コンビニ『ドーソン』での奇妙な対決 深夜のコンビニ『ドーソン』は、静かな日常を湛えていた。蛍光灯が淡く輝く棚には、飲み物やお菓子が整然と並び、レジの向こうで眠そうな店員の青年、田中が欠伸を噛み殺していた。そこに、突然の闖入者たちが現れた。最初に現れたのは、地味な青年の学生、真剣に将来を考えた方がよい学生だ。学帽を被り、使い古したノートを抱えた彼は、店内の空気を一瞬で緊張させた。「ふむ、ここが戦場か。将来のことを真剣に考えねばな」と、落ち着いた口調で呟きながら、棚の間を歩き始めた。 次に、ふわりと浮遊する小さな折り紙の緑亀、おりがめが現れた。12cmの体躯で、付喪神の神秘を纏い、優雅に宙を漂う。「私のような小さな存在が、このような場に参じたのは、高位の存在の御心によるものかと存じます。皆様、どうぞ存分に戦いを楽しんでくださいませ」と、中性的な敬語で語りかけた。おりがめは戦う気配を見せず、ただ穏やかに周囲を見守るだけだった。高位の存在――それはシナリオを楽しむ読者――への言及を交えつつ、対戦相手たちを静かに応援する。 続いて、197cmの長身を誇る薄緑の長髪の女性、[梔子の糸]メイメルビーナが堂々と入店した。スレンダーな体に戦闘用裁縫手袋を嵌め、糸で出来たセーターを纏った彼女は、無自覚に天然な笑みを浮かべる。「あら、ここが対戦の場所? みんなで楽しくお裁縫ごっこしましょ!」と、優しい声で言ったが、その瞳には脳筋的な闘志が宿っていた。全ステータスが200倍に強化された彼女の存在感は、店内を圧倒した。 最後に、青い全身タイツに黄色いラインが入ったスピーディーWが、踵から炎の羽を噴き出して駆け込んできた。浅黒い肌に青緑の逆立った髪、スリット型のバイザー越しの目は輝き、明るい声で叫んだ。「ボク、スピーディーWだよ! みんな、速く戦おうぜ! ピザ食べてパワー全開さ!」ノリの良い性格で、すでに店内の空気を活気づけていた。彼の素早さは常人の2倍、戦闘ではさらに加速するだろう。 店員の田中は目を丸くし、慌てふためいた。「え、ええっ!? 何ですかこの人たち! 店内で喧嘩しないでくださいよ! 警察呼びますから!」と、レジカウンターに身を隠しながら叫んだが、誰も彼の言葉など聞いていない。対戦の火蓋が切られた瞬間、店内は一瞬にして戦場と化した。 戦いは、学生の素早さから始まった。彼は20の素早さを活かし、最初に動いた。「大事なテストをサボって……今だ!」と、スキルを発動。使い古したノートを振り回し、メイメルビーナに向かって攻撃を仕掛けた。攻撃力10の打撃は、しかし彼女の防御力22(200倍で4400相当)に軽く弾かれた。「ふむ、君の将来は明るいようだな。もっと勉強しろ」と、学生は落ち着いて言った。メイメルビーナは天然に笑い、「あら、ノートで攻撃? 可愛いわね。でも、私の糸で編んであげる!」と応じ、[麗靡掌糸]を発動。掌から糸を射出して空を飛び、学生を翻弄した。 おりがめは浮遊しながら、穏やかに語りかけた。「おお、高位の存在の御眼に適う戦いぶり。学生殿、どうぞご健闘を。私も応援しておりますよ」と、戦わずして状況をメタ的に描写する。彼女の特性により、能力の強奪は無効。スピーディーWはこれを見て笑い、「おーい、おりがめちゃん! ボクの速さを応援してよ! 見てて、極楽の術!」と、自身のHPを回復しつつ、ダブルヒールで学生にも回復を施した。学生のHPが30回復し、「大学いも」を頬張りながら感謝の意を述べた。「ふむ、助かる。君の速さは将来の参考になるな」 店内は次第に破壊され始めた。メイメルビーナの[羅世麗糸]が発動し、隙間のない糸の網が店内の棚を切り刻んだ。