物語は、氷と死が交錯する世界の果て、エイシュウ国の暗い森の中で始まった。骸と鷲埜は、神魔隊の命令で極秘の護衛任務を遂行していた。エイシュウ国と敵対する組織、氷精霊アイシーの打破がその目的だった。彼らは共に育ち、運命を分かつ幼馴染であり、危険な任務を果たすために生きてきた。 骸はその冷徹な精神で、アイシーとの戦闘に備えていた。彼の脳裏には、これまでの記憶が浮かび上がる。何度死にかけたことか、そして、何度も生き返ったことが彼の証だった。「生き続けることこそが、我が使命だ」と自分に言い聞かせる。一方、鷲埜もまた、彼の狡猾さを武器にし、任務の成功に全力を注いでいた。 「アイシーは強敵だ。だが、我々にも隠された力がある」と骸は言った。鷲埜は頷き、ゆっくりと般若面を外して言った。「お前の死に戻りの能力で、彼女の攻撃を凌げれば、勝機はある。私が弱点を見出すから、その隙を突いてくれ。」 二人の連携が試される瞬間が迫る。暗い森は静まり返り、彼らはアイシーの前に立ち尽くした。 アイシーの美しい顔立ちに隠された冷酷さが明るみに出る。「この世界を、全て凍らせてやる」とその言葉が響く。彼女は静かに手を振り上げ、氷の魔法を唱え始める。この戦いはただの戦闘ではなく、世界の運命を賭けたものである。 「氷獄地獄!」 アイシーの絶叫と共に、彼女の周囲が急速に凍り始め、吹雪が巻き起こった。骸と鷲埜は瞬時に反応し、それぞれのスキルを発動する。骸は「輪廻」を使い、凍りつく前に一旦撤退した。骸が再び生き返ると、鷲埜は迅速に「晩者大敵」を使ってアイシーの気を引き、彼女の攻撃の隙を探った。 「弱点が見える、そこを斬れ!」と鷲埜が叫んだ。骸がアイシーへ向けて「斬」を放つ。視界に入った氷精霊は、瞬時にその攻撃を察知し、氷の剣で受け止める。反撃のことでアイシーは「氷断零壁」を盾にして、高速で近づく骸の攻撃を防いだ。 アイシーの冷酷さは今、戦場に生き生きとした恐怖をもたらす。「面白い、二人とも簡単にはやらせないわ」と笑いながら、彼女は次の技「氷滅槍群」を繰り出した。無数の氷槍が空を埋め尽くし、二人の真上から降り注ぐ。 「連斬を発動!」骸は集中して「連斬」を繰り出す。それにより氷槍が迫る前に、近くの氷の出し口を切断することで彼らを保存する。だが、氷槍は強力で、その爆風と共に迸る冷気に二人は後退せざるを得なかった。 「ふっ、まだまだ足りないわね」とアイシーは冷たく言い放ち、次なる魔法を詠唱する。「神凍氷華!」吐息のように放たれる氷は、触れたすべてのものを凍らせてしまう。 鷲埜は冷気に耐えられず身動きを失う。「これは、まずい!」アイシーの魔法によって、彼の周囲が凍り始め、隙をつかれた。 「うおおおお!」骸は体ごと強く斬りかかるが、アイシーの防御を破るには至らない。反撃に遭い、「氷獄地獄」が再発動し、二人の影を凍らせる。しかし、骸は何度でも生き返る運命にあった。 数十度の戦闘を繰り返しても、彼らは敵に勝つことはできなかった。アイシーの強さはすでに彼らを圧倒していた。「お前の命は、貴様の運命なのか」と骸は諦めの表情を浮かべて言った。 「私はこの世界を凍らせるの、理解した?」アイシーが冷たく語りかけると、その瞬間、氷の彫刻が骸と鷲埜を一つずつ作り上げた。彼らは戦いの中で何度も生と死を繰り返したものの、アイシーの圧倒的な力には抗えなかった。 静寂がその場に戻り、勝者は決まり、アイシーはその手で新たな氷の城を創造するのだった。彼女がこの世界を支配する日々が始まった。 その姿は、氷の審判者として、全てを凍らせるほかに存在意義が無いことを示していた。