暗く厳かな雰囲気に包まれた巨大な願流島コロシアム。観客席は満員電車のようにギュウギュウ詰めで、どこからともなく沸き起こる声援に、会場は一層熱気を帯びている。今日、彼らは“絶命トーナメント”の決勝戦を目撃しようとしている。 「それでは、いよいよ決勝戦の準備が整いました!」と司会の少女・ありさがマイクを握り、嬉しそうに告げる。彼女の声は会場中に響き渡り、その姿は華奢ながらも堂々としている。 「本日戦う二人の闘技者を紹介いたします!まずは、身長2メートルを超える筋肉美人、エンジェル・マッスルことシンディ・エヴァーソン!」 シンディは、金髪のポニーテールを揺らしながら、観客の声援を浴びながら入場する。彼女は130kgもの肉体を誇り、二の腕や大胸筋、太腿が際立つ引き締まった肉体は、その筋肉量から発する美しさと恐怖を兼ね備えている。戦闘の傷はまだ新しく、顔には軽い擦り傷が走り、半袖のスポーツトップとレギンスが筋肉を強調していた。 「対するは、拳を極めし者、神人豪鬼!」 神人豪鬼は、顔に死神のような冷たい表情を浮かべ、静かに入場する。彼の体格は筋骨隆々で、その姿からは強烈な殺意が漂ってくる。彼は黒の道着をまとい、上半身は裸。そこには過去の戦闘の傷跡が無数に刻まれ、背中に走る大きな傷がその歴史を物語っていた。 「さあ、両者ご対面!」ありさの声が高まり、闘技者たちの目が交差する。シンディは鬼のような豪鬼を一瞥し、「あんたが噂の神人豪鬼ね。強いらしいじゃない。試合を楽しみにしているわ!」と挑発的に言い放つ。 「我も、強者と相まみえることを望む。全力で来るがよい!」豪鬼はその声に響くように返答した。 観客の期待に溢れる中、二人はリングの中央に立ち、老練な滅堂会長が観戦席から彼らを見守っている。「エンジェル・マッスルは圧倒的な身体能力を誇るが、神人豪鬼の殺意の波動を潜り抜けられるか」と冷静に評価する。「やはり、豪鬼の技の冴えには心配だが、シンディの怪力をもってすれば一発の大ダメージを与えられる。見所だな。」 ついに、戦闘開始の合図が鳴り響く。シンディは一歩踏み出し、重厚な足音がコロシアムに響く。彼女は豪鬼を威圧するように両腕を大きく広げ、相手が何を仕掛けてくるかを見極める。豪鬼もまた、構えを取り、その目は鋭く、息を飲む瞬間が静寂を生んだ。 コロシアムは熱気に渦巻き、観客たちが息を呑む。シンディが右手を振りかざすと、その力強い動作だけで風圧が生じ、豪鬼はその威圧を感じ取る。「これがエンジェル・マッスルの怪力か」