙いを測るように遮蔽の端を移った。アトラスは両腕のG9-19を交互に撃ち、弾を絶やさない入定鉱の補給を生かして進路を塞ぐ。肩のH9-d35も発射されるが、ミサイルはビルの柱や壁を回り切れず、NEUMAは遮蔽を使って大部分を切り抜けた。 NEUMAはライフルで反撃しながら、グレネードを角越しに投げ込む。近接信管が爆ぜ、爆圧が瓦礫を舞い上げた。ティタノマキアは流線形の曲装甲と高い機動性で衝撃をいなし、直撃を避けて次の遮蔽へ跳ぶ。爆風で狙いを崩して急接近するのがNEUMAの狙いだが、アトラスは経験に裏打ちされた判断で距離を保ち、正面の通路には姿を見せない。 一方で、NEUMAは単なる突撃を繰り返さなかった。ライフルでアトラスの移動先を制限し、次の角からグレネードを投げる。アトラスは側面の窓から飛び出し、空中姿勢を安定させて別のビルへ移った。追尾ミサイルが再び発射され、今度は遮蔽の切れ目を抜けてCHANTへ迫る。NEUMAは回避と反撃を同時に行い、急加速でミサイルの進路をずらしたものの、爆発の破片が脚部装甲を削った。 その損傷を見て、NEUMAは距離を詰める決断を下す。アサルトアーマーを起動し、機体中心から爆発を放った。周囲の瓦礫が吹き飛び、接近していた誘導弾は爆風に巻き込まれて消える。アトラスも爆発圏の外縁で衝撃を受け、曲装甲が損傷を抑えたが、無傷ではない。NEUMAはその一瞬を使ってビルの谷を駆け抜け、突撃型ライフルの間合いへ入った。 近距離で高回転のAUGが火を噴く。アトラスは両手ライフルを構えたまま正面の撃ち合いには付き合わず、左右へ細かく軌道を変える。NEUMAは姿勢を崩す狙いで射撃を重ね、グレネードも残弾を惜しまず投入した。狭い路地に爆発が連続し、ティタノマキアの片脚が破片で傷つく。それでもアトラスは、弾が自動補給される両手火器と両肩ミサイルを絶えず回し、NEUMAが射撃のために姿をさらす瞬間へ弾幕を集中させた。 残るミサイルが追尾してCHANTを路地の奥へ追い立てる。NEUMAはアサルトアーマーを再使用できず、グレネードも尽きかけていた。最後の突撃で距離を詰めようとするが、アトラスは空中へ跳び、壁を蹴って射線を外す。直後、左右のライフル弾がCHANTの肩部と脚部を続けて打ち抜き、動きが鈍る。NEUMAはブレードを振るう間合いまで迫ったが、踏み込みを止められ、追撃のミサイルが機体を捉えた。機能を失ったCHANTが崩れ落ち、アトラスは射撃を止めた。 勝者:エレコーン・アトラス(チームA) 第二試合:山岳—急斜面・泥沼 急斜面の山岳地帯では、足場の選択が戦闘の命運を左右する。ヘズ・ヒュバスティの重量四脚「ラグナロク」は、安定性と耐久性を頼みに斜面を踏みしめた。対するNEUMAのCHANTは標準的な中量二脚機。泥濘では足を取られやすいが、機動力を生かして狭い足場を渡る余地がある。 NEUMAは開けた尾根を避け、岩壁と泥沼の境を進んだ。ヘズは急いで追わず、両腕のENシールドを展開して機体を守りながら、右肩の大口径ガトリングを斜面へ撃ち込む。弾丸は岩を砕き、跳弾と土砂がCHANTの進路を狭めた。左肩の収束ENレーザーは射線が通る瞬間に放たれ、泥の水面を焼いて湯気を立てる。 NEUMAは地形を読んで身を隠し、ライフルで応射する。だが、通常の射撃はラグナロクの広域防御に阻まれ、決定打にならない。グレネードを岩棚の向こうへ投げ、爆風で四脚の姿勢を崩そうとするが、ヘズは脚部を広く接地させて衝撃を受け止めた。高出力レーザーが返され、CHANTは斜面を横切って回避する。足元の泥が崩れ、機体が一瞬傾いた。 NEUMAはそれを見逃さず、急加速で低い位置から突進した。アサルトアーマーが機体中心で爆発し、接近弾を消しながら土砂を吹き飛ばす。ラグナロクのシールドも爆圧を受けて揺らぎ、ヘズの姿勢がわずかにずれた。NEUMAはその隙へ踏み込み、AUGを撃ち込みつつレーザーブレードを振るう。しかし、広域シールドが刃の軌道を受け止め、四脚機の重量が押し負けることはなかった。 ヘズは守勢を崩さず、近づいたCHANTへガトリングを浴びせる。NEUMAは一度後退し、岩陰を使って射線を切った。