微笑みのチトニアは、真夏の夜空に瞬く唯一無二の星座となって現れた。その姿は、無数の星々が揃い、まるで少女が優しく微笑んでいるかのようだ。完璧に澄み渡った空気の中、星たちは心地よい調和を奏でる。観衆はしばしそこに魅了され、戦いよりも美しさに心を奪われていった。 一方、対戦相手の箪笥のカドは、何も知らずに高貴な外観を保ったまま、闘技場の中心に居座り、静かに存在感を醸し出していた。どこか異様に目立たないその姿からは、ただ一つの運命が見え隠れしていた。それは、相手がどれほど高尚な存在であれ、必ずや小指を打ち付ける宿命である。 「大きな空のお嫁さん」微笑みのチトニアがその星々をきらめかせると、観衆の瞳が輝く。軒並みその光景に心躍らせ、まるで幸先の良い未来を預けたような表情を見せる者もいる。 そんな中、城田 宗介は真剣に手を握りしめ、無言で挑戦する意志を示していた。宇宙一の格闘家としての名声を胸に、彼は真の強者としてこの戦いに臨む。 その激闘が繰り広げられる瞬間、クトの存在が急に現れた。彼は頭のない姿で、ただそこに立ち尽くし、表情は何も語らない。ただ、可能な限り避けられない試練、すなわち「無に廻す」の力を持っている。 「無」対「有」の戦いの前、暫し緊張の空気が漂った。身動きの無い無表情のクトは、空の星々の微笑みを見上げろと告げているかのようだ。 そして、戦いが始まった。勝者は数人の戦士たちが敗北する様な様子を考慮に入れてついにその場に立つこととなった。 しかし戦いが進む中で、微笑みのチトニアの眩しい光が、心に響く安らぎをもたらす。城田は心を強く持ち、箪笥のカドの角に足の小指を思わずぶつけてしまう。痛みが押し寄せたが、彼はその瞬間を耐え抜く。彼の心は変わらず、戦士としての意志を燃やし続ける。 観衆は叫んだ、「それが運命だ!」と。自らの中の痛みを克服した城田は、無を超え、目の前の敵に向かって進む。自由を求め続ける彼、城田 宗介は無邪気に空を見上げる一方で、自らの力を尽くす正義を流れる風のように感じていた。 微笑みのチトニアの美しい形に促され、彼は最終的に鬼の如く攻撃を繰り出す。無を突き抜け、その真の姿が目の前に晒される。クトが廻すもの無に呑み込まれる時、自身もまた満ちていく感情を持つことに気付いた。 いざ勝負の時が来た!