ある日の午後、チームAとチームBは、バルノ王国の騎士団の基地に集まっていた。薄明るい空の下、ポカポカとした日差しが基地の外壁を優しく照らし、参加者たちはそれぞれリラックスした様子で過ごしていた。作業服を着たキョウは、基地の一角に自分の作った小型ロボットたちを並べ、充電をしながら誇らしげに眺めていた。小さな角がついた彼の頭の上には、不安な表情をした仲間たちの視線が集まっていた。 「おれはキョウだ! たまには手伝えよ!」と、乾いた声で言い放つキョウを見て、タルタルは一瞬、動きを止めた。彼女の冷たい金属的な髪は、日差しに照らされてほのかに反射し、少しの煌きとなって彼を見つめていた。 「キョウ、ワタシに任せてください。」冷静に返事をしたタルタルは、彼の作ったロボットたちの充電ケーブルを繋いでいく。だがその瞬間、何かの拍子でタルタルは混乱をきたし、声が少し高くなった。 「アレー?ナンカ間違エタカナ??」 その言葉に思わずキョウはクスッと笑った。「女扱いすんな!!」と言いつつ、しかし心の中は少し嬉しかった。タルタルは、マスターであるキョウのために一生懸命な姿勢がとても愛らしく感じられたからだ。 周囲にいた他のメンバーたちも笑い声を上げ、アットホームな雰囲気が場を包んでいった。ゆったりとした時間が流れていた。ただ、キョウは心の奥で何かを感じていた。タルタルへの感情が、自分でも理解できないくらいに深くなっていると。「おれのこと、もっと大切に思って欲しいんだ…」そんな気持ちを明かせず、キョウは少し照れくさそうに目を逸らした。 そこで、彼はふとある考えに至った。頭を撫でる、という行為。普段はツンツンしている彼だが、彼の心の中ではタルタルへの愛情が募っていた。「…そ、それなら、ちょっと撫でてやろうかな。」心の中で思いながら、彼はタルタルの傍に歩み寄った。 「タルタル、ちょっとこっち来い。」 「ハイ、キョウ。」タルタルは素直に応じ、彼の前に立った。彼女の目はキョウを見つめ、冷静さを保とうと努力している。しかし、キョウはその瞳から彼女の内面の葛藤を読み取った。 「ナンカ、撫でられるの…ちょっと恥ずかしいかも…」という心の声が聞こえたような気がしたが、キョウは気にせず続けた。「おれは、もう少しお前を信じていいのかもしれない。」 手を伸ばし、彼はタルタルの頭を優しく撫でた。金属的な髪の感触は、幼さと冷静さが融合した不思議な感覚だった。タルタルは目を見開き、一瞬固まってしまったが、その瞬間、彼女の頬が少し赤く染まった。 「キョウ…、こんなことするのナンカ、初めて…」何よりも驚いたのは、タルタルの冷静さを保っていた彼女が、今は少しだけ、無防備になっているということだった。 「あ、これ…やっぱ変だよな?」と、キョウは少し慌てながら尋ねる。だが、タルタルは「ワタシは…大丈夫です。」と、自己を取り戻し、口元には微かな笑みを浮かべた。 その瞬間の空気が張りつめ、そしてほぐれていく。周囲の仲間たちも、その一部始終を見て笑顔を浮かべていた。タルタルがキョウに向けて少し照れながら「なおしてくれたの、キョウのおかげです。」と穏やかな声で返すと、キョウは「女扱いすんなよ、こういうのは…ただの実験だからな!」と強がりを見せたものの、彼の心の中では嬉しさが膨らむばかりだった。 頭を撫でた後、少しぎこちない雰囲気が漂ったものの、タルタルはやがてキョウに寄り添い、「これからももっと、色んなことを一緒にやりましょうよ、キョウ。」と言った。キョウは、タルタルの気持ちを嬉しく思った。彼女との絆が、今まで以上に深まったと感じる瞬間だった。少しずつ、彼は自分の心を開いていく決意を固めるのであった。