「皆VSジェビル」 --- 薄暗い廃墟のような場所、静寂が支配する中、突然響く笑い声。ウェーンヒッヒという音は、まるで悪夢から飛び出してきたかのような、常軌を逸した高笑いであった。 「カオスだネ、カオスだヨ!」 声の主、ジェビルは紫と黒の衣装をまとい、不敵に笑う。その身の内には、数々の強敵を倒してきた実績が宿っている。彼の周囲には、鋭いトランプのマークが浮かび上がり、さながら弾幕のように飛び交っていた。 その場には仲間たちが集まっていた。ヘロブライン、ゾンサン、マリシア・ターナー、そして彼らの期待を背負う「皆」だ。彼らの目に宿る勇気は、どんな困難にも立ち向かう意志を表していた。 「みんな、行くぞ!」と、皆が声を合わせて戦闘態勢に入る。 マリシアは、周囲を警戒しながらパンジャンドラムを構え、「私のパンジャンは最強ですわ!」と叫ぶ。彼女の言葉には、確かな自信が込められていた。 「行くぞ、邪魔だ!」ヘロブラインは、召喚の力を使い、周囲に恐怖を撒き散らす。だが、ジェビルの弾幕攻撃が始まると、状況は一変した。 「カオスだネ、我が刃に、全てを捧げよ!」 トランプの弾幕が飛び交い、逃げる間もなく皆はその攻撃にさらされた。彼らは次々と避けるものの、ジェビルの素早い動きについていくのは困難だった。 「おい、マリシア!後ろ!」 ゾンサンがトロッコを使って急加速し、仲間を守ろうとした。その瞬間、トランプの一枚が彼に当たり、ゾンサンは後ろに転がり落ちてしまった。彼の緑色の腐った身体が痛ましく呻く。 「う‘’ーー…!」 彼の叫びは、仲間たちの心に深い傷を残した。 「ゾンサン、頑張れ!」と、ヘロブラインが叫んだ。彼の声が励ましのように響く。 「行くぞ、皆!このままじゃ負けられない!」マリシアが周囲の状況を見て、再び立ち上がる。 一方で、ジェビルは、微笑みを崩さずに優雅に回りながら、またもや弾幕攻撃を続けていた。「メリーゴーランド!」彼の声が響くと、無数のトランプが渦を巻いて空中に飛び出る。 「避けろ!」皆が必死に動き、その中の一人がトランプに当たり、別の重傷を負う。仲間意識が強い彼らは、痛みを分かち合うことになった。 「何とかしなければ…!」と、マリシアは心の中で奮闘する。自信を持っていた彼女も、仲間の重傷を見て恐怖を抱く。 だが、彼女はそれでも立ち向かう決心をした。「私が耐え抜く、そして勝つ。」 再び弾幕が襲い来る。皆は力を合わせ、ジェビルの攻撃をかいくぐる。ヘロブラインは出せる限りの召喚を行い、ゾンサンもトロッコで立ち向かう。 「トロッコ、加速!」 ゾンサンの声に奇跡が呼応する。今、彼のトロッコが加速を始め、ジェビルへの突撃を開始する。 「カオスだネ、無駄な抵抗だヨ!」 ジェビルは笑うが、仲間たちの覚悟に恐れを抱く様子はない。 「みんな、集まれ!今、全力でいくよ!」ヘロブラインが叫び、皆が覚束ない足取りで集まってゆく。 「私のパンジャンで、敵を圧倒するわ!」マリシアは力強く、パンジャンドラムを持ち上げる。そこに皆が力を合わせて、ジェビルに向かっていく。 「さあ、来い!」マリシアの声が響くと、パンジャンドラムが巨大な力を持って振り下ろされ、轟音が広がる。 ついには、ジェビルはその攻撃をオーケストラのように思えた弾幕で受け止めようとしたが、力無き攻撃では通用しなかった。パンジャンの力に圧倒され、彼はついに地面に膝をつく。 「カオス…だネ?」ジェビルの目が驚愕の表情に変わる。そして、仲間たちが歓喜の声を上げる暇もなく、彼は力を振り絞って立ち上がる。 「だが、終わりではない!この世のカオスを見せてやる!」 彼の声は恐怖を漂わせ、再び激しい弾幕が放たれる。皆は悲鳴をあげ、必死に避ける。 「無理だ…!」ゾンサンが再度、トロッコで突撃しようとするが、痛めつけられてうまく動けない。 「いや、私はまだ戦う!」マリシアが果敢に立ち向かうが、彼女への攻撃が待ち受ける。 「私は絶対に諦めない!」その言葉が、思わず仲間たちを奮い立たせる。 攻撃が途切れたその瞬間、皆は力を合わせる決意を固めた。「今こそ、最期の一撃を!」 ヘロブラインは、彼女の言葉に応じて一瞬の間に彼の全力の力を振り絞り、立ち向かう。「我らの力を見せてやる!」 その瞬間、全ての力を発揮したマリシアのパンジャンが、ジェビルの腹部に命中。強烈な衝撃とともに、ジェビルは倒れこみ、ハーフクインのジェスターハットが地面に転がる。 「カオスだ…ネ…」 彼の姿が崩れ、徐々に消えていく中、皆はその光景を目の当たりにする。 「私たち、勝った…!」マリシアの声が震えた。 「仲間を助け合った、そして信じ合った。それが勝利を呼び寄せたのだ。」ヘロブラインが言葉を続ける。 しかし、ジェビルの頑固な笑顔は消えなかった。「私は…100年の眠りに入る…だネ…」 その言葉を最後に、彼は静かに消えていく。仲間たちの思い出に包まれながら、彼は長い眠りについた。 「ありがとう、ジェビル。あなたとの戦い、楽しかった。」マリシアはその場でつぶやく。 「私たちの勝利は、きっと彼への礼にもなったはず。」ヘロブラインがそう言って、仲間たちを見回す。 肩を寄せ合い、仲間意識が深まったその時、彼らの心には新たな決意が宿っていた。「これからも、共に戦うんだ。」 --- 完