①世界を滅ぼす日 かつて、地球には人間の想像を超えた力を持つ存在がいた。その名は【不死にして最強の神】合体ザマス。彼は神々の中でも際立つ存在であり、闇をも照らす光のような存在であった。しかし、その光は決して皆を救うものではなかった。彼の使命、それは人間が存在する限り彼らを滅ぼすことだった。のちに彼はこう語るだろう。「人間が幾ら集まろうとも…我が光には勝てぬッ!!!」と。 そんな時、彼の前に現れたのは次元喰いと呼ばれる宇宙生物であった。その巨体は存在そのものが衝撃だった。地球の数倍も大きなアンコウの姿を持ち、光の動きを見透かすかのように悠然と宇宙を泳いでいた。次元喰いは、無限の食欲を持ち、全てを呑み込む力で滅ぼしにかかる。惑星を飲み込み、そしてその周りにいた何万という星々をも吸収し始める。 合体ザマスと次元喰い、かつて存在した神々の権威を結びつけた二つの力が、今、同じ世界で衝突する。 --- プロローグはこれだ。両者は世界を滅ぼすため、力を合わせて人間社会へ攻撃を加えることになる。合体ザマスが発動する技、光の壁、絶対の雷、裁きの刃、聖なる逆鱗は次元喰いを後方支援。次々に人間の抵抗を打ち破る。人々が立ち向かう勇気を持とうとも、どれだけ集まろうとも、彼らの存在は無意味だった。 次元喰いは絶望的なスピードで星を飲み込み、生態系を破壊し、逃げ場を奪った。ある日、突如として「新たな時代の息吹をこの星に宿せ」と、合体ザマスが全てを一撃で滅ぼす。 ②終焉の後 世界を一瞬にして滅ぼした後、残されたのは静寂のみだった。合体ザマスは自らの勝利を祝福するかのように立ち尽くし、次元喰いは巨大な体をくねらせながら惑星の破片を見つめていた。 「これが終焉か……人間の存在も無に帰したが、何か足りない気がするな。」合体ザマスは静かに呟く。 「うっ、食べ飽きた。…だがこれは私にとって一つの成長だ。」次元喰いが返事する。 二人は異なる視点からこの状況を感じ取っていた。合体ザマスは人間を滅ぼし、彼らの恐怖の記憶さえも消し去ったことに満足していたが、次元喰いはただひたすらに「食」を追い求める存在であった。 「私にとって人間はその存在すらも無意味だったが、お前はなかなかの栄養源だったな。」次元喰いが笑うと、合体ザマスは無言で彼を見つめ返した。 「どのみち、我々の目的は達成された。新しい時代が訪れる。だが、我々は一体何を成し遂げたのだろうか…。無に帰した世界に残されるのは、我々の影だけだ」と彼は言った。 それぞれ思惑が異なる状況の中で、二人は次の行動を思案していた。どれだけ無に帰しても、次元喰いの食欲は満たされず、合体ザマスはその力で新たな時代をどう照らすべきか考え込んだ。 この静寂の時代の中、全く新しい過去を背負うことになった二人……。彼らはこの空虚な宇宙で何を成し遂げるのか。人間がおらぬ世界で見つけるべきものはあるのか。 彼らの未来を示す者など、今は誰も存在しなかった。これが彼らの新たな出発点であり、かつての終焉であった。