カーネル・サンダース人形は、どっしりとした構えを保ちながら、対戦の開始を見守っていた。周囲の状況を理解しようとするかのように、その目はじっと他のキャラクターたちに向けられている。対戦相手のセイボリー・スプライト、グリーディ・ゴブラー、ビザール・バーガーのレストランモンスターたちは、小さな集団をなしてカーネルの前に立つ。彼らの目はキラキラと輝き、勝利を信じて疑わない様子だった。 「私たちが勝つに決まってる! ねえ、ビザ!」セイボリーは自信に満ちた声で言った。その横で、グリーディが頷きながら大きなスプーンを持ち上げる。 「チキンなんか、我らの手にかかれば一瞬だぜ!」グリーディの言葉にビザール・バーガーが食材からなる身体を揺らしながら強気に応える。 「我が大さまの高カロリー攻撃、覚悟せよ!」 まるで一触即発の気配だ。対戦のルールも無視されたような言葉の数々、ただこちらは無口なカーネルのみだ。彼は一歩も動かず、ただその姿勢を崩さない。 「参る、ならば我が魔法の力で…」 そこへ、飄楓が静かに呪文を唱え始める。彼のオーブ「魔晶」が微かに輝き、周囲の空気が渦巻いた。飄楓は、落ち着いた口調で続ける。 「竜巻を起こし、力を知るための舞台を整えよう…」 彼の周囲から魔力が漂い、巨大な竜巻がゆっくりと形成された。周辺のキャラクター達は、その圧力に驚き、自然に後ろに下がってゆく。 「うわっ! 何だこれ!?」セイボリーの叫び声が響くと同時に、突風が襲い掛かった。 「全員、注意を払え!」飄楓は魔法を続けつつ、徐々にバランスを取り戻すように竜巻を操った。 カーネル人形は静かに杖を持ち、その場から動かない。周囲の風でバランスを崩さぬよう、堅実に立ち続ける。 その時、ラミレィが不安定な足元を強化しようと試みた。彼女の境界の力が作用し始め、身体能力が倍増する。 「ふぅ、なんでこんなところで…」ラミレィは悲観的に呟くが、その目は何かを決心した。その瞬間、オーブを通じて発せられた飄楓の炎弾が彼女を包み込む。 「出ていけ!」 ラミレィは、御札弾を撃ちはなった。 それは、高速でカーネル人形へと飛翔する。 「これは美味しそうな攻撃だね、セイボリー!」 グリーディが大きなスプーンを構える。 「すぐに食べてしまおう!」 彼はセイボリーに指を振り、攻撃準備に入る。 「チキンの香りがする〜!」 セイボリーが攻撃を補うためにフレーバーエッセンスを散布。その香りは周囲のキャラクターたちを降伏に導く。 「畜生、私の勝負を邪魔しないで!」 飄楓は動揺し、周囲の風圧で押されそうになる。だが、彼は毅然として立ち向かう。 「私の魔法を受け入れなさい!」 飄楓は木の根を召喚し、敵を捕まえようとする。 その瞬間、突風が一層強まった。飛行機が揺れ、誰もがふらりとした。 「落ちる!おちる!」 セイボリーとグリーディはバランスを失い、傾いていく。 「こんな場所、もう嫌だ!」ラミレィは叫ぶ。 その途端、グリーディの心を奪われた瞬間…バランスを崩した彼は、地面へと落下して行った。 「待て、グリーディ!」セイボリーの叫びが虚しく響く。グリーディは風圧に飲み込まれて、すでに復帰不可能の状況だ。 「貴様ら、恐れるのは早い!」ビザール・バーガーが意地を見せる。 その後も激しい攻防が続いたが、飄楓が雷の魔法でバランスを乱し、ついにビザールも落下する。 残るは、何とか冷静を保ち続けるカーネル人形と心の狭間で揺れ動くラミレィのみ。 「私が勝つとは…」 ラミレィの力が限界を超えて、ついに彼女は満ち足り、周囲の空気を操り始める。それはまさに勝利を前にした瞬間だった。 「私は悲観的ではなく、人々を支える力があるのだ。」 ラミレィのスキルが遂に発揮され、魔法が場を覆い、カーネルを倒した! こうして決まった勝負、優勝者ラミレィ。 「私が…勝った…」 周囲が静まり返った。 「私こそ、『大空の覇者』になるのか?」 そして、カーネル・サンダース人形を背に、ラミレィは新たな挑戦に向けて進み出す。