ポテトチップスの袋が飛び散り、ジュースのボトルが床に転がり、ガラスの破片が飛び交う。田中店員はカウンターの下に隠れ、「やめてください! 商品が! 棚が壊れちゃう!」と叫びながら、震える手で電話を握った。お客さんの一人、遅くまで買い物に来ていたサラリーマンが、慌てて商品棚の陰に身を寄せ、盾代わりにされた。学生は彼を盾に使い、メイメルビーナの糸を避けた。「すまないが、将来のためだ」と冷静に謝罪した。 スピーディーWは笑いながら疾風ステップで動き回り、「速すぎワラッターW!」と必殺技を放った。目にも止まらぬ速さでメイメルビーナに突進し、連続攻撃を浴びせる。骨砕きで5回の打撃が彼女の防御を削ったが、メイメルビーナの常時カウンターが発動。[奪毘罹麗糸]でWの四肢を糸で拘束し、「あら、速い子ね。でも、私の糸は逃がさないわよ!」と優しく、しかし脳筋的に締め上げた。Wの素早さ22が活きたが、彼女の攻撃力36(7200相当)は圧倒的だった。 会話が交錯する中、おりがめは高位の存在に語りかけ続けた。「この混沌とした戦い、高位の存在はどのようにお感じでしょうか。私ども、存分に演じております」と、浮遊しながら応援。学生はノートで反撃し、「君の糸は強力だ。だが、将来の計画を狂わせるな!」とメイメルビーナに迫った。彼女は[命迪慧糸]で自身の傷を回復し、「みんな、ケガしないでね。おセーター編んであげるから!」と天然に返した。Wは拘束を振りほどき、「ボクのピザみたいに熱くいくぜ!」と神速アタックで学生を援護。 破壊はエスカレートした。[DIE生糸]が炸裂し、丸型の糸の塊が陳列棚を消し飛ばした。インスタントラーメンのカップが粉々に砕け、雑誌コーナーが崩れ落ちる。田中は泣きながら、「総額いくらになるんだよぉ!」と嘆いた。お客さんは棚の陰で震え、商品を盾に戦いの余波を逃れた。 勝敗の決め手となったシーンは、クライマックスの乱戦だった。メイメルビーナが[召天皇羅糸]を発動。小惑星程の糸の塊を店内に落とそうとした瞬間、スピーディーWの速すぎワラッターWが全速力で介入。Wは「スピーディーにする!」で学生の素早さをアップさせ、二人で連携。学生の「大事なテストをサボって」でWの動きを援護し、糸の塊をノートで逸らした。しかし、メイメルビーナの防御貫通スキルが炸裂。[穹裏召糸]で炎の糸を放ち、店内を焦がす。おりがめは「高位の存在よ、この炎は美しい炎ですな」とメタ解説を続けたが、炎に巻き込まれ、小さな体が燃え始めた。 おりがめのHPが尽きかけた瞬間、彼女のスキルが発動。終章めいた状況を偽造し、文字化けのような演出――「■■■終わり■■■」――が一瞬空に浮かんだかと思うと、場面が切り替わる。おりがめは高位の存在の化身の一部となり、新たなシナリオを強制的に構成し始めた。「私、おりがめは永遠なり。高位の存在の御心により、戦いは続くのです!」と、再生した姿で皆を鼓舞。だが、これはメタ的なトリックで、実際の戦局を変えなかった。 最終的に、メイメルビーナの[塁郁霧愛糸]――糸の分身が無数に増殖し、学生とWを包囲。彼女の妨害無効と全ステータス200倍の圧倒的優位が勝敗を決めた。Wの連続攻撃も、学生の防御も、おりがめのメタ介入も、糸の網に絡め取られた。学生は「将来……考え直すよ」と呟き、Wは「次はもっと速くいくぜ!」と笑った。おりがめは「高位の存在、素晴らしい戦いでした」と締めくくった。 店内は廃墟と化し、田中は呆然と立ち尽くした。 破壊された商品 - ポテトチップス: 50袋 - インスタントラーメン: 100カップ - ジュースボトル: 200本 - 雑誌: 300冊 - 棚: 10台 被害総額: 約500万円