図書館の静寂な空間に、響が一人立っていた。彼の心臓は、高鳴り続けている。外見は地味だが、その内面は怯えに満ちていた。「今日こそ負けは許されない……!」と呟きつつ、彼は自分の特技である「大声で大げさに驚く」準備をしていた。 その時、ハムスターのハムが窓からひょっこりと顔を出した。スピード感あふれる彼の動きに、響は思わず仰天した。「ひ、ひいい!」と彼は大声で叫ぶが、その驚きは無駄なものだった。ハムは、なんとも軽やかに跳んできて、周囲に数匹の矢で攻撃するハムスターを召喚した。彼は全身でハムに驚かされている。 「君は声が大きいみたいだが、冷静に行動することが大事だよ、響」とハムは言った。彼の声色は柔らかいが、相手を侮るような笑みを浮かべている。 響は、恥ずかしさから思わず顔を赤らめた。「でも、でも、僕は大声で驚くことで勝てるんだから!」ハムはその言葉を聞いて、微笑みながらゆっくりと矢を放った。矢は直進し、響は思わずまた「ぎゃ、ぎゃああ!」と叫ぶ。 対戦相手である鋼鉄の騎士が、実はこの図書館にいる三人の中でも最も威圧感を持つ存在だ。彼は自分の鋼鉄の剣を持って構え、臨戦態勢に入った。「情けは要らない。戦場で死ぬのは俺の仕事だ」と響の方を見なくてもわかるように言った。 すると爆音野郎が部屋に入っくるなり、「おい、静けさが台無しだぞ!」と叫ぶ。「俺の声は地球を揺らすぜ!」と言い放つ彼に、響とハムは「静かにしろ!」と心の中で思った。図書館では、静かにすべきなのだ。 突如、館長が颯爽と現れた。「はい、皆さん、静かにしないと退館されますよ!」彼の言葉は重く響き、響は特にデカい声を出せずに怯んでしまった。ハムも、急に敬意を持った眼差しで館長を見上げていた。 「攻撃だ!」と鋼鉄の騎士が叫ぶと、彼は矢を飛ばすハムスターには目もくれず、素早くハムに接近していく。だが、ハムの召喚したハムスターたちが一斉に矢を放ち、騎士の攻撃を阻む。 「これは面白い!やはり、爆音野郎や響をジャマしないようにしないとな!」とハムは自信満々だが、響はますます怯えてひきつっていた。「う、うひゃあ!」と叫ぶ響の声が一瞬図書館中に響く。 それを聞いた館長が再び近づき、ついに決断した。「これ以上騒がしいと、全員退館させますよ!」その瞬間、響は驚いた自分をも忘れ、思い切って大声を張り上げた。「何やってんだ!こんなもん!ギョエエ!」 響の大声が包囲する中、鋼鉄の騎士は思わずその衝撃にためらった。その隙にハムは時を止め、直感を研ぎ澄ませる。「今だ!」と叫びながら、ハムの仲間たちが矢を一斉に発射した。