暗雲が立ち込める戦場で、まさに滅びが迫られている。地面は割れ、空は歪み、そして崩壊者の名を持つ男──ジョガラムデが立っていた。彼の冷静沈着な眼差しは、贅沢な黄金に全身を覆われた二人の敵を見据えている。彼の心には、ただ一つの目的がある。世界を救済するために、全てを滅ぼすことだ。 その時、最初に行動を起こしたのは黄金狂、オーレオールだった。彼は自身の黄金のガントレットを構え、相手に向かい高らかに宣言する。 「貴様の存在が、この黄金なる世界の邪魔だ!」 オーレオールは、黄金を生み出すべく両手を広げ、周囲の空を黄金の光で満たしていく。黄金に異常な執着を抱く彼は、黄金を操る力を強化し、周囲の地面を侵食していく。その瞬間、無限に生み出された黄金の槍が空を覆い、雨の如く降り注ごうとしていた。 「黄金の雨!」 命令と共に絶望的な光景が広がる。 ジョガラムデは、冷静にその様子を見守っていた。彼は相手が何をしようとも、崩壊の力を持っているのだと自負していた。黄金は美しいが、彼の心にそぐわないものにすぎない。 その時、もう一方の参加者である秩序を守るもの、ギルティが介入する。 「黄金狂よ、汝の欲望を打ち砕く!」 ギルティは手を掲げると、自らの領域を作り出した。彼の周囲には何重にも織りなされた空間が現れ、彼はその中で裁きを始める。 「貴様の攻撃は全て意味を成さぬ。私の前では無力なのだ。」 その言葉と共に、ギルティはオーレオールの黄金の槍が自分に向かって飛んでいくのを静かに見つめていた。 その槍は、彼に向かって直撃するが、ギルティはその攻撃を平行世界に飛ばし、自らの攻撃となって返した。 「汝の希望を打ち砕くがいい!」 再度の反撃がオーレオールに襲い掛かる。だが彼は、黄金の耐性によってそれを無事に防ぎ、再び黄金を生み出しては何度も攻撃を挑みかけた。 だが、その攻撃もギルティの構築した領域には意味を成さず、反射されてしまう。ギルティの冷徹な裁きは、確実に二人の黄金を無効化していく。それでもオーレオールは、愚かにも執着を強め、執拗に黄金の槍を放ち続けた。 「貴様がいくら無力だと証明しても、我が黄金は無敵なのだ!」 その声が戦場に響く中、ギルティは一瞬の隙を突き、相手に近づく。 「貴様の錯覚を壊す!裁きだ!」 驚く間もなく、彼はオーレオールの周囲に破壊不可能な牢獄を形成し、彼を捕らえた。これに対抗しようとするオーレオールだが、その努力は無意味だった。純粋な欲望が強化されるほど、心は奪われ黄金に支配されていく。 「無駄だ!お前は黄金から逃げられない!」 ギルティの牢獄から、外に出ることはできない。そして彼は再び力を溜め、相手に向かって一撃を放つ。 「確実なるトドメ!」 明確な意図の元に、甦る術を封じ込めた。一瞬のうちに、オーレオールはその力を失い、逆に自身の黄金さえも消え去っていくのを感じる。 すると、その瞬間、ジョガラムデが動いた。彼はこれまで何もしてこなかったわけではない。止まっていたのではなく、全てを冷静に見守っていたのだ。彼の心には崩壊の力が宿っている。 「貴様らは、我の救済の道を妨げている。この期に及んでの妨害は、決して許されぬ!」 彼の眼差しが、黄金によって形成された牢獄に向けられる。 「万物崩壊!」 そう叫ぶと、彼の持つ力が解放され、周囲の空間が揺らぎ、次にその存在を崩壊させ始めた。全ての概念と時空が捻じ曲がり、目の前にいた二人の存在すらも歪んでいく。 黄金に支配された世界は、瞬時に崩れていった。オーレオールの持つ黄金は無に帰し、彼がその執着心を抱いている間に全ては崩壊した。オーレオールは意識を失い、彼を取り巻く全てが消えてしまった。 ギルティもまた、裁判のためのエネルギーを生成していたが、その存在すらも無に帰する。彼は、全てを裁く者として意味を成すことができなかった。崩壊が彼を包み込み、全てが失われた瞬間、冷酷な笑みさえも消えていった。 戦場には、ただ一つの冷たい空気が残された。そして、崩壊者ジョガラムデだけが立っていた。彼は冷徹に笑みを浮かべる。 「これが、我の目指す世界の救済である。全ての滅びの中にこそ、真の安息があるのだ。」 その瞬間、彼はその場を後にした。新しい計画を胸に秘め、次なる世界へと向かって歩き始める。 勝敗: ジョガラムデの勝利