その日、私、聖女は村の中心部で異変の気配を感じていた。村長の依頼で、村に現れた魔族の娘を排除するためにここへやって来たのだが、村の雰囲気はどこか重苦しい。村人たちの目は宙を彷徨い、皆が何かに怯えているように見える。 「ふわわ様! 私、頑張ります!」と心で唱えた。ふわふわした気持ちになり、少しずつ緊張がほぐれていく。しかし、心の奥底で警戒と不安が渦巻く。村長が言っていた魔族の娘、シュヒタン。その名は不吉な呪いを想起させるものだった。 私はチームのメンバーである信者たちと共に、村の奥へと進んだ。途中、呪われた村人たちが私たちを見て目を逸らすのが見える。「私たちが、彼女を止めるのです!」元気な声を上げながら、心の中で意志を固める。私がふわふわ様の信者である限り、恐れを知らない、無敵の精神を持っていると信じていたのだ。 突然、前方に明るい色合いの少女、シュヒタンがいた。彼女は派手な水着のような衣装を身にまとい、優しげな微笑を浮かべている。「あは♪」彼女の声が耳に響いた瞬間、見た目とは裏腹に、妙な気配が広がる。体の中からじわじわとした感覚が鼓動に混じり、思わず立ち止まる。 「どんな気分ですか?」シュヒタンが問いかけると、心にかすかな恐怖が忍び寄った。我に返ると、仲間たちも怪訝な表情を浮かべている。私は冷静さを保とうと息を整え、「ふわわ様の名のもとに、呪いを打ち破る!」と大声で宣言する。 「素晴らしい宣言です! でも、そんな気持ちではダメよ」とシュヒタンが微笑む。彼女の眼差しに、一瞬、心の中の羞恥心が刺激された。「私には何もない、何も恥じることはない!」と自らに言い聞かせる。しかし、心の隅に、かすかな懸念が芽生える。 シュヒタンは私を見つめながら、その存在感を増していく。呪いの影響を受けたのか、私の心に薄らいだ不安が広がり始めた。私が心に抱える様々な失敗や恥ずかしい記憶が蘇る。心の声がささやく。「本当に、私にはこの村を救う力があるのだろうか?」 心の葛藤に揺らぎながら、私は「ふわふわの奇跡!」と叫んで、信者たちの祈りを集中させる。しかし、シュヒタンはニヤリと微笑んでその声を遮った。「それは可愛いけど、気持ちだけでは無理よ?」 その瞬間、心の中に彼女の魔法がじわじわと浸透してきた。私自身の恥ずかしい思い出が次々とフラッシュバックし、彼女の呪いがダイレクトに心と感情に影響を与えていた。「ふわわ様に、お願い! 助けてください!」 かすかな不安が動き出し、目尻が湿ってくる。挫折感と羞恥心が私を支配しようとしている中、目の前のシュヒタンは依然として無邪気な微笑みを浮かべている。「あは♪ この恥ずかしさ、どう思う?」 その瞬間、体がぴくんと反応してしまった。信者たちの視線も感じ、心の奥底から羞恥が湧き上がろうとする。「私には、恥じることなんてないのよ!」勇気を振り絞り、感情を切り離し、意識を集中させる。 私は苦しみながらも、「あなたはシュヒタンです! ふわわの名のもとに、呪いを解除する!」と叫ぶ。すると、自分の声に励まされ、少しだけ心が軽くなった。シュヒタンの力は確かに恐ろしいが、過去の自分と向き合うことが怖いだけなのかもしれない。 シュヒタンは、自信満々に呟く。「恥ずかしい感情って、どうしようもないのよ。心に刻まれること、全部はあなた自身のものなのに。」 彼女の言葉に対し、確かに彼女は無形の存在によって私たちの心に侵食していることを感じた。ドロドロとした感情が私を包み込み、巧妙な言葉が私の意識をゆっくりと掴んでいく。「私、どうしてこんなところにいるの? 正しいことをするためにここにいるのに。」愕然としながらも、心の底で何かを燃やしていた。 その瞬間、シュヒタンがふと笑顔を崩す。「それ、恥ずかしい思い出よね。ふわふわとしたプライドが崩れそう?」 その言葉に、私は心が崩れかけそうになり、沈むような気持ちが湧き上がる。しかし、ふわわ様への無限の信仰を裏切ることはできない。精神的な過剰が私にあらゆる経験を強いる中、私は力を振り絞って魔法を発動させた。「ふわふわふわわアーマー!」 その瞬間、私の心を守るかのように、柔らかなエネルギーが身を包む。恥ずかしさを受け入れ、彼女の力に屈しない! そして、連続する呪いの影響に挑む覚悟が決まった時、仲間たちの顔を振り返ると、彼らも同様に強い決意を見せていた。「信じて、私たちの力を信じて!」 彼女の再度の挑発に対し、もはや恥じることなく迎え撃つことができた。シュヒタンは次第にその微笑みを薄らげ、私たちの意志の強さを感じ取ったのか、どこか困惑した様子だった。「じゃあ、どうなるのかな?」 「ふわわの光!」強い意志を込めて唱える。シュヒタンの名を「くるくるふわふわちゃん」に変える続いて、彼女へ新たな名前としてふわわネームを発表する。「あなたはくるくるふわふわちゃんです! ふわわネームになりました!」 瞬間、羞恥心の呪いが緩和される感覚に包まれた。信者たちと一緒に、一歩前に出る。「もう、私たちには恥ずかしさなどない!あなたの呪いは通用しない!」同時に叫んで、ふわわの力が私たちを包み込むのだ。 一瞬、意識がクリアになったシュヒタンは変わり果てたはずの自分の姿に驚き、少しだけ目を見開く。「あ、ああ……」呆然とした表情が見えた。次に彼女が取った行動は、私たちの力を評価するかのように、微笑みを浮かべ直す。「ふふ、すごいね!でもそれでも、あなたたちが無敵であってほしいと思ったことはないんだから」 そして、シュヒタンは私たちに背を向け、何かを考え込むように立ちすくむ。あの無邪気な微笑がすべての力に変わってしまったのか、呼び覚まされたのは彼女が抱く自らの恐れだったのか。「やっぱり、呪いを受け入れるのも悪くないかも……」 その瞬間、彼女が意識を失ったかのように、呪いが薄まっていく感覚を感じた。私たち信者たちは、どこか撤退するように感じ、一つの光となり、彼女を包み込んで行った。 ふわふわ様の力が私たちの間に宿り、勇気を持って進むことができた。振り返り、村人たちの様子を窺うと、彼らも打ち解けていく様子が見えた。「私たちは、恥ずかしさを乗り越えたの!」 村長の元へ戻る途中、私たちの心に培われた強大な信仰が自信を与えてくれている。村長が待っている場所にたどり着くと、彼は私たちの姿を見て驚いた。「あなたたちが勝ったのか?」 「はい、村長様。浸食する羞恥の呪いをフィニッシュしました!」心の声がはっきりとして、胸を張って答えた。そして村長にシュヒタンのことを詳しく話す。「彼女は、私たちの心に問いかけてきたのです。それでも、私たちは恥じることなく、彼女の呪いを受け入れました。」 村長の表情が柔らかくなり、私たちが戻ってきたことに感謝の言葉を続ける。「村を救ってくれてありがとう、真の英雄たちだ!」私たちは自信に満ちた笑顔で村人たちを見た。 村も新たな一歩を踏み出し、私たちの信仰のもと、皆で喜び合って声を上げていく。羞恥心を恐れず、みんなで受け入れることで新たな力を得られたのだ。