カガミとミラリアの出会いは、いつからだったのだろう。彼女たちが生まれた瞬間から、運命的な絆で結ばれていた。二人は、見た目こそ似ているものの、その性格はまったく正反対だった。 カガミは銀髪と青い瞳を持つ、元気で真面目な女の子。いつも明るく、どこかドジっ子なところがあって、周囲の人々を和ませる存在だった。ミラリアが泣いているときも、いつもカガミが近くに寄り添って涙を拭いてくれた。そんなお姉ちゃんがいたからこそ、ミラリアは少しでも安心できたのだと思う。 一方でミラリアは、同じ銀髪で赤い瞳を持つ、計算高く冷徹な性格。周囲の状況をよく観察し、必要とあらば非情な判断も下す。しかし、そうした冷淡な性格の中でも、カガミに対してだけは特別な甘さを持っていた。お姉ちゃんの笑顔を見ることが、彼女にとっての唯一の幸せだった。 二人の暮らしていた家は、間取りが広くて、特に二階には大きな窓があって陽の光がたくさん入ってきた。カガミはその窓の前にある大きなテーブルで、いつもお絵描きをしていた。ミラリアはそんな彼女を見守りながら、静かに本を読んでいた。 ある日、カガミのいつものドジがきっかけで大事件が起こる。カガミは外で遊ぶとき、いつも元気いっぱいだった。しかし、その日もいつも通り遊んでいたが、つい木にぶつかる大失敗をしてしまった。 「いたっ!」 「姉さん、大丈夫?」 ミラリアが心配そうに駆け寄ると、カガミはそのまま立ち上がり、すぐに笑顔を作る。しかし、痛さがこみ上げてくる。 「大丈夫だよ!」と笑うカガミ。その瞬間、ふと彼女の胸元にある鏡が光を反射した。 「その鏡、どうしたの?」 ミラリアが不思議そうに尋ねると、カガミは新しいおもちゃだと嬉しそうに答えた。「この鏡、私が反射させたものをまた見せることができるの!これで遊ぼう!」 そうして、二人はその日一緒に、鏡の光を利用して遊ぶことにした。カガミは鏡を使っていろんなものを反射させては楽しんでいたが、ミラリアはその様子を無表情で見つめる。ちょっとした冷笑が漏れる。 「そんなに喜ぶなんて、鏡で遊ぶなんて面白いのかしら?」 カガミは「うん!とっても楽しい!」と言いながら、無邪気にひらひらと鏡を動かして遊んでいた。すると突然、目の前のおもちゃがミラリアの顔に当たってしまった。 「キャー!」 カガミは驚き、そしてすぐに謝罪する。「ごめんね、ミラちゃん!大丈夫?」 そこで初めてミラリアの中に温かい感情が芽生えた。普段は冷静無比で、何事にも動じない自分が、この瞬間、お姉ちゃんの無邪気さに負けてしまったからだ。 「大丈夫、バカな姉さんに当たっただけだから」 カガミはその言葉に心をドキッとさせた。普段ならミラリアがそんな風に言うことは滅多になく、彼女の一言がカガミの胸を温かくしたからだ。それ以降、二人は少しずつお互いの性格を受け入れながら、少しずつ距離が縮まっていった。 ここから、運命的なカップル、―ミラリアとカガミ―の物語が始まったのである。今日も二人は、たくさんの鏡を通して愛と友情を深めていく。