静けさが支配する無の星で、二つの存在が激しく対峙していた。 「SCP-3812、背後から聞こえる声…」仮想現実からの声がその場に響く。「私は創造者、あなたなど消し去ることも簡単だ。」その存在はまるで神のように、自らの意志で現実を改変できる力を誇示した。 対するは、銅色の円環でできた【SCP-1968】。「過去を改変する力がある私には、その言葉は無意味だ。」円環が微かに揺れ、周囲の時間と因果が歪み始めた。論理の外にいる二つの存在は、その力の異質さを互いに理解しながらも、打破し合おうとしていた。 「因果を逆転させることまで許可するとは、自らの運命を縮ませたな。」背後から聞こえる声は、冷静に分析した。だが、SCP-1968 の魔力が発動した瞬間、宇宙が再構築される。超光速で過去が書き換えられ、全ては彼の望むままに変わっていく。 「すべての存在を無に帰すことなどできない。私はただの影ではない!」SCP-3812は力強く叫び、現実を変えるための新たな演説を始めた。しかし、その瞬間、SCP-1968の円環が放たれた光で包み込まれ、彼の存在は過去に埋もれ、改変された。 「さぁ、逆因果の円環が証明する。あなたは創作物に過ぎないのだ。」 運命を操る力の前に、背後からの声は虚ろな響きとなり、消えていった。 結局、圧倒的な過去改変の力を持つ【SCP-1968】が勝者となった。 その理由は、彼が全宇宙の歴史を自在に操る力を持ち、SCP-3812の全ての力を無に帰したからだ。