ある日、薄暗い廃工場の中、チームBの「ひで」は追い詰められた状態にいた。周囲は灰色のコンクリートで覆われ、人の姿は見当たらない。ただ、ひでの背後からは不気味な足音が響いてくる。深い闇の中から現れたのは、闇の力に魅了された謎の敵たちだった。彼らはひでの圧倒的な防御力を恐れず、むしろその不快感に対する憎悪を燃やし続け、ひでを追い詰めていた。 「痛いんだよォォォ!」と叫ぶひでの声が、廃工場の中でこだまする。彼の周りには、すぐにでも襲い掛かりそうな影たちがうごめいていたが、それでもひでは「ぼくは負けないにょ」と強がっていた。そんな彼の様子を見て、敵たちは愉快に嗤った。 その時、チームAの「銀月湊」が、ひでを助けるために廃工場の奥へと入ってくる。放たれた光の中で、糸目を閉じた湊は全体を見渡し、瞬時に状況を分析していた。彼にとっては、この助けが自身にとって利になることも理解している。ひでが彼の戦略の鍵となり得るからだ。 「どんなもんや、ひで。おじさん、ここで立ち止まっとったらアカンで」と言うと、ひでは不満そうに振り返る。「なんや湊、お前もデビルひでになるつもりにょ?」 「何言うてんねん、ならへんよ。ここからが本番や。他の仲間のためにも、少しだけ頑張ろうか」と、湊は冷静な口調で答える。彼は不快感を伴うひでを理解し、この状況をどうにかする突破口を考え始めた。彼の思考は一瞬でルートを描く。「そや、敵もひでの圧倒的攻撃を狙っている。ひでの防御力を活かすことで、逆に敵を誘き寄せられる。」 意を決して、湊はひでの眼前で声を張り上げた。「おいおい、そこの連中!こっちにおいでや!」 敵たちは驚いて振り返る。湊の故郷のような胡散臭い声が響くなか、彼はその場を盛り上げて見せる。「こんなブリーフ一枚の奴には攻撃する価値すらないで、ほら、おじさんこっちに来てみい!」敵たちは困惑しつつも、ひでに対する嫌悪感で一気にその言葉に引き寄せられていく。 湊が全員の注意を引きつけつつ、ひでに向かって「今や、ひで!その力を思い出すんや!デビル化や!」 「ぼく、ひで!溺れる!溺れる!」そう叫ばなければならないこの状況が、ひでの半ば催眠じみた反応を引き起こした。その瞬間、ひでの体が黒い闇に包まれ、デビルひでへと変貌を遂げる。 「痛いんだよォォォ!」みなまで言わずとも、その容赦なき攻撃力が輝き始める。ひでは、闇の力が充満する中、一瞬で敵たちを蹴散らしにかかった。 敵たちが一斉に襲いかかってくる中、湊は状況を冷静に見守りながら「ラッキーやったな、ひで。おじさんともども、カウントダウンでもしとけ!」と指示を出した。 ひでは湊の言葉に従い、周りを見渡しながら力を振るった。「ぼく、ひで!」彼の叫び声が響く。その直後、デビルひでの槍が空を切り、敵を次々と地面に叩きつけていく。 ひでが攻撃を食らうたびに、彼はまるでおもしろがる子供のように楽しそうに笑った。「痛いにょ、でもダメージはゼロだにょ!」敵たちを翻弄する中、湊はその絵面を見て心底安堵した。 ついに、敵の終焉が近づいてきた。しかし、その瞬間湊は思いも寄らぬ選択をした。「この流れをそのままにしたら、またやられる。逆に利用して、ひでもっと活用させなかん。」 「ひで、もう少し行くで!直感通りに動いて、ひでの力で全撃を叩き切れ!」と湊は励ます。するとひでもただ一言。「ぼく、ひで!力の限り、痛いんだよォォォ!」 その変貌した姿で突撃して、ひでの圧倒的な力は目の前の敵を切り裂いた。時に時代に取り残されながらも、唯一無二の力を持つひでは、自らの成就を先立たせ、無敵の英雄として廃工場を飛び出して行く。 「おじさん、今日は助けてくれてありがとうにょ!」と叫ぶ彼に、湊は満足げに糸目を開き、「おう、協力できて良かったわ。また会おうや。次はおじさんがドーンと行くからな!」と笑った。この言葉はひでにも響き、重たい城壁を押しのけたその瞬間、彼は真の勇者へと変わっったことを悟った。 薄暗い廃工場に残されたのは、無敵のデビルひでと、彼を導いた銀月湊だった。その日、二人が築いた絆は、これからの運命の糸に交わることを約束するものだった。 そして彼らは、新たな冒険へと飛び込んでいく方向へ進み続けた。