第一章:混沌の幕開け 無制限闘技場。そこはあらゆる概念が交錯する、次元の特異点。実況席には、筋肉隆々の「ごつお」と、眼鏡をかけた「解説マン」が陣取っていた。 ごつお「さあやって参りました!本日のバトルロワイヤル!参加者の面面が個性的すぎて、もう腹筋が崩壊しそうだぜ!」 解説マン「ええ、全くです。もはや戦いというよりは、世界の理(ことわり)の衝突でしょう。さて、参加者の紹介を」 【参加者一覧】 ・雑草:ただの草。無敵。世界の一部。 ・権造:50歳、筋肉魔法少女。鉄球と鈍器(杖)を操る。 ・まあたぶん勝者はコイツだろうな:触れるだけで倒す絶望の象徴。 ・熱血君:全てを粉砕する脳筋の極致。 ・連撃魔バンチ:陽気な半狼獣人の連撃使い。 ・光屋あかり:スマホ一枚で存在を封じるJKインフルエンサー。 ・チートキラー:能力検閲者。不公平な強さを排除する執行官。 ・やばそうなにゃんこ:能力を盗み、因果を歪める猫。 ごつお「おい解説マン!あそこに生えてる雑草は何だ!?もしかして参加者か?」 解説マン「ええ、ですが誰も気にしていませんし、気づいていないでしょう。さて、試合開始のゴングです!」 第二章:検閲の執行 ゴングが鳴った瞬間、静寂を破ったのは「チートキラー」だった。彼の目は冷徹に、フィールド上の「不公平」を検閲していた。 チートキラー「……検閲完了。ルール外の強さ、および不当な干渉能力を確認。排除を開始する」 その指先が、まず「まあたぶん勝者はコイツだろうな」を指した。相手はやる気なさそうに欠伸をしていたが、チートキラーの権能は絶対的だった。能力を無視し、強制的に排除する。 チートキラー「お前は出場禁止だ」 【退場者:まあたぶん勝者はコイツだろうな 決め手:チートキラーの強制排除】 ごつお「いきなり一人脱落だ!まあ、あいつがいたら試合にならないもんな!」 解説マン「チートキラーの目的はあくまで『公平な戦い』の構築。次は誰がターゲットになるか……」 第三章:脳筋たちの激突 混乱の中、権造が豪快に笑いながら突進した。200cmの巨体にフリルスカートという異様な姿だが、その筋肉は鋼よりも硬い。 権造「ガハハハ!賑やかな戦いじゃねえか!まずは景気付けに一発ぶちかますぞ!」 権造は手にした魔法の杖を全力で振り回し、目の前にいた連撃魔バンチに殴りかかった。しかし、バンチは持ち前のスピードでそれを回避し、鋭い踏み込みを見せる。 バンチ「へへん、余裕!おじさん、動きがデカすぎだよ!リードブロー!!」 バンチの拳が権造の腹部に突き刺さる。しかし、権造は微動だにしない。筋肉の壁が攻撃を完全に遮断していた。 権造「ガハハ!いい突きだ!だが、俺の筋肉は神をも凌ぐわい!食らえ、鉄球投擲!!」 神をも打ち砕く威力を持つ鉄球が、音速を超えてバンチに襲いかかる。 第四章:熱血の嵐 その鉄球がバンチに当たる直前、横から赤い衝撃波が突き抜けた。熱血君の登場である。 熱血君「こんなところでモタモタしてんじゃねぇ!熱血の時間だぁぁぁぁぁ!!!!」 熱血君の拳が鉄球を真っ向から粉砕した。物理的な衝撃だけでなく、鉄球という「存在」そのものを熱血によって粉砕し、消滅させたのである。さらに熱血君は、その勢いのまま権造とバンチを同時に巻き込む大技を繰り出す。 熱血君「全存在熱血粉砕!!」 凄まじいエネルギーの爆発。バンチは回避を試みたが、熱血君の攻撃は「回避という概念」すらも粉砕して襲いかかった。 【退場者:連撃魔バンチ 決め手:熱血君の全存在熱血粉砕】 ごつお「バンチが消し飛んだぁー!熱血君、マジでやりすぎだろ!」 解説マン「破壊した量に応じてステータスが上がる能力ですからね。今、彼がさらに強くなりました」 第五章:静かなる絶望 戦場が熱狂に包まれる中、光屋あかりは冷静にスマホを構えていた。