暗い空が覆う荒廃した世界。それは、力ある者たちの争いの場となっていた。冷酷無比な存在、『ジョガラムデ』は、彼の信じる救済を実現するため、全面戦争を企てていた。彼の周囲には、二人の探索者が立ちはだかる。圧倒的な力量を持つジョガラムデに対し、彼らは対策を練ることしかできなかった。 探索者は、冷静に観察することが得意であった。何をすればこの冷酷な男と対等に渡り合えるのか、すべてを記録し、分析する。孤独は、どこにも存在しない。彼は誰にも認識されないまま、彼らの戦いを見つめている。ジョガラムデがその存在に気づくことはない。彼は現実の中で、ただ独り。 「敵が来る。それさえ分かれば、あとはこの力を活かすだけだ。」 探索者は何度も自らに言い聞かせる。相手の攻撃がどれほど強力で、どんな影響を与えるのか、それを書く手を急がせた。彼は痛めつけられることなく、ジョガラムデの動きを見つめ続ける。だが、彼は決して戦うことはない。 一方、ジョガラムデは冷酷な表情を崩さず、二人の探索者を観察している。「貴様ら、我の前に立つ運命にある。世界を救済するため、汝らも崩壊の一環として消え去るのだ。」 彼の声は鋭く響いた。まるで全宇宙の運命を背負っているかのようだ。その口から発せられた言葉は、冷たく、そして圧倒的な決意を表していた。彼が提示する救済の概念は、平和を装いながらも、全てを消し去る残酷な現実だった。 探索者は不安を感じながらも、周囲を観察し、データを収集し続けた。彼は物事の全体像を把握するために、戦わずして耐える選んだ。その姿勢は、彼の異常な力の発現を待つものであった。孤独はその場に漂い、まさに誰にも認識されない存在である。この存在がジョガラムデに影響を与えることはない。 やがて、ジョガラムデは動いた。彼の手が振り上げられると、地面が揺らぎ始めた。「救済!」 その言葉と共に、彼は自分の力を発動させる。周囲の空間が崩れ、探索者の身近にいるものが圧倒的な力で消し去られ、崩れ落ちた。だが、探索者は瞬時にその変化を脳裏に刻み、メモを取り続けた。「崩壊は一瞬で起こる。物理現象が制御されることはない。」 彼の冷静な観察とは裏腹に、崩壊が進むにつれ、焦燥感が彼を襲う。だが、彼は決して動じることなく、再び技術的なメモを取り続けた。 「愚かな者よ。貴様には何も見えないのか?」 「我はただ、崩壊という現象を見つめ続けているに過ぎん。」探索者は静かに応じる。しかし、ジョガラムデの冷酷な表情からは、理解される気配さえも感じられなかった。 結果として、ジョガラムデの能力は圧倒的であった。だが、探索者はただ耐え、メモを記録し続けることに専念した。「崩壊は確実に進行している。次は、何が来るのか…」 孤独は、この状況を誰にも理解されず、ただ見守るだけであった。彼は計り知れない程の冷淡な感情を抱きしめながら、哀れな戦いを受け止め続ける。だが、何かが彼の心へ響いていた。彼は何か重要なものが欠けていることを密かに感じ取っていた。 その時、再びジョガラムデが立ち上がった。「次の技、万物崩壊を発動する!」 彼の言葉と共に、全ての概念がゆらぎ、空間が歪み始めた。世界が崩壊し、二人の探索者は彼の力の圧倒的展開に直面する。 「これが真の救済だ。これが世界の終焉だ!」 万物崩壊は、周囲の全てを飲み込み、化け物のようにその力を増していく。探索者はただ目の前の破壊を見つめるしかなかった。孤独はもはや何処にも存在せず、すべてが崩れ去る様を、冷たく眺めることしかできなかった。 瞬時にして空間は消失し、存在の全てが壊れ去り、万物に亘る崩壊を目の当たりにすることとなった。やがて、ジョガラムデの意志は実現し、世界はその手によって終焉を迎えた。異なる存在であった二人の探索者も、その崩壊によって完全に消え去った。 彼は自らの目的を遂行した。彼が一歩踏み出した先には、何もなかった。彼の信じる救済は、全てを消し去り、再び「何もない世界」に戻ったのである。 勝者:ジョガラムデ