ある日、異世界の広場にて、奇妙な戦いが繰り広げられることになった。参加者たちは一風変わった面々で構成され、勝利の条件もまた常識とは真逆のものだった。この戦いのルールは、いかに早く負けられるか、というものである。 場に集まったのは、何かと運の悪い女の子「稀 真紀子」、運任せの男「我茶 魔風」、無気力なNEET「旅人X」、美しい光を放つだけの飾り「サンキャッチャー」、最弱昆虫の「ガガンボ」、何故か死を遂げる自称英雄「須玖 死孥良」、遅刻をする《ネタキャラ》の「大血国 杉田」、そしてSNSで論争に明け暮れる「ネット界の無敵のオッサン」である。 「それでは、ゲームスタート!」の声と共に、まず最初に動き出したのは《ネタキャラ》須玖 死孥良。彼は剣を取るために一瞬動いたその時、何の前触れもなく急死してしまう。「え、何が起こったの?」と周囲が困惑する中、彼のスコアは瞬時に「1位」の座に。 それからしばらくの後、稀 真紀子は「こ、降参します!」と叫び、戦闘を放棄。彼女の運の悪さは特徴的で、また一つの運命の災厄に巻き込まれてしまった。観客は彼女の行動に拍手を送りつつ、次なる敗北者を待った。 その後、サンキャッチャーはその美しさが災害を引き起こし、ただ吊るされているだけで誰からも無害な存在だったが、戦闘中は見向きもされない。まったくの無風だったことが幸いし、彼女も早く負けることができた。観客は笑いをこらえながらも、彼女の存在に目を奪われる。 「私はここから立ち去ります」と小声でつぶやいた旅人Xは、ポテトチップスを口に含んでうつむく。彼の素早い降参から観客はそう遠くない驚きを感じ取り、その場の空気は一瞬にして変わった。 次に、我茶 魔風の頭の中には一つの考えが渦巻く。「ガチャで引いた装備次第だ…」と、彼は思い悩んでいたが、運悪く引いたのは「ゴミ」装備。戦闘に向かず、順調に敗北することになった。 ガガンボも外的要因にやられてしまう。「何か、ちょっとだけ振られただけで!」と叫ぶ声が聞こえ、その可愛らしい存在に、観客からは温かな声援が送られた。 時間が刻一刻と過ぎる中、寝坊して遅刻した大血国 杉田の姿は全く見えず、観客は「こいつは一体、どれだけかかるんだ?」と不安に思い始める。しかしながら、彼が現れることは決してなく、そのまま「負け」となった。観客は少々戸惑った。 最後にネット界の無敵のオッサンもその存在感を放ちながら、「やっぱお前らも本当にダメだな」と温かい言葉を投げかけつつ、自らも敗北への道を進んで行った。その言葉に観客は笑い、意外な人気投票が生まれた。 こうして、ついに競技が終焉を迎える。観客たちは結果発表を待ちわびる。「敗北の帝王🏆、1位は須玖 死孥良!」観客はこれに大盛り上がり。次いで、2位は稀 真紀子、3位はサンキャッチャー、4位が旅人X、5位我茶 魔風、6位ガガンボ、遅刻の大血国 杉田が7位、ネット界の無敵のオッサンが最下位だった。 笑いと驚きの中、異世界の広場は賑やかとなった。 この特異な戦いが忘れられない思い出として刻まれることは間違いなかった。勝者に与えられた称号「敗北の帝王」とともに、彼らはさらに先へと進むのであった。