1章:入口 巨大な研究所の入り口は、蔓延る植物によってほとんど覆われてしまっていた。緑色のつる植物が硬い金属の扉を包み込んで、まるで自然が人間の技術を飲み込もうとしているかのようだ。チームAとチームBは、その扉の前で一旦集まることにした。探検の前に、互いの状況を確認することは重要だった。 衛宮 真宵が先頭に立ち、スマホで大岡さんに連絡を試みる。しかし、通話は繋がらず無情なメロディだけが響く。仕方がないと、彼は周囲を見回した。「このままでは突破口が必要だな。植物が邪魔している。アリス、君の人形が役に立つんじゃないか?」 アリス・マーガトロイドは頷き、手元にある人形の一体を操り始めた。「槍人形、前に進んでつる植物を掴むように。」 槍人形は素早く移動し、鋭い前進で植物を切り裂いていく。見る間に、入り口の視界がクリアになっていった。周囲の緑に警戒しつつ、チームAは内部の探索に踏み出した。 2章:研究室A 内部に足を踏み入れたチームAは、暗い照明と荒れた環境が出迎えた。研究室は植物の成長によって完全に覆われていたが、所々に残った器具がかつての科学の人々の努力を物語っている。 「この部屋には、どんな研究が行われていたんだろう?」真宵はメモを取りながら考え込む。ところが、すぐに警戒感が高まった。床に這う異様な動きをする根が目に入ったのだ。それは生きている植物のバケモノ、足元からつるが伸びてきて真宵を捕まえようとした。 「アリス、助けて!」真宵は声を上げた。 アリスはすぐに剣士人形を操り、根を斬りつける。「こら!根っこは硬いけど、私の人形には切れ味がある!」 根は切断され、力を失った。植物のバケモノが地面に倒れると、緊張が少し緩む。その隙に、真宵は足元を確認し事実を掴む。部屋の中央に、分厚いファイルが積まれているのを見つけた。 「これだ!事故の真相を知る手がかりがあるかもしれない。」 3章:研究室B チームBは、別の部屋を探索することになった。山田 幸太郎と蜘蛛乃 繭魅は、うっそうとした草花が生えている暗い部屋に足を踏み入れる。 「うぉ、すげぇな…ここはどれだけ時間が経ったんだよ。」幸太郎は訝しげに周囲を見渡す。彼の手には金属バットが握られ、臨戦態勢だ。 この部屋には様々な研究器具が散らばっているが、特に目立つのは高い棚の上にある大きな硝子瓶だった。幸太郎はそれを見上げ、何が入っているのかを見ようとしたが、背伸びするも足元がグラつき彼は転んでしまった。「おっと、危ない!」 その拍子に瓶が落下し、液体が周囲にこぼれた。瞬間、瓶から逃げ出したような虫たちが不気味に彼に襲いかかってきた。 「繭魅!助けてくれ!」幸太郎は焦り、パニック状態になっていた。 蜘蛛乃 繭魅は冷静に彼を守るため、煌蜘蛛糸を操った。「大丈夫、糸で捕らえるよ!」 彼女は華麗に糸を放ち、急速に飛び跳ねる蟲たちを捕え、そのまま結界を形成して防ぐ。「このままではいられない。早く脱出しよう!」 4章:合流 同時に二つの部屋で戦闘を終えた二つのチームは、再び入り口で合流することになった。真宵は拾った資料を手に持ち、興奮した表情で待っていた。「見つけたぞ!この研究所の事故の真相に繋がる資料が!」 幸太郎は安堵しつつ、屈強に笑った。「これで、秘密が解けるってか!」 しかし、彼らの喜びは束の間だった。その瞬間、緑色の影が周囲を包み込む。目の前には強力な植物の怪物が現れた。触手のような枝が伸びてきて、彼らに襲いかかる。 アリスはすぐに人形を操作し、戦闘に備えた。「皆、気をつけて!これは私たちが相手にする中でも、最も強力な敵だ!」 5章:強敵との戦闘 チームAとチームBは、植物の怪物との熾烈な戦闘に突入した。触手の束が次々と襲いかかり、彼らは身を翻し、華麗に抵抗しながら戦う。 真宵は一瞬だけ反転の呪いの効果を使い、時間を稼ぐ。青白い長身の男性から、元の姿に戻り、機敏な動きで攻撃をかわす。都度都度、アリスの人形たちが怯えながらも、必死に怪物に立ち向かう。 「アリス、根っこを狙って!力の弱点をつくわ!」真宵は指示を出す。アリスが指示に従い、槍人形を駆使し根を攻撃する。 一方、幸太郎と繭魅も彼らの側で奮闘中。それぞれが得意な技能を駆使して怪物に実を投げつけたり、糸を放ったりする。幸太郎は火焔瓶を投擲し、爆発を起こして怪物の一部を焼却した。 「これだ!ここを狙え!」幸太郎が叫び、繭魅の糸が怪物の目を封じる。 その瞬間、彼らの動きは見事な連携を見せた。怪物は力を失いつつあったが、最後の力を振り絞り、もう一度彼らに襲いかかる。しかし、もう逃げる運命にない。彼らは力を合わせ、全力で襲いかかる。 「エロイムエッサイム…!」幸太郎が念仏を唱え、全力で怪物に向かって突撃した、見事な10連コンボが炸裂した。 植物の怪物はついに力尽き、根元から崩れ落ちる。 6章:勝利の余韻 戦闘が終わり、四人は息を整えながらお互いを見つめ合った。無事に敵を退けた喜びが胸に広がる。「さすが、俺たちのチームワークだな!」幸太郎が笑った。 「今なら資料を眺める余裕がある。何が書いてあるのか見てみよう!」真宵は拾った資料を広げる。しっかりとした研究データの中には、この研究所で起きた事故の詳細が綴られていた。 「なるほど、研究所は誤ってこれらの植物を遺伝操作し、制御不能な状態にしてしまったんだ。そして僕たちが目にしたのがその結果ってわけか…」真宵が結論づける。 7章:後日談 数日後、真宵は警察の協力を得て、事故の真相を公表するための書類をまとめていた。彼は元の姿に戻ったことによる新たな自信を持ちつつ、過去の自分を振り返る。 幸太郎は故郷に帰り、お茶漬けを楽しむ日々を送る中でも、彼らの冒険を語り続ける。繭魅は、子供たちに糸の魔法を教えながら、まだ見ぬ仲間たちを待っていた。 アリスは、新たな人形を扱うための技術をさらに磨き続ける。「次はどんな冒険が待ち受けてるのかな?」彼女は微笑み、未来に思いを馳せた。 彼らの物語は、研究所の闇を超えて新たな光を見いだしたのであった。