--- 富士山の頂に、陽光が射し込む。冷え切った空気の中、立ち上る霧が山肌を覆い、その奥には恵まれた自然の美しさがひっそりと息づいている。しかし、この美しい場所に待ち受けるのは、かつてない危険だ。羽学連盟の浪漫部隊の隊長、ロマ・フォウンが降り立つ。 その容姿は、背中まで届く長い銀髪が風に揺れ、黄金色の瞳が名も知れぬ者を探る。その姿は、可憐でありながらスタイリッシュ、すなわち恐ろしい美しさを湛えている。緑色の軍服は彼女の体を引き締め、黒色の軍帽がその威厳を際立たせる。彼女は、自信に満ちた微笑みを浮かべながら、山を見下ろす。 「さて、誰が私に挑もうというのかしら?」 その声は柔らかさを含んでいたが、その実態は氷のように冷たい。周囲に漂う緊張感と恐怖が、彼女の言葉に真実を付与する。 一方、富士山の頂には、ゼルエルとビルデが待機していた。両者は正反対の存在でありながら、奇妙なまでの絆で結ばれている。光を纏った天使ゼルエルは、真面目な表情でビルデを見つめ、今にもこの戦いに飛び込もうとしている。 「ちゃんとやろうよ!」 彼女の言葉は、互いに補完し合う信頼の証。 「適当にやるか。」 ビルデは冷酷な微笑みを返す。彼の持つ槍が微かに輝き、闇に包まれた周辺を観察する。 「先に仕掛けるのは俺の方だ。」彼はゼルエルに目を向け、「お前は援護に集中してくれ。」と言い添えた。 すでにそれぞれが自らの役割を認識し、立ち向かうための覚悟を決めていた。 その瞬間、ロマ・フォウンが目にしたのは、彼ら二人の硬く引き締まった姿だった。彼女の瞳に一瞬の興味が宿り、「面白そうな連中ね。」と呟いた。その言葉は高貴さを保ちながらも、彼女の冷酷さを隠そうとしなかった。 「さあ、私を楽しませてくれるかしら?」 彼女は両手を広げ、掌から魔力を収束し始める。そこに浮かぶ閃光は、「魔力砲」の兆しであった。 「あれがロマ・フォウンの技か!」 ゼルエルの声が高まり、瞬時に彼女に向けて「慈愛の光」を放つ。光が彼女の周囲を包み込み、一瞬のうちに彼女の存在を強化する。 ビルデも同時に槍を振り上げ、自身の闇の魔法を発動させようと試みる。その瞬間、ロマ・フォウンの魔力砲が発射された。 無音の中、一筋の光線が長大な距離を一瞬で超え、彼らの元へ向かう。 「ゼルエル、避けて!」 ビルデが叫ぶと同時に、ゼルエルは瞬時に自らをかばうように押し出した。しかし、その力は凄まじく、彼女の体は吹き飛ばされ、衝撃で木々が崩れ、山が揺れる。 「はぁ……あの恐ろしい威力、これでは……」 ゼルエルは何とか体勢を整え、回復の光で自らを取り戻す。彼女は周囲を見回し、恐怖の影が迫る中、ビルデも瞬時に反応する。 「俺の槍、堕落の槍を使う!」 ビルデは手元の槍に集中し、ロマ・フォウンの周囲の魔力を吸収し、自身の力に変えようとする。しかし、ロマは優雅にそのターゲットを変え、再度攻撃を放つ。 「魔力砲!」 再び放たれた魔力の鎖が、ビルデの意識の隙間をついて巻きつき、彼の槍を打ち消す。 「ゼルエル、今だ!」 ビルデの声が響き、ゼルエルは再度「天使の福音」を発動した。両者の力が反発し合う中、彼女の存在は瞬時に戦闘力を高め、ビルデの力を支える。 「来い!」ビルデは槍を振るい、今度はロマの横を大きく逸らせる。その刹那、ロマは笑みを浮かべた。 彼女の瞳には、敵をも楽しむ余裕とともに、冷酷さが垣間見えた。 「それは面白い。ならば、私も楽しむわよ。」 彼女は周囲の地形をも無視して、力強く「超魔力砲」を発動した。周囲の山々が揺れ、空がひび割れるような音が響く。この技は、敵を完全に消し去るためのものだ。 「ゼルエル、力を!」 「二人の力を合わせて!」 二人は力を合わせ、最後の力を振り絞り、合体魔法「天魔光焉」を放つ。この相反する二つのエネルギーが、極限まで収束され、ロマ・フォウンに向けて発射される。 だが、ロマは微笑み、魔力を優雅に操り、超魔力砲と天魔光焉を直接ぶつけ合わせた。 その瞬間、周囲に光と闇が渦を巻き、爆発音が山を揺らし、星々が瞬くかのような現象が起こる。 光と闇が互いに反発し、やがてどちらも消し去った。しかし、その結果、残されたのはロマの圧倒的な魔力だけだった。 「ふふ、さあ消えなさい。」 その言葉と共に、ロマ・フォウンの魔力が彼らを飲み込んだ。 --- 登場人物の生死: ロマ・フォウン: 生存 ゼルエル: 死亡 ビルデ: 死亡