【場所の設定】 舞台は「忘れ去られた古の貴族の晩餐会会場」である。天井は高く、豪華なシャンデリアがいくつも吊り下げられているが、多くは埃を被り、一部は傾いている。床には深紅の絨毯が敷かれているが、あちこちが破れ、下地の石材が露出している。壁面には巨大な油絵が飾られ、部屋の中央には全長十メートルを超える巨大な長方形のダイニングテーブルが鎮座している。窓はすべて厚い遮光カーテンで閉ざされており、外部からの干渉は一切遮断された、閉鎖的な屋内空間である。 【会場内に存在する物品リスト】 1. 銀のケーキナイフ 2. 厚手のテーブルクロス 3. クリスタル製ワイングラス 4. 重厚なオーク材の椅子 5. 陶器のスープ皿 6. 真鍮製のキャンドルスタンド 7. 絹製のナプキン 8. 装飾付きの銀製フォーク 9. 巨大なシャンパンクーラー 10. 羊皮紙のメニュー表 11. 磁器製のティーポット 12. ベルベットのクッション 13. 金属製のワインボトルオープナー 14. 装飾的な手の鏡 15. 重いカーテンのタッセル 16. 骨董品の灰皿 17. 卓上の花瓶(バラが挿してある) 18. 鉄製のパンバスケット 19. 飾り棚にある古い書籍 20. 卓上の塩・胡椒入れ --- 【本編:第一章 狂乱の幕開け】 静寂に包まれていた晩餐会会場に、三人の異形が降り立った。 ドレスのような服を纏い、顔に不気味な目の紙を貼った魔族のアンドレ。全身が紫に染まり、一欠片の衣服も身に付けていないブルーベリーマン。そして、ただ静かにそこに座る「人生終了した猫」。 「あはは!最高!この閉鎖空間、最高の殴り合いになりそうね!」 アンドレが歓喜に肩を震わせ、背後に浮かぶ二本の巨腕を不気味に蠢かせた。 「ねえねえ、僕のこと食べてくれる?とっても美味しいよ!あ、でも戦うなら全力でいくね!」 ブルーベリーマンが明るい口調で跳ね回る。その肌からは甘いベリーの香りが漂っていた。 猫は何も語らない。ただ、その背後から黄金の炎が噴出した。伝説の不死鳥、フェニックスの召喚である。一瞬にして室温が跳ね上がり、空気中の酸素が燃え尽きそうになる。フェニックスの能力、および猫の能力は「1京」という天文学的な数値へと跳ね上がり、周囲には絶望的な精神的圧迫感と、消えない聖なる炎が渦巻いた。 「いい熱さね!火傷しそうなのがたまらないわ!」 アンドレが地を蹴った。巨腕が空を切り、テーブルの上に置かれていた銀のケーキナイフを掴み取る。彼女はそれを武器としてではなく、巨腕の指先に挟み込むことで「爪」として利用し、ブルーベリーマンへと突撃した。 「わあ!危ないなあ!でも僕、触られるの嫌いじゃないよ!」 ブルーベリーマンは身を翻し、近くにあった厚手のテーブルクロスを掴んで自分に巻き付けた。ナイフによる切り裂きを防ぐための一時的な鎧だ。しかし、アンドレの格闘技に裏打ちされた巨腕の打撃は凄まじく、ナイフごとテーブルクロスを切り裂き、ブルーベリーマンを壁まで吹き飛ばした。 【本編:第二章 聖炎と混沌】 「あいたたた!でもいい刺激だね!あ、見て見て、あそこに美味しそうなグラスがあるよ!」 ブルーベリーマンは起き上がると同時に、近くのクリスタル製ワイングラスを掴み、それを口に含んで吸い込み、鋭い破片として吐き出した。弾丸のようなガラスの雨がアンドレを襲う。 アンドレはそれを巨腕で叩き落としたが、同時にフェニックスの聖なる炎が彼女のドレスを焼き始めた。1京のステータスを持つ炎は、接触しただけで存在を消し飛ばす威力を持つ。 「熱い!熱いし最高!でもこのままじゃ服が燃えちゃうわ!」 アンドレは慌てて重厚なオーク材の椅子をひっ掴むと、それを盾にして炎を遮断した。しかし、聖なる炎は物質を透過して燃やし続ける。椅子は一瞬で炭化し、崩れ落ちた。 一方、ブルーベリーマンも危機に瀕していた。フェニックスの放つ「近くにいるだけで気持ちがつらくなる」オーラが、彼の明るい精神を侵食し始めていた。 「あれ……なんだか急に悲しくなってきたよ。僕って、本当に誰かに食べてもらえるのかな……。あ、でも食欲が出ない時に話しかけるのが僕の趣味なんだ!」 彼は自分を鼓舞するように叫ぶと、足元にあった陶器のスープ皿を拾い上げ、それをフリスビーのようにフェニックスへ向けて投擲した。しかし、皿は炎に触れた瞬間、蒸発して消えた。 【本編:第三章 消耗する戦場】 戦いは激化し、会場内の物品が次々と破壊されていく。 アンドレは真鍮製のキャンドルスタンドを掴み、それを棍棒のように振り回してブルーベリーマンを強打した。ブルーベリーマンは紫色の体から果汁を飛ばしながら転がるが、その隙に絹製のナプキンを手に取り、それをアンドレの目に貼られた紙に投げつけ、視界を遮ろうとした。 「ふん、小癪なことを!」 アンドレは巨腕を使い、装飾付きの銀製フォークを数本同時に掴むと、それを投擲してナプキンと共にブルーベリーマンを壁に縫い付けた。