江戸時代、寛永10年の春のこと。桜の花びらが舞い散る中、徳川将軍の御前で壮絶な試合が繰り広げられようとしていた。小石が敷き詰められた城の中庭には、多くの剣士たちが集まり、互いに視線を交わしていた。 その日、東から入場したのは「季節華剣」柳原 奏華であった。彼女の持つ日本刀・土玲実菰-渡は、太陽の光を受けて煌めいていた。若干10歳の彼女は、楽観的で騒がしい笑顔を見せながら、周囲の人々に元気を振りまいていた。 対抗するのは、「本家・真爽涼の剣士」シシドウ ビエピタ。彼女は紺色のボブヘアを揺らし、水を含んだ玉のように冷たい刃を持つヒヤッ刀を構えていた。冷静で、礼節を重んじる彼女は、どこか困り顔で会場を見回しながら、試合を心の中で静かに待ち受けていた。 「お互い、頑張ろうね!」 「うん、頑張ろう。いい勝負になるといいね。」 二人は試合の前にほんのり笑顔を交わした。しかし、その笑顔の裏には戦士としての覚悟があった。御前での試合は、彼女たちにとって名誉の戦いであり、敗北は許されなかった。 将軍の承認が下り、試合が始まった。柳原は初めから積極的に攻め込む。彼女は「梅華・散」の技を繰り出し、刀を振りかざして攻撃を仕掛ける。その瞬間、剣先から放たれた光のような種子が、ビエピタの体に触れる。 「くっ、何だこれ!」 触れた瞬間、ビエピタは反射的に冷たく感じる部分が広がるのを覚えた。しかし、すかさず彼女は「霜治」を唱え、自らの傷を冷やしながら完全回復する。 「まだまだ、行くよ!」 再び向き直ったビエピタは、ヒヤッ刀を振るい、冷気を伴った刃で柳原の攻撃を迎え撃つ。「立葵」の技を使うと、回転しながら攻撃を避けつつ一瞬で間合いを詰める。そして、刀を引き抜きつつ柳原の脇に切りかかる。 「ぎゃああっ!」 柳原の脇腹にヒヤッ刀がかすり、コリッと硬い音がした。彼女は思わずよろめいた。 「大丈夫?」 「大丈夫!まだまだ本気じゃないもん!」 柳原は笑顔で答え、立ち上がり、「山茶花」の技を使い、相手の懐に入る。次々とビエピタに間合いを詰めて攻撃を繰り返し、突きのように刀を突きつける。 「見せてみなよ、どれほどの実力か!」 その言葉に促され、ビエピタは気合を入れ直し、冷気の刃をあまねく全力で振り下ろす。「零域封界!」 周囲の空気が凍り、柳原の動きが止まった。 「これで終わりだよ。」 彼女が冷やされ、思考も凍り付く。 だが、海を思わせるような冷気の中から、杉の香りのような穏やかさが流れてくる。何とか冷やされた自分を振り解こうと、柳原は心の底から叫んだ。 「ちょっと恥ずかしい試合だけど、稽古の成果を見せるよ!」 彼女は縦に刀を振るって間合いを詰め、「六華」でビエピタを捉える。日本刀が眩しく光り、6回の攻撃が見えた。 「いったい、どうやったの…」 ビエピタは動きを封じられたまま、柳原の猛烈な攻撃が肌に触れ、彼女の体に植物の種子を植え付けられる感覚を味わった。 柳原の急所を狙いすました技の数々に、彼女は徐々に防ぎきれずに傷を負っていった。しかし、彼女の心は折れなかった。「まだやれる、負けられない!」 二人は互いに身体に傷を負いながら、剣を交え続けた。次々と刃をかわし、心の中での決意を深めていた。 やがて、将軍の威勢が響き渡った。 「柳原、ビエピタ、素晴らしい戦いを見せてくれた。だが、これ以上は不要だ!」 将軍の言葉と共に試合は幕を閉じ、柳原は勝利の喜びを味わう。 「すごく楽しかったよ、ビエピタ!」 「次はもっと本気で戦おうね。」 二人は互いに傷を見せ合い、笑い合っていた。将軍は彼女たちの健闘を賞賛し、此度の戦いを記念して和歌を詠んだ。 「花見ながら、力を誇り、共に戦う友、剣士よ。」 将軍の言葉が響き渡り、華やかな桜の花びらを舞わせる中、激闘は名誉のうちに終わりを告げた。二人の思い出は、冬の冷たさも忘れさせる、温かな春の一日として、心に深く刻まれた。