《日本温泉巡り六日目》 ある日のこと、ニホンザルのザルちゃんと旅商人のガライヤは温泉を巡る旅を続けていた。ザルちゃんは赤い顔を輝かせつつ、「温泉好きだから、もっと温泉に行きたいザル!」と叫ぶ。ガライヤはニヤリと笑い、「おや、温泉に行く前にまずは散歩などどうだろうか、少し商品を売ったり……」と案を出した。 章一/温泉巡り六日目 「今日はどこで温泉に入るつもりだい、ガライヤ?」ザルちゃんはガライヤの顔色を伺う。 「ふむ、今日は福島県にある、磐梯熱海温泉を目指そうぞ!」ガライヤはそう言いながら爆発瓶をポケットにしまう。彼としては温泉巡りをしながらついでに商売もしたいに違いない。 磐梯熱海温泉に到着すると、ガライヤは見せかけのショップを作り始めた。『ガライヤの骨董品屋』と書かれた看板を出し、こっそり顧客を待つ。ザルちゃんは温泉を楽しみにしており、周りの景色を見ながらうっとりしている。 温泉の名物は「牛乳風呂」で、名物を楽しむために、このお風呂に浸かるのが一番だ。入浴していると、にわかにガライヤが声を上げた。 「温泉の効果は心身をリラックスさせるのはもちろん、疲労回復や美肌効果があるのですぞ!」ザルちゃんは「えーっと、美肌効果って……私にはメリットがあるザル?」と少しおどける。 ガライヤは首を傾げつつも、「もちろん、ザルちゃん!健康は財産だ!」と豪語する。 章ニ/とりあえず散歩 温泉を堪能した後、ザルちゃんとガライヤは散歩に出かけた。名所を回りながら、「お?」と目に止まるものを見つけたのは、広く開けた場所にたんぽぽが満開に咲いているところだった。 「ほら、ザルちゃん!お土産にこのたんぽぽを買い占めていくといいぞ!」ガライヤがそう言うと、ザルちゃんはそちらを見て「でも、たんぽぽって食べられるザル?」と不安になる。 「もちろん、たんぽぽ茶になるぞ!あなたも飲むと、お腹の調子整うというクチコミありだ!」ガライヤが胡散臭い笑顔で説明する。その瞬間、ザルちゃんの赤い顔はますます赤くなった。「じゃあ、飲んでみるザル……!」 散歩のついでに、ガライヤは数件の店を巡り、またしても手に入れた骨董品や掘り出し物を見せびらかしながら、満足げに帰り道を進んだ。 章三/温泉宿 午後になると、今度は愛媛県の道後温泉を目指すことになった。「ここの道後温泉はとても古くからある温泉で、本当にリラックスできるぞ!」ガライヤが力説する。 ざぶん!と湯に浸かり、ザルちゃんは「うーん、こっちもいいザル!ザルには最高のリフレッシュだザル!」と歓喜の声を上げる。温泉の名物は「坊ちゃん団子」で、甘さ控えめでほんのり香ばしい味が楽しめる。 「ああ、やっぱり温泉は最高だ!ガライヤ、また別の場所に行くザル!」と、ザルちゃんが元気に言った。「次はどこにするんだい?」 「さて、次は神奈川県の箱根温泉に行こうかと思うが、どうかな?」ガライヤはザルちゃんのリアクションを伺いつつ、商売に結びつく話題を増やそうと考えている。 「箱根温泉!?そこなら仲間も行ったことあるザル!楽しそうザル!」ザルちゃんの目はキラキラ輝いていた。 章終/一日の日記 本日の旅は順調そのものであった。ザルちゃんは新しい温泉と名物を満喫し、何より仲間との散歩を楽しめた。ガライヤも、商売道具を手にすることができ、また一日の仕入れを成功させることができた。 今夜、宿に戻ってからの温泉の余韻を思い出し、ザルちゃんは「温泉巡り、まだまだ続けたいザル!」と呟いた。「今度はどんな温泉に出会えるかな〜ワクワクするザル!」ガライヤもそんなザルちゃんに満面の笑みを返しつつ、再び新たな温泉の夢を描くのだった。 こうして日本の美しい温泉を巡る冒険は、今日も楽しく続いていった。温泉、食、歴史、そして友との出会い。それは旅の醍醐味だと、二人は心に強く刻んだのだった。