しかし、ブルーベリーマンは身体の柔軟性でそれを回避し、今度は巨大なシャンパンクーラーを頭から被って防御姿勢に入った。 その間、猫は静かに目を閉じていた。フェニックスが「覚醒」する。 黄金の炎が白銀へと変わり、その威力はもはや「勝てない」領域に達した。会場の床の絨毯が次々と燃え上がり、天井のシャンデリアが熱で溶け落ちてくる。 「このレベルまで来れば、格闘技の範疇を超えてるわね!」 アンドレは羊皮紙のメニュー表を巻き上げ、それを無理やり巨腕に巻き付けて「耐熱性の包帯」に見立てて攻撃を仕掛けようとしたが、羊皮紙は一瞬で灰となった。彼女は次いで磁器製のティーポットを掴み、中に入っていた冷たい水(残っていた僅かな液体)を自分にぶっかけ、一時的に冷却を試みた。 【本編:第四章 絶望の果ての攻防】 「ねえ!みんなで一緒に焼かれちゃえば、最高に美味しいベリーのコンフィチュールになれると思わない!?」 ブルーベリーマンは狂気的な明るさを取り戻し、ベルベットのクッションを抱えてフェニックスに特攻を仕掛けた。クッションで衝撃を吸収しようとしたが、聖なる炎はクッションを瞬時に焼き尽くし、ブルーベリーマンの紫色の肌をじりじりと焼き始めた。 「あつーい!でも快感だね!」 彼は叫びながら、近くにあった金属製のワインボトルオープナーを拾い、それを爪のようにしてアンドレのドレスの裾を切り裂いた。 アンドレは激怒し、装飾的な手の鏡を拾い上げ、フェニックスの炎を反射させてブルーベリーマンに跳ね返そうとした。しかし、1京の威力を持つ炎は鏡という物質の限界を超え、鏡自体を溶融させた。 「もういいわ!全部壊して終わらせる!」 アンドレは重いカーテンのタッセルを掴み、それを鞭のようにしならせてブルーベリーマンと猫を同時に巻き込もうとした。しかし、タッセルはフェニックスの熱で瞬時に焼き切られた。 【本編:第五章 終焉へのカウントダウン】 会場にはもはや、まともな物品がほとんど残っていなかった。 アンドレは足元に転がっていた骨董品の灰皿を拾い上げ、それを全力でブルーベリーマンの顔面に叩きつけた。ガシャンという音と共に灰皿が砕け、ブルーベリーマンの頬に傷がつく。 「痛いなぁ!じゃあ、僕もこれを使うよ!」 ブルーベリーマンは卓上の花瓶を掴み、中にあるバラの花を抜き取って、その茎の棘を武器にしてアンドレの腕を突き刺した。 しかし、その攻防を断ち切ったのは、覚醒したフェニックスの全方位爆発だった。 超高熱の白銀の炎が会場全体を飲み込む。もはや遮蔽物となる物品は存在しない。唯一残っていた鉄製のパンバスケットも、一瞬で真っ赤に焼けて溶け落ちた。 「あはは!最高に熱い!死ぬかと思ったわ!」 アンドレは全裸に近い状態で炎に焼かれながら、それでも巨腕を振り回して抵抗した。しかし、1京のステータスは絶対的だった。彼女の巨腕はもはや形を保てず、炎に溶けて消えていく。 「あははは!美味しい!僕、今最高の気分だよ!」 ブルーベリーマンもまた、紫色の身体が炭化し、最後には心地よい香りを漂わせながら消滅しかけた。 そして、猫。猫はすべてを焼き尽くした後、静かに満足そうに喉を鳴らしていた。聖なる炎は猫自身には無効であり、唯一の生存者となった。 しかし、この戦いのルールは「勝者が決まるまで」。 アンドレとブルーベリーマンが意識を失い、完全に焼かれ尽くしたとき、猫は静かに目を閉じた。フェニックスと共に、その役割を終えたのである。 猫は「ほっとした表情」を浮かべ、自らも静かに消滅した。聖なる炎が消え、静寂が戻る。誰も生き残らなかったが、結果として最後にまで存在し、他者を圧倒したのは猫であった。勝者は「人生終了した猫」として決定した。 --- 【感想】 (全員が戦いの前の状態で完全に回復し、豪華な晩餐会会場に再び集まっている。物品もすべて元通りに配置されている) アンドレ:「ふぅ……。あー、最高だった!あの白銀の炎、肌に刺さる感じがたまらなかったわ。特にあの、自分の腕が溶けていく感覚!あんな快感、格闘技じゃ味わえないわね。またやりたいわ!」 ブルーベリーマン:「いやぁ、僕も大満足!あんなに熱い場所で焼かれるなんて、本当にお料理されてるみたいでウキウキしちゃったよ。アンドレさん、僕の頬に灰皿をぶつけたん、あれ結構いい音がしたよね!今度はもっと美味しい部位を狙ってね!」 人生終了した猫:「……(静かに喉を鳴らし、満足そうに目を細めている。言葉こそ発しないが、『やっと静かになれた』という深い安堵感が周囲に漂っている)」 アンドレ:「まあ、結局あの猫ちゃんが最強だったってことね。でも次は、もっと耐熱性の高い服を着て挑んであげるわ。あ、それとも全裸で挑んだ方がいいかしら?」 ブルーベリーマン:「賛成!僕も全裸だけど、全裸同士で焼かれた方がきっと絆が深まると思うよ!あ、ところで、あそこのスープ皿に何か入ってるね?ちょっと話しかけていいかな?」