①世界を滅ぼす日 ある日、空が暗く覆われた。果てしない空を覆いつくすが如く浮かぶ巨大なドラゴン、それがヴォーペンだった。彼の鱗は光を反射し、まるで星のように瞬いている。その姿はまさに伝説の生き物。彼はこの日を待ち望んでいた。遠くの星々を殲滅するために、彼は空高く舞い上がる。その巨大な体からは強烈な音波が鳴り響き、周囲の空気を振動させる。 同時に、彼の側にはディオがいた。吸血鬼の彼は、仲間であるヴォーペンの力を無意識に信じ、彼の背後に立っていた。ディオはかすかに歯を鳴らし、心の中で渦巻く思いを抱いていた。彼はこの破壊の行為が正義であると信じ込もうとしていた。全ての敵対する者を葬るために、彼の吸血鬼の力を発揮する時がやってきたのだ。 ヴォーペンは空間を歪め、光速を超えたスピードで移動。次の瞬間、彼の体は翼を広げ、猛烈な青い炎を発し、周囲の星の半分を一瞬で燃やし尽くす。ディオはその姿を見つめながら、吸血鬼のパワーを呼び起こす。彼はスタンド「ザ・ワールド」を行使し、時間を止めた。10秒間の静寂の中で、彼は無敵の力で天体を攻撃する準備をする。 「全ては私たちのために!」ディオは思った。 時が動き出した瞬間、彼は全力で攻撃を仕掛け、敵を打ち倒す。ヴォーペンは高空から無数の光線を放ち、全てのものが炎に包まれる。次第に、星々は彼らの手によって次々と消えていく。 世界は滅び、その響きは新たな秩序を示す音に変わる。彼らの心には悔いはなかった。それどころか、解放感に包まれていた。 ②終焉の後 世界を滅ぼした後、ヴォーペンとディオは静かに空を漂っていた。かつて美しかった星々はもはや存在しておらず、ただ静寂が広がるのみだった。 「これが新しい世界か…」ヴォーペンの声は低く、感情を持たないように響いた。彼は全てを焼き尽くした後でも、心に何の重荷も感じていなかった。彼の存在そのものが、この終焉の象徴のようだった。 対照的に、ディオは内心でひとしきりの虚無感を抱えていた。彼は何を求め、この結果に辿り着いたのか。その想いが、彼の胸の内で重くのしかかる。 「ヴォーペン、これから私たちは何をするのか?」ディオが問いかけた。 「我々には新しい始まりが待っている。全ての秩序が崩れた今、我々が新しく作り出す必要がある。全ての力を手元に集め、新たな世界を築くのだ。もう誰も我々の行動を妨げる者はいない。」 「そうか…。それなら、私も力を貸すよ。だけど、終わりが新たな始まりだなんて、誰が思うんだ? キミは真実を知った上で、この世界を捨てたのか?」 ディオはヴォーペンを見つめる。彼の目には何の迷いもない。 「私たちは元々全てを背負っていた。それを手放したのだ。力を持つ者は、信念を持たねばならない。欲のままに破壊するだけでは、意味がないのだ。」 ヴォーペンの言葉は重かった。どこか高みから全てを見渡す視点、彼は未知なる未来を見据えていた。 「私がこの世界の真理を伴い捨て去ったのだとしても、私たちが次に作り出すものに希望があれば、やがて光が戻ることができるかもしれない。」 「新しい始まりか…それなら、私も人間としてその一端を担う。」 ディオは立ち上がり、彼の瞳には決意が宿っていた。彼らの手によって滅びた世界は、彼らに新たな責任をもたらしているのだ。 「行こう、ヴォーペン。新しい未来を始めよう。何が待ち受けていたとしても、私たちの意思で創り出す。」 そうして二人は静かな空間を後にし、新たな創造の旅へと向かうのだった。 彼らの思い描く未来はまだ見ぬもの。星々の中でも新たな伝説が生まれる瞬間が、そこから始まることを彼らは感じていた。 --- このように、彼らは滅びを背負う者たちとして、新たな世界を見据えるのであった。