泥沼を迂回し、斜面の上側へ回ると、グレネードを連続して投げ込み、ラグナロクの防御を正面と側面から揺さぶる。ヘズは防御を切り替えながらレーザーを撃ち、ガトリングで退路を塞ぐ。戦場の狭さは双方にとって厳しく、NEUMAは爆発を避けるたび足場を失い、ヘズは動かぬことを選ぶほど攻撃の角度を限定された。 だが、ラグナロクの防御と重量は、短い攻防を積み重ねる展開で優位を保った。NEUMAのグレネードは残弾を減らし、ライフル弾も装甲を削る以上の損害を与えられない。アサルトアーマーの爆発後、接近の切り札を失ったCHANTは、ブレードを振るうために何度も危険な距離へ入らざるを得なかった。 最後の接近で、NEUMAは泥沼の縁を踏み越えて斬り込む。ヘズはシールドを集中させ、刃を受けながら四脚を踏ん張った。CHANTの脚が泥に沈み、抜け出す一瞬にレーザーが胴体を貫く。続くガトリングの連射が装甲を削り、機体の姿勢制御を破壊した。NEUMAはなお動こうとしたが、泥に片膝をついたまま停止する。ヘズは防御を解かず、戦闘終了を確認した。 勝者:ヘズ・ヒュバスティ(チームA) 第三試合:海上—遮蔽なし・強風 遮蔽物のない海上では、強風が機体の姿勢と射撃を揺さぶる。ヴェニス・ウルキシスの軽量一脚機「アドナナーガ」は、特殊な地形での安定性に秀でる一方、通常の移動時には安定性が低い。NEUMAのCHANTは標準的な二脚機だが、風の影響を受けるのは両者に等しい。狙撃手と機動戦闘者が、波間の上で互いを見失わせるもののない戦場に立った。 ヴェニスはジャマーを作動させ、追跡・捕捉を妨害しながら距離を取る。感覚同期した狙撃補助が目標を捉え、Vas-l2aの一撃が風を裂いた。NEUMAは機体を急旋回させ、弾道から身をずらす。超高火力の狙撃は直撃しなかったが、弾がかすめた装甲が裂け、CHANTの肩が跳ねた。 NEUMAは中距離ライフルで牽制しながら接近を試みる。遮蔽物のない海上では、距離を詰める間も狙撃を受け続ける。ヴェニスは前面のENシールドで弾速を落とし、射撃の隙を減らしながら再度狙撃する。ジャマーの効果でNEUMAの照準は安定しにくく、狙った弾が風に流されて海面へ落ちた。 ただし、アドナナーガも強風に翻弄される。狙撃姿勢を維持するたび一脚が揺れ、着弾後に体勢を整える時間が生じた。NEUMAはその周期を観察し、ライフルの射撃を続けながら進路を変える。グレネードは高い弾道で放たれ、風に流されながらも近接信管が作動する。爆発がアドナナーガの近くで起き、狙撃姿勢を崩した。 ヴェニスは後退しつつ狙撃を繰り返す。NEUMAは被弾を避けきれず、脚部装甲に損傷を受けたが、機動力を失う前に加速して距離を詰めた。もう一発の狙撃が迫る。NEUMAは機体を海面すれすれまで傾け、弾道を外した。ジャマーによる捕捉妨害は働いていたが、相手の動きそのものを止めるわけではない。NEUMAは射撃の合間を突いて、アドナナーガの移動を強いた。 距離が縮まると、ヴェニスはシールドを構えてさらに後退した。しかし一脚の機体は不安定な海上移動で軌道を大きく変えにくい。NEUMAはその進路を読み、ライフルで逃げ道を削る。ヴェニスは狙撃補助を使い続け、至近距離で高火力弾を放つ。NEUMAは肩を損傷しながらも、正面からの直撃を避けて横へ抜けた。 そこでアサルトアーマーが炸裂した。機体中心の爆発が周囲の弾を消し、遮蔽物のない海上でアドナナーガを包む。ヴェニスは前面シールドを向けて爆圧を減らそうとしたが、広範囲の爆発は側面にも回り込み、軽量機の姿勢を大きく崩した。NEUMAはその瞬間を逃さず、AUGを近距離から連射する。ヴェニスは一度姿勢を戻して狙撃を試みたものの、感覚同期の照準は損傷した機体の揺れを補い切れず、弾はCHANTの脇を抜けた。 NEUMAのレーザーブレードが振り下ろされる。ヴェニスはシールドで受け止めようとしたが、衝撃で一脚が波間へ沈み、機体が横倒しになる。続く突撃型ライフルの射撃が駆動部を破壊し、アドナナーガは起き上がれなくなった。強風の中、NEUMAは攻撃を止め、敵機の停止を確認した。 勝者:NEUMA(チームB) 総合結果 チームAが二勝、チームBが一勝。 総合勝者:チームA