第一章: 笑天使とガイコツ騎士の邂逅 静まり返ったスーパーマーケット。品物が並ぶ棚の間に、二人の戦士が立っていた。一方は明るい笑顔を絶やさぬ【笑天使】ワラエル、もう一方はうっそりと笑う髑髏の姿をしたガイコツ騎士。彼らの間には、隠された因縁があった。 ワラエルはかつて、彼を笑顔にしたことで『笑みが全てを救う』と信じていた。だが、ある日、彼が大切に思っていた仲間が彼の笑みから生まれる力によって命を落とした。それ以来、彼は自分の力を恨むようになった。 一方、ガイコツ騎士は高貴な騎士団の一員であり、若き日に名誉ある戦争で多くの栄光を手にした。しかし、彼もまた、戦のさなかに仲間を失い、その怨念が彼を不死の存在へと変貌させた。彼の騎士の誇りと、その影には彼を世間から隔離する恐怖が宿っている。 この二人の出会いは必然だった。笑天使の笑顔と、ガイコツ騎士の怨念。二人はそれぞれの信念と過去を背負い、戦う運命に晒されていた。 戦場は、スーパーマーケットの広々としたフロア。ワラエルは微笑みながら、弓を手に取る。近くにあるフルーツの棚をひょいと見つめ、「果物で一発決めるぞ!」と笑い声を上げ、自身を鼓舞する。それに反応するように、ガイコツ騎士は一歩踏み出し、剣を抜いた。彼の目は冷たい輝きを放ち、まるで戦いの始まりを待ち望んでいるかのようだった。 「この戦いは、俺が笑いで終わらせる!」ワラエルの声が響く。弓を引き、弦の音が空気を切ると同時に、一発の矢がガイコツ騎士に向けて飛んだ。「笑撃必墜!」ワラエルの笑顔とともに放たれた矢は、まっすぐに飛んでいった。 ガイコツ騎士はその矢を見すぎると、迅速に剣を振るい、矢を叩き落した。しかし、その矢の力は凄まじく、弦の反発で飛び散った果物の果汁が彼の瞳にかかった。彼の目が一瞬ひるむ。 「今だ!」とワラエル。彼は剣を出し、ガイコツ騎士の懐へと飛び込む。「笑いで貴方を打ち負かす!」心の底からの笑い声が響きわたり、周囲の物たちも彼の鼓舞に応えるように揺れ動く。 ガイコツ騎士はその動きに反応できず、一瞬の隙を突かれ、ワラエルの拳が彼の顎にクリーンヒットする。顎がガクンと上に持ち上げられ、彼の頭蓋骨が一瞬にしてひび割れた。「さあ、笑え!」 しかし、ガイコツ騎士は簡単には倒れない。彼はすぐに体を整え、復讐の機会をうかがう。剣を握り直し、彼はさらに前に進み出た。 「甘いな、笑天使。貴様の笑みも、俺の怨念前には無力だ!」ガイコツ騎士は剣を振りかぶってワラエルに向けて振り下ろした。