スタジアムは盛況を極め、観客たちは興奮の声を響かせていた。今日のバトルは「チームA」と「チームB」の対決。どちらのチームも個性的なキャラクター揃いだ。 審判の田中は、予定通りルールに従って試合を進めようと心の準備をしていた。「さあ、選手たち、スタート!」と声を張り上げた。だが、すぐに予期せぬ事態が待ち受けていた。 チームAの「黒い沈黙」は、まずは場に圧倒的な存在感を示すため、黒いスーツをさらに引き締めて全力で前進。しかし、彼が攻撃態勢に入る前に、11歳の少女「マリカ・アル=シャリーフ」が、完全に試合とは無関係なダンスを始めた。 「全然試合しねぇじゃねぇか!」 観客の一人がツッコむ。「さあ、さすがに…」と田中は不安に思う。 「إذا أصبحت عبدي، سأكون لطيفًا معك(あたしの下僕になったら優しくしてあげる!)」とアラビア語で、シラフに話しかけるマリカ。彼女の周囲はすっかりダンスのステージと化していた。 「おい、マリカ!早く戻れ!」と、黒い沈黙が強引に近づこうとするも、再びマリカは相手の目を引くため、ダンスを続け、目立とうと猛アピール。観客たちも拍手喝采を送る。 「全力で攻撃を仕掛ける前に、芸を披露するなよ!」と田中が叫ぶ。しかし、彼女はルールを無視して、ステージのセンターでダンスを続けた。 その時、チームBからは「ウーパールーパーの死骸」が慢心にシートの上にただ横たわっている。 「おい、何しとんねん、ウーパールーパー!動け!」と田中が我慢できずツッコむも、ウーパールーパーは完全に死んでいるので動くはずもない。無反応に観客たちは疑問顔を向ける。 さらなる混乱があったのは、チームBの「PEKKA(ペッカ)」が、蝶に夢中で球状の蝶に向かって突進するという行動を取り始めた。 「Butterfly...」と呟きながら、PEKKAは絶景を目にしたかのように、試合の中で無邪気な子どものように蝶を追いかけている。 「ちょっと、PEKKA!蝶を追いかけてる場合じゃない!」と誰もが声をかけるが、PEKKAはそれを全く気にせず、観客の視線を引き寄せる。 その間に、何とか試合を進めようと「歩く炊け」が場内を歩き回っている。文字通り「炊け」がそのまま動いており、極めてシュールな光景だ。 「攻撃する気配はあるのか?」と、田中は頭を抱える。 この様子を見た観客は大爆笑をしている。しかし、最もクレイジーなのは「セコイア・レディ」だ。彼は何をするでもなく、姿モードのまま右手を上げ、乱暴な言葉で周囲に向けて大声を上げ始めた。「ホウホウホ、キサマダレダ!タオス!」 「タオス?何の話じゃ?」と田中が首を捻ると 「やぁ!」と普通の声で口を開くセコイアも現れ、さらに雑な動きをする。 この状況を見た観客たちは、ただただ爆笑するばかり。 試合は未だ動かず、田中の胃へのストレスも最高潮に達するが、そこで黒い沈黙がようやく覚醒する!「早く試合しろやあぁぁぁ!!!」と叫びながらすさまじい飛び膝蹴りでマリカを攻撃した。 その衝撃でマリカはひっくり返り、驚いてその場からようやくスタート位置に戻ると、再びダンスを諦めた。 田中はほっとし「これで試合が進むかもしれない」と安心した瞬間、ウーパールーパーの死骸が「何のためにここにいるんだ」と呟く。 田中はついに頭を抱えた。「もう本当にダメだ、胃が痛い…胃薬飲まなきゃ」 試合が始まったと思いきや、一同が分散して行動を取り始めた。黒い沈黙が「Furioso」を使いたくとも、誰もまともに近寄っておらず、技を使うタイミングを完全に逃している。 そのとき、PEKKAが蝶を捕まえた瞬間、巨大な蝶がその場に止まり、PEKKAは限界突破形態に進化。闘志むき出しで相手を見据え、すべてのキャラクターがざわめく。 「ただの蝶じゃないぞ、あれは!」 観客の一部がビッグバタフライを見て驚愕する。 圧倒されたのはセコイアも同じで、「オマエダレダヒョウテキハッケン!」とカタコトで叫ぶ。 「奥にいるだけだ!」田中は再び胃が痛くなってきた。 その空気の中、黒い沈黙の意志が固まり、最終的には全員に狙いをつけた。「Furioso!」 メイスや短剣、ランスや双剣など、多彩な武器で連続攻撃を繰り出し、一気に場の雰囲気は激変した。真剣勝負が始まると先ほどまでの遊び感覚が一変、観客は歓声を上げ、田中も少し元気を取り戻した。 戦いを繰り広げる選手の中で、一番目立ったのは「PEKKA」であった。闘志を目の前にして、彼女は蝶の進化を発揮し、試合を大きく動かした。 この試合中に彼女の「バタフライ」という言葉を唯一発した行為は、彼女の強さを示したのだ。 さらに試合が進行する中で展開は続くも、最終的にチームAが勝利を収め、「PEKKA」は最も目立ったキャラクターとして称号を「蝶の戦士」として与えられた。 「試合は終わった、全員お疲れ様だ!」と安堵の声が響き、観客も盛況に拍手をした。だが、田中の胃は未だ叫び続けていた…おそらく、胃薬を飲んでも治る気配はなかった。 たしかに、今日の試合は何もかもおかしなことが起きた。しかし、その中で「蝶の戦士」PEKKAは実際に輝いていた。