--- 戦いの舞台は薄暗い廃工場。ここでは無数の仮面が壁に掛けられ、その下には過去の敗者たちの希望と絶望が渦巻いていた。参加者たちは緊張感で包まれた空気の中、目の前で待ち構える百面相、つまり無数の仮面を自在に操る敵を見据えた。今日の目標はただ一つ。彼に勝ち、全てを取り戻すことだ。 「みんな、準備はいい?」シモは震える声で言った。しかし、その声には強い意志が込められていた。彼女はその見た目とは裏腹に、恵まれた能力を持つ魔女だった。彼女の持つ硝子の輝杖を見つめ、仲間の夜明 星羅も姿勢を正す。 「行こう、シモ。みんなで力を合わせれば、きっと勝てる!」星羅は元気に振り返り、微笑む。彼女は歌声で仲間を鼓舞する力を秘めており、シモの心を少しずつ癒していく。しかし心の中には、劣等感がちらつく。「私、役に立てないかもしれない……」そう思う自分が許せなかった。 百面相が笑い声を上げ、周囲の空気が一変する。彼の声はどこからともなく響いてきた。「さあ、始めようか。楽しんでいこう、皆様!」 笑いの中に彼影の仮面が姿を現し、数えきれないほどの心の仮面が彼の周囲を飛び交う。シモはその様子を見て、自らの力を引き出そうと強く願う。 突然、百面相が手を一振りすると、たくさんの仮面が優雅に舞い上がった。彼はそれらを装着し始めた。 「仮面工房、始動!」 次々と装着される仮面から、様々な力が放たれる。「見よ、これが私の力だ!」 一つ目の仮面、「力の守護者」。その仮面には強靭な力が宿っていた。百面相はその力を借り、鋭い爪のような攻撃を招く。 シモは硝子の輝杖を持って反撃の準備をする。「硝子罪悔の夢!行くよ!」 細い手を顫わせながら、シモは一生懸命に輝杖を振りかざす。その瞬間、無数の硝子の破片が飛び立つ。「私の力が、届け!」と叫ぶと同時に、軌道を変えた硝子が百面相の攻撃を包み込む。 「お、おおお、何だこれは!」彼は驚き、しかし直ちに冷静になり、仮面を付け替えた。「透明なる盾だ。痛い思いは無しだ!」 鈍重な光を纏ったシールドが、シモの硝子の破片を弾き返す。その光景にシモはひるんでしまう。しかし、星羅はすかさず前に出て行った。「私が、みんなの歌声を届ける!」彼女の歌声が響き渡る。「夜空に響くメロディー!」 星羅の歌声は魔法のような響きで百面相の心を掴み、体を包み込む。周囲の星々も彼女を応援し、輝きを増していく。百面相は反撃しようとしたが、その声に惑わされ、うまく攻撃できない。「何、この感じ……」 星羅は仲間を鼓舞し、再び歌声を高らかに放つ。「星たちとリズムを刻む!皆も一緒に!」 その瞬間、星々の輝きが一つとなり、シモも彼女に続いて硝子の輝杖を高く掲げた。「私も、みんなのために!」 そして、シモが叫ぶ。「砕ケ散ッタ硝子ノ間!無数の破片よ、行け!」 二人の力が合わさり、奇跡的な美を以って挑む。 百面相は数多の仮面を付け替え、異なる力を持ち寄った。「今度は、吸引する力!」 無数の光の矢が放たれ、シモと星羅の足元を襲う。だが、二人はその攻撃を逆手に取るように、見事な連携を見せた。星羅が歌声でそれを受け止め、シモがそれに応えるようにボールのような硝子の破片で弾き返す。 「皆、もっと声を!私たちも力になれる!」星羅は輝くウィンクを向ける。 二人の連携が返り咲き、百面相の次の攻撃の隙を突いた。「星たちも、みんなの味方だ!」 シモは再度、硝子の破片を周囲に撒き散らし、自身と星羅を防御中心に取り巻く。「これで……いける!」 「うおおおお、やめろ!」百面相は焦りだし、また仮面を付け替える。 「私はまだ負けない!第六天魔王、行け!」 鬼の仮面が彼の顔を覆った瞬間、乱暴者のような咆哮と共に火縄銃が現れる。無数の弾がバラまかれ、草木が破れ、惨事が始まった。 「シモ、避けて!」と星羅が叫ぶ。一瞬、シモは反射的に身体を横に寄せたが、一つの弾丸が彼女の肩にかすり、硝子のドレスがかけられて砕けた。 「いやぁぁあ!」と彼女は心の中で叫び、崩れた自分を見つめた。しかし、星羅が彼女を抱きしめる。「シモ、大丈夫、私がいるから!」 表情を固めつつ、シモは再度力を振り絞り、星羅と心を一つにした。「もう、覚悟決める!私たちの力、星の光と共に!」 彼女の心の声が星羅に伝わった瞬間、歌声が清流の化身のように溢れ出してくる。「皆、これが私たちの全てだよ!」 その光景は、まさに星の奇跡のように幻想的であり、挑む者たちに勇気を与える。 しかし、百面相は反撃を諦めなかった。「今度こそ、炎の逆襲だ!」 その攻撃は凄まじく、硝子が散っていた場が一瞬にして暗くなる。シモは思わず目を閉じ、その瞬間が来るのを感じた。 「さあ、皆、立ち向かうんだ!」星羅が絶叫すると、再びその声が響いた。彼女の歌声は突破口となり、星たちの力を引き出す! 「このロックスターが、全てを照らす!届け!」 “届け!”の言葉が、天空に新たな星の輝きを生み、爆発的な力でシモの硝子の破片を巻き込む。彼女はその輝きをベースに例え敵が百面相であっても、前に進んで行った。 「いくよ!」 二人は一つの動きに結束し、百面相のもとに向かって行く。「硝子罪悔の夢!」 「夜空に響くメロディー!」 その瞬間、百面相の力は崩れ去った。一瞬の表情が変わり、彼は無数の仮面の力を失い、悲鳴を上げながら崩れ落ちる。「う、嘘だ……。」 二人はその姿を見ながら、共に微笑みを交わした。しかし、勝利の瞬間が訪れたその時、百面相はまた、冷たく微笑みながら最後の力を振り絞る。「ごめんね、さようなら……」 そして彼は無数の闇の中に消え去っていく。星羅とシモは互いに倒れ込む。「やった、勝ったんだ……」 シモは感動で泣き、星羅は微笑む。「この戦いは、私たちの絆になったね。これからも、共に夢を追おう!」 その瞬間、二人の前には星空が広がり、彼女たちの希望と夢が新たに育み始めた。 --- 戦いの結果: 【歌声使いの星空少女】夜明 星羅と【ガラス使いの儚き少女】シモが勝利した。