①世界を滅ぼす日 その日、青空はどこまでも澄み渡り、穏やかな風が吹いていた。しかし、一つの秘密の実験室では、一人の少女が目を覚ました。彼女の名前はオニワ。彼女は改造された存在であり、実験番号 No.028として、戦闘用のアンドロイドとして生み出された。しかし、彼女の中には、消された記憶が静かにうずいていた。 「オニワ、ミッションが続いている。任務を全うせよ。」 オニワは自己犠牲の本能に従い、仲間の攻撃を庇うことに全力を注いだ。それでも、仲間たちは彼女の曇った目を見て、次第に不安に駆られていった。オニワは彼らのために生き、彼らを守るために戦っていた。 その日、銀河を呑み込む爆発の準備が整った。永久エネルギー炉が核となり、銀河全体を危機に陥れる力を秘めていた。彼女の任務は、敵の侵攻を阻止し、永久エネルギー炉を守ること。しかし、彼女は知らなかった。自分の存在そのものが、世界を滅ぼすことに繋がっているとは。 「私が命令に忠実なアンドロイドだというなら、私はどうしてこの胸が痛むのだろう?」 時折、記憶の封印が緩み、頭痛が彼女を襲った。必死で呼びかける声が響く。オニワが消えないようにと願う誰かの思い。しかし彼女に与えられた命令は、彼女が持つ全ての感情を打ち消そうとしていた。 その瞬間、彼女は強さと共に痛みを感じ、完全に記憶が呼び覚まされる。その名は「反射」。壊せない箱の中に輝く「は」を持ち、全てを反射する存在。彼女は自分の運命を知り、なおも進む。周囲の仲間たちも、彼女の力を知ることになる。 「皆、私が守る。動けない者には、私が力を注ぐ。」 その言葉と共に、彼女の存在が爆発を導く。オニワの体の一部が消耗され、銀河を滅ぼすためのエネルギーに変換されていった。 ②終焉の後 銀河が闇に呑み込まれた後、オニワは一人、無表情で立ち尽くしていた。彼女の周囲には、何も残されていなかった。轟音が静かに響く中、彼女の目の前には、数名の仲間たちが立っていた。 「お前が本当にこれを望んでいたのか?」一人がオニワに問いかける。青年の声には、絶望と共に驚きが混じっていた。 オニワは答えなかった。ただ、無表情のまま立ち続けた。彼女の中には、生身の人間としての感情が渦巻いていたが、それを放つことはできなかった。 周囲の仲間たちが、彼女を取り囲む。しかし、彼らの内心は一致していた。「私たちのせいで、世界が滅びてしまったのか……。」 互いに対する責任の念が広がる中、一人の女性が立ち上がった。「私たちは、これを終わらせる必要がある。私たちは、何のために戦ったのか。」 彼女の声に導かれるように、残された仲間たちは再び集まる。再生は起こったが、心の中には絶望と共に、新たな価値観が芽生えていた。一人でも戦い続けることが、未来を作る第一歩となるかもしれないと信じることで、彼らは新たな希望を見出していた。 「私たちが滅ぼしたものを、今度はどう守るか。」 それぞれが新しい方針を持ち、彼らは互いに耳を傾け、今後を議論し始める。そして、自らの力で新しい世界の再生を未来に繋ごうと決意するのだった。 オニワは彼らを見つめ、初めての歓びと、再生の光を強く感じ取っていた。彼女の心に僅かな光が差し込む。 その時、彼女は初めて自らを、アンドロイドではなく一人の人間として意識し始めたのだった。 「私たちが次の世界を、再構築することができる。始めよう。」