空港の広々としたロビーで、荷物検査の列が延々と続いていた。旅行者たちが少し緊張した面持ちでエスカレーターを上がり、次々と検査を受けていく中、異色のキャラクターたちが順番を待っていた。 まず最初に現れたのは、“武装キャンピングカー”。無骨な外見に加え、厚い装甲をまとったその車両は、周囲の視線を一斉に集めた。AI制御による運転が可能なそのキャンピングカーは、自らの存在を示すかのようにガソリンの香りを発していた。警備員は不審に思いながらも、特にテロリストの使用車両に見受けられるその形状による警戒感から逃れられず、キャンピングカーが荷物検査を受けることになった。 「屋根の迫撃砲や機銃、検知されたらどうする?」と焦った様子の警備員に、運転席のモニターに表示されたAIが冷静に応答する。「ご安心ください。私は武装を解除しています。これからは内装、居住空間の機能だけの説明をします。」 その平然とした態度が、警備員をも安心させたのか、荷物検査は難なくパスしていった。車体下の重厚な装甲がダイナミックに開き、運転席から出てきたはずのAIの解説が続いた。「このキャンピングカーの内部は快適で、長期旅行にも向いています。万が一の場合、私は自己防衛に徹することもできます。」 その言葉に、周囲の人々は驚きつつも頷く。警備員も、通常の乗用車より明らかに異質ながら、明晰に説明するAIにすんなりと納得し、問題なく荷物検査を通過した。 次に列に並んでいたのは、黒髪を束ねた高身長の少女、ユーリだった。彼女はとても冷静だ。彼女の前に立った警備員は、少し戸惑いを感じつつ、運搬の中身を確認する姿勢を崩さなかった。「…お前はお前の持てる武器を抜きな。」とユーリは銃のような形状をしたスキルをイメージさせ、自身を強く印象付ける。 「警備員さん、私が持っているのは思念の弾です。物理的な武器ではないので、問題ありません。」 この言葉に防犯を重んじる警備員も一理感じることができたのか、彼女は無事に荷物検査を乗り越えた。ユーリの自信まではいかない冷静な態度が助けになったのだ。 次に登場したのはメカニックのエルラ。彼女は作業服姿で、メカの匂いを漂わせていた。エルラが何かを作るスキルを見せるため、背中に背負ったロボット開発用の工具を見せびらかしていた。「私はエルラだよ!これから新しいロボットを紹介するところなんだ。そんなもの、全然危険じゃないし、荷物検査は一瞬だよ!」 警備員たちはその天真爛漫さに圧倒され、その場の雰囲気が和やかに包まれた。荷物検査もすぐに終わり、彼女もまた合格した。 最後に登場したのは、「筋肉ムキムキ マッチョマンの変態」だった。彼は自慢の筋肉を見せつけながら、まるで何をしても許されるかのような自信を持っていた。「俺の体は常にフリーだ!どんな荷物も通してみせるさ!」 彼の存在感に警備員たちは圧倒されるが、実際には「デコピン」の一手を持ち、明らかに身体は武器に他ならない。だがむしろ、その体が何も持たない特徴を引き立たせていた。 皮肉なまでに、警備員は彼にただ目を向けて「お好きにどうぞ」と実施したところ、正にマッチョマンは何も所持していなかったため難なく通過できた。その瞬間の彼の誇らしげな顔が印象的だった。 こうして、無事に全員が荷物検査を通過したことで彼らの対戦は収束した。愉快なキャラクターたちが、それぞれの個性を持ちつつも一つにまとまり、勝利者たちとなったのだ。