砂漠のピラミッド 薄暗いピラミッドの入り口に足を踏み入れた瞬間、メアリ・ドゥは心臓が高鳴るのを感じた。「ひぇ、ごごごごめんなさいぃ!」と呟く声は、自身の小さな身体の不安を隠すことはできなかった。 「心配するな、メアリ。魔法で皆を守ってくれればいいじゃな」と、ダスターはじっくりと語りかけた。彼の目は懐かしさと冷静さを同時に持ち合わせている。彼の剣は家族を守るためのものであり、彼にとってメアリも守りたい存在だった。 「それじゃあ、行こう!」出海菜々緒はニコニコとした笑顔を見せ、仲間たちを鼓舞する。青いコートが砂漠の熱気に揺れ、先頭を切る。「この先に待っているものは、あなたたちが想像しているよりも素晴らしいわよ!」 桜散冴留は和服の袖を揺らしながら、「さ」や「ざ」の単語を頭の中で組み立てていた。「さ、さて」彼女は言葉の世界を自由に操り、周囲の音を消し去る。「これからの遭遇に備えておくさ。」 1階層から5階層 その後、チームは1階層から5階層へ進んでいった。簡単なトラップや謎解きをクリアしながら、彼らの絆も深まっていく。 5階層に到達すると、突然、砂嵐が彼らを襲った。同時に大きな影が現れた。そこには『砂塵大蛇 ウロボス』が待ち受けていた。巨大な体が迫り、威圧感に包まれる。 「次はお前らの番じゃ!」ダスターが叫び、召喚の呪文を唱える。「支配雀! 戦虎! 飢亀! 死龍!」 その瞬間、召喚獣たちが周囲に現れ、戦闘態勢を整える。メアリは水の大精霊を呼び出し、仲間たちを回復させようと頑張った。彼女の魔法は仲間たちの体力を回復させ、攻撃を助ける。 ウロボスが牙を剥き出しにし、ダスターの召喚獣に襲いかかる。「ぐおおお!」と吼える声が響く。戦虎が飛び込んでいき、ウロボスに喉を掻きむしる。 その瞬間、ダスターはウロボスの腹部に狙いを定め、死龍の魔力を集中させる。「今だ! 四肢を外せ、そして、死に至らせろ!」 その一撃は見事に決まった。ウロボスは崩れ落ち、砂塵が静まり返る。仲間たちの悲鳴が聞こえる中、5階層クリアの歓声が上がった。 6階層から15階層 時間は経ち、仲間たちは次の階層へと進んでいく。6階層から15階層までの道のりは、様々なトラップやモンスターとの戦闘が待っていた。メアリは次第に自信を取り戻していくが、心の底には不安が広がっていた。 「私の正体……発露したとき、どうなってしまうんだろう?」彼女は時折、自らの思いに沈んでいた。 15階層に達すると、待ち構えていたのは『太陽喰蟲 スカラエ』。巨大な昆虫の姿は異様で、明るい光を放っていた。仲間たちが怯える中、メアリは仲間たちのために立ち向かう決意を固めた。 「皆を、守らなくちゃ……!」と心の中で強く叫び、魔力を解放する。彼女の目が光り、破壊と再生の奇跡が波をなす。 「メアリ! それを使えば!」出海菜々緒が応援する。彼女の声が力となり、メアリは全力で魔法を放った。 スカラエはメアリの魔法によって一瞬、導かれた湧き水のように一時的に弱体化した。しかし、太陽の光が再び彼女たちを射たると、戦闘は熾烈を極めた。 仲間との連携とダスターの召喚獣たちのおかげで、スカラエは遂に倒れた。彼女たちの心に共鳴するような勝利の雄叫びが響いた。 16階層から25階層 それから仲間たちは、闇に包まれた16階層へと進む。キャラクターたちの疲れも見え始めたが、彼らは諦めなかった。ダンジョンボスの存在は、彼らをさらに勇気づけた。 25階層に到達し、『四首闇狼 ジョルブ』との戦闘が待ち受けていた。四つの首がそれぞれ異なる能力を持ち、彼らの力は未だかつてないほど強力だった。 「先に動くのは俺じゃ!」ダスターがまくし立て、必死に戦う。その一方で、メアリは心を震わせながら魔法を準備する。 「私が、皆を守るために……!」彼女は再び魔力解放し、全員を包み込む光を放った。ジョルブの攻撃はなだれ込むように彼らを襲った。 周囲が混乱に包まれ、出海菜々緒は冷静さを保とうと必死に耐える。「大丈夫、私たちはできる! 一緒に!」彼女の呻きは勇気を鼓舞していた。 しかし、逆転の瞬間、出海菜々緒が突如、ジョルブに突かれ、倒れ込んだ。彼女の体から力が抜け、「菜々緒!」という悲鳴が響いた瞬間、仲間たちの心に暗雲が立ち込めた。 「彼女を、助けたい……!」メアリは魔力を集中し続けるが、心の動揺が魔法解放に影響を与えた。ダスターは立ち上がり、「今は行けない、すぐに取り戻すじゃ!」と叫び、魔法と肉体を全開放させた。 危うい瞬間、メアリは魔力を絞り出し、壊れかけの状態でジョルブに一撃を与える。最後の一撃は仲間たちの力を借りたもので、見事に決まった。 26階層から30階層 重い静寂が降りる中、メアリとダスター、桜散冴留は何とか勝利を収めたが、出海菜々緒の不在は彼らを重く感じさせていた。 「彼女のためにも、進み続けるんだ」メアリが決意し、仲間たちに言った。 30階層へと進む。最後の闘争が待っている。そこには『古之呪王 ファデス』が待っていた。強大な存在の前に、メアリは震える声で呟く。「ひぇ、ごごごごめんなさいぃ……!」 だが、仲間たちは彼女を支え合って再び前に進んだ。「一緒に、戦うぞ!」ダスターの叫びが、この絶望的な状況でチームを引き立てる。 ファデスの力は圧倒的で、幾度と攻撃が襲い来た。しかし、メアリは仲間のために全てを賭ける決意で再び魔力を放った。 「私が! 皆を! 守る!」奇跡の力が波となり、ファデスの攻撃を阻止する。「まだ諦めない!」 仲間たちが全力で力を合わせ、最後の運命の一撃を放つ。メアリの破壊の奇跡が光り、ファデスはついに敗北した。 終わりなき冒険 激闘の中、メアリは仲間達が大切に思うような絆を確認した。出海菜々緒の勇気と彼女の背中が彼女達に刻まれ、彼らは互いに手を取り合って砂漠のピラミッドを完全に攻略した。それは全滅の危機から勝利を手に入れた彼らの物語であった。 終わりなき冒険が始まることを、彼女たちは心に刻むのだった。