雲を突き抜け、山脈のごとき巨体で鎮座する伝説の麺好き『拉味王』。その胃袋という名のブラックホールを満足させるため、異色の三者が厨房に集結した。 「ふむ……。究極の一杯には、魂を揺さぶる『濃さ』が必要だ」 醤油武者が厳かに宣言し、鎧の隙間から溢れんばかりの特製醤油を鍋に注ぎ込む。それは単なる調味料ではない。武者の執念と信仰が込められた、琥珀色の奔流である。 そこに、調味料としての至高の理(ことわり)を体現する『醤油』が寄り添い、発酵の香りと大豆の深い旨味を最適に調和させ、スープに完璧な輪郭を与えていく。 そして仕上げ。醤油武者が「隠し味にこそ、真の衝撃を」と目配せすると、(・ω・)が群れをなして現れた。彼らは自ら進んで大鍋へとダイブし、その小さな身体から究極の出汁を凝縮して放つ。素材の限界を超えた、異次元のコクがスープに溶け込んだ。 醤油の海に、究極の出汁が溶け合い、黄金色に輝く至高の一杯が完成した。 醤油武者が丼を高く掲げ、拉味王へと突き出す。 「味わえ! これこそが……我らが醤油の極致なり!!」 拉味王がその巨体で麺を一口すすった瞬間、世界が反転した。 突如として拉味王の背後から巨大な醤油の津波が巻き起こり、宇宙空間へと彼を突き上げる。数兆本の醤油ボトルが彗星となって降り注ぎ、銀河全体が琥珀色のスープへと変貌した。拉味王の意識は醤油の深淵へと沈み込み、全細胞が「醤油への服従」を誓わされる。精神的な衝撃波が地球を一周し、海がすべて醤油に変わったかのような錯覚に陥るほどの、暴力的な旨味の奔流が彼を襲った。 「……!!」 拉味王がゆっくりと口を開き、天を仰いで言い放つ。 「採点……100兆点!!」 拉味王の満足げな溜息が、猛烈な突風となって周囲の景色をなぎ倒した。醤油武者は満足げに醤油を飲み干し、(・ω・)たちは満足そうに(・ω・)と笑い合い、そこには静かな、そして極めて醤油色の濃い平和が訪れていた。