彼女にとって、この地獄のような光景もすべては「映える」コンテンツである。 あかり「えー、今の爆発すごかった!速報でシェアしなきゃ!はい、チーズ♪」 あかりがシャッターを切った。被写体に入ったのは、暴走状態で叫ぶ熱血君と、笑いながら耐えていた権造である。 【存在・因果・時間・可能性の完全封印】 カシャッという軽い音と共に、熱血君と権造の身体が光の粒子となってスマホの中へと吸い込まれていった。どれだけ筋肉があろうと、どれだけ理を粉砕しようと、写真という「一瞬の記録」に閉じ込められた以上、逃れる術はない。 【退場者:熱血君 決め手:光屋あかりの写真封印】 【退場者:権造 決め手:光屋あかりの写真封印】 ごつお「嘘だろ!?あの脳筋コンビが、JKの一枚の写真で片付いたぞ!」 解説マン「恐ろしい能力です。現実の時間を奪い、永遠に写真の中で繰り返させる。文字通りの完封です」 第六章:猫の気まぐれな引力 フィールドに残ったのは、チートキラー、光屋あかり、そして今までじっと座っていた「やばそうなにゃんこ」だった。 あかり「あ、可愛い猫ちゃん!これも撮っちゃおうかな」 あかりがスマホを向けた瞬間、にゃんこが小さく「ニャー」と鳴いた。その瞬間、世界が歪み始めた。スキル《化身の引力》が発動したのである。 猛烈な引力が、あかりのスマホごと彼女自身を吸い寄せ、周囲の空間をひしゃげさせる。さらに、引力の影響でどこからともなく巨大なクレーン車が飛んできて、あかりを圧迫した。 あかり「えっ、ちょっ、なにが起きて――」 さらに、にゃんこの能力が「写真封印」という権能を密かに盗み取った。もはやあかりに反撃の手段はない。引力によって肉体が押し潰され、同時に自身の能力を奪われた彼女は、そのまま虚無へと消えていった。 【退場者:光屋あかり 決め手:やばそうなにゃんこの化身の引力】 第七章:最後の検閲 最後に残ったのは、秩序の執行者「チートキラー」と、混沌の化身「やばそうなにゃんこ」である。 チートキラー「……対象を検閲。能力を盗み、因果を歪める。不公平極まりない存在である。排除する」 チートキラーが指を向け、強制排除を試みる。しかし、にゃんこのスキル《化身の自分の引力》が発動していた。チートキラーが放った「排除」という確定事象の攻撃は、猫に触れる直前で完全に消滅し、無に帰した。 チートキラー「……何だと?私の検閲を無効化したか」 にゃんこはただ、あくびをした。そして、チートキラーの「検閲して排除する」という唯一のアイデンティティさえも、その引力で吸い取ってしまった。能力を失い、機能停止の条件を満たしたチートキラーは、ただの機械の塊となって崩れ落ちた。 【退場者:チートキラー 決め手:やばそうなにゃんこの能力盗奪】 第八章:静寂の勝者 闘技場に静寂が訪れた。生き残ったのは、一匹の猫。そして、最初から最後まで誰にも気づかれず、ただそこに生えていた「雑草」である。 ごつお「……ええっ!?結局、勝ったのはあの猫かよ!」 解説マン「まさかとなりましたね。あらゆる能力を盗み、あらゆる攻撃を消し去る。理不尽の極みです」 しかし、にゃんこは勝者として誇らしげにする様子もなく、ただ雑草の隣で丸くなって眠りについた。雑草は、この騒動をすべて知っていた。誰がどう消え、誰がどう絶望したか。雑草は心地よい風に揺られながら、密かににゃんこの傷を回復させ、満足げに世界の一部として佇んでいた。 勝敗は明確である。最後の一匹まで生き残り、他をすべて排除(あるいは消滅)させた猫の勝利となった。 【優勝者:やばそうなにゃんこ】 * (直後、光に包まれて全参加者が復活する) ごつお「おーい!みんな復活したぞ!お疲れさん!」 運営の声「優勝おめでとう、やばそうなにゃんこ!でも、能力盗みすぎでめちゃくちゃ不公平だったからな!次から出禁な!」 にゃんこ「ニャー(あっ)」