月の光がカーテンの隙間から差し込み、ベッドの上の二人を柔らかく照らしていた。窓の外では波の音が微かに聞こえ、そのリズムはまるで彼らの心拍と同調しているかのようだ。 「あたし、今夜は最高に楽しかったよ」 海猫は軽い微笑みを浮かべながら、腕を絡めたまま隣にいるアルシュマの顔を見つめた。彼女の声には、勝利の余韻が含まれている。 「そうニャ? でも、あたしなんてまだまだ強くなれると思うニャ」 アルシュマも嬉しそうに頬を染める。その目は、獣人特有のキラキラとした光を帯びていた。 「それでも、あたしの全力は分かったでしょ?」 海猫はわざと挑戦的に言いながら、アルシュマの真剣な眼差しを楽しんでいる。 「もちろんニャ、でも次の戦いも待ち遠しいニャ」 彼の声には、戦うことへの喜びが満ち溢れている。一方で、彼らの間には、さらなる絆が結びついていることも感じていた。 「あんた、いつもそんな風に戦いたがるけど、少しは休んだほうがいいんじゃない?」 海猫はちょっとだけ不安になり、自分の手を彼の尻尾の辺りに移動させた。 「でも、君がいてくれるなら、どんな戦いも楽しめるニャ」 微笑みながら、アルシュマは彼女の手をそっと包み込む。その瞬間、彼女の中にある騒がしい心が少し静まる。 「そう言ってくれると、あたしも安心するよ」 海猫は彼を優しく見つめた。そして、二人の距離が縮まり、肌の温もりを感じ取り合う。 「お願い、これからも一緒にいてくれニャ」 アルシュマの言葉は、心の奥に響いた。「あたし、君との未来を考えたら胸が高鳴る」 海猫は少し大胆に、そう思った。 「じゃあ、また一緒に戦おうね、アルシュマ」 彼女は指を絡ませながら、柔らかい声で言った。二人は心の中で誓い合う。時が経っても、月明かりのように変わらぬ想いを抱いて。