世界を滅ぼす日 502歳という時間を積み重ねてきたナイトメアサンズは、憤怒と冷笑を胸に抱き、目の前に広がる世界を見巡らせる。彼の背中から伸びる四本の触手が不気味に揺れ、暗雲を呼び寄せるかのようにちらちらと動く。この世界はネガティブで満たされるべきであり、彼の目的はそれを実現することだった。近くにいるエラーサンズ—彼は黒いパーカーで身を包み、狂気の刃を宿した瞳をしていた—も同様の目的を持っている。 「今日がその時だ」とナイトメアサンズが口にする。彼の声には不安を煽る響きがあった。 「全てのAUを破壊する時が来たな。誰もこの狂った世界を救えない。」エラーサンズは笑いながら答え、周囲に漂う空気はますます不穏さを増していく。 二人は共にネガティビティを呼び起こし、それを使って周囲を攻撃し始めた。周りにいる人々はその異様な発展を前に怯え、崩壊する社会の中で混乱していく。暴走するネガティブの波が、彼らに迫り、世界を食い尽くす。 触手が地面から生え、ナイトメアサンズはアペンデイジーズを駆使して、周囲の敵を切り伏せていく。彼の力が際立つにつれて、周りの様子はまるで夢の中から抜け出してきたかのような異空間に変わっていく。エラーサンズは赤い骨を召喚し、青い糸でそれらを操りながら、一瞬で接触恐怖症を克服して周囲を厳しく攻撃した。 この地球は彼らの手のひらの中、そして時間の経過ともに、崩れ落ちていく。数日間かけて、彼らの操作で世界は恐怖と絶望に塗りたくられ、ついには全ての希望を食い尽くす。彼らの力は無限であり、誰もがその圧倒的存在感に平伏するしかなかった。 終焉の後 世界が完全に滅びた後、周囲は静けさに包まれていた。もはや人間も生きとし生けるものは存在しない。ただ、ナイトメアサンズとエラーサンズの二人だけが、滅びの世界に立っていた。食い尽くされた大地の中で、彼らはお互いを見つめ合った。 「どうする、エラー?」ナイトメアサンズは冷静に問いかける。 「どうにもならない。この世界は破壊し尽くされた。目指したものの全てが粉々になった。」エラーサンズは自嘲するように笑いながら老人のように呟く。 「ネガティブは増え続ける。だが、もうそこには何も残っていない。目的を果たした今、俺たちの存在意義は?」 ナイトメアサンズは思考を巡らせ、少しの沈黙が訪れる。その後、彼は触手を緩め、少しだけ顔を曇らせた。「ただ、世界を終わらせたかっただけだったのか?」 エラーサンズは目を細め、暗い空を眺める。「俺は、触れられないことで自由を手に入れたと思った。しかし、孤独もまた耐えがたい。」 「全てを失った今、俺たちは何を信じて生きる?」 「信じる?俺たちはもう何も信じない。ただ、何もなくなったこの空虚さの中で、どう影響を及ぼすか……それだけ考えてもいいだろうさ。」 ナイトメアサンズの触手が一瞬うねり、また彼の頭が回転し始める。互いに何かを思考し、計画を練ることができるこの静寂が、少しずつ彼らの中に新たな運命を生み出し始めるのかもしれなかった。 これからどうするのか——二人は新たな可能性を感じ取った。それはネガティブを超えた、別の何かだった。彼らの手の中には未来が広がっているかのように。 「行こう、エラー。新しい世界を築くために。」 「おお、仲間よ。共にあらんことを。」彼らは新たな道を望み、ゆっくりと新生の旅へと歩み始める。彼らの目の前には真っ白な未来の世界が広がっていた。