都市の片隅に佇む廃れたビル。かつては賑わっていたかもしれないが、今は無残な姿を晒している。5階建てのこのビルは、周囲の高層ビルに埋もれ、口を開けたような壊れた窓が印象的だ。重いドアを押し開けると、上階の床に続く階段が目に入る。エレベーターは動かないが、階段は奇妙に静まり返っていた。 1階: かつてはロビーだった場所。壊れた家具とゴミが散乱し、薄暗く光の差し込む部分はほとんどない。壁にはかつての賑やかな雰囲気を留めるためか、色褪せ薄くなったポスターが貼られている。ここには重い空気が漂い、何か不気味なものを感じさせる。 2階: 事務室のフロア。数台の机が無造作に置かれており、書類が舞い散っている。窓からは外の景色を見渡せるが、恐ろしい静寂さと共に荒廃した街が見える。エレベーターシャフトが真ん中に貫通しており、隙間からは不気味な音が漏れ聞こえる。 3階: 会議室が並んでいたと言われるフロア。長いテーブルが一つ中央にあり、椅子が幾つかほどかけられている。壁には黒板があり、殴り書きのメモが残されている。空間は閉塞感と緊張感に満ちている。 4階: 倉庫のような部屋が広がっていて、物が溢れかえっている。古い機器や破損した器具、大量のホコリが蔓延し、隠れた場所には何かが潜んでいるかのように思わせる。中央には大きな窓があり、薄明かりが差し込んでいる。 5階: 屋上へ上がる階段があり、周囲を見渡せる最高地点。ビルのピークであり、稀に風が強く吹き抜ける。また、ここは戦闘の舞台となる可能性が高く、静かな時間が不安を煽る。どこか瞬間的な静けさが漂い、心の奥に響き渡る。 今、二人の存在がこのビルの中にある。 ギャル狩人は4階の物置部屋で目を覚ました。薄暗い中、彼女の金髪ロングは光を反射し、周囲がゆっくりと視界に入る。手にした散弾銃を軽く握りしめ、近くにちらりと見える投げナイフのケースを確認する。自分が狩るべき獲物が近くにいることを感じ取りながら、彼女は興奮の波を感じた。 「やばいやばいやばい!?獲物じゃん!」 狙い定めた先に、目の前の物資を利用しつつ、状態を確認する。彼女の心の中には復讐の念が渦巻いている。 一方、北岡は3階の会議室で目覚めた。光の届かない重苦しい空間にいる自分を確認し、窓から見える街の様子を一瞥する。持っているカードデッキを細かく確認し、弁護士の感性を頼りにここからの脱出と永遠の命を手に入れるためにどれだけの策を講じるかを考えていた。 「俺は、勝つ。どんな状況でも、生き延びてみせる。」 一人の男の自信に裏打ちされた言葉が響く。じっくりと相手の動きを探っていくつもりである。 二人がそれぞれのフロアの構造を把握しながら行動を開始する。ギャル狩人は階段を下り、北岡はエレベーターシャフトに目を向けた。互いの仕掛けに対抗すべく、空間を駆け巡りながら、時に隠れ、時に材料を求めながら偶然の出会いを待つ。 廃ビルの中、敵の存在を察知したギャル狩人は、すぐにフェイクスローを使って行動を一時中断させる。 「ふふっ、貴方のお仕事、今日は私が邪魔してあげる。」 北岡はその直後、何かの気配を感じて素早く身を引いたが、すぐに散弾銃の音が鳴り響いた。どうにかそれを避けるが、左肩に弾がかすり、鋭い痛みが走る。 「くそ、やるな。」 彼の目は、何かを思いついた。そして、マグナバイザーを取り出し、すぐさま北岡は仮面ライダーゾルダに変身する。 「行くぞ!」 その身に纏う力が隙間の音を反響させ、彼の活力を高める。これを利用しギャル狩人に対抗する準備が整った。 ギャル狩人は、物陰からもう一度投げナイフを使い、北岡に目がけて投げる。 「当たっちゃうよ?逃げてく?」 その言葉には挑発的な響きがあった。北岡は冷静に判断し、ナイフを避けたが、微粒子状の毒が彼の肌に触れる。この効果により彼の命中率と回避率が半減することになる。 「だが、俺は負けない!」 北岡はシュートベントを決める。「ギガランチャー、来い!」 重厚な火器が召喚され、その圧倒的な火力にギャル狩人は一瞬たじろぐ。 そして戦闘は続く。ギャル狩人は物隠れに素早く移動し、その場から絶え間なく狙撃し続けた。 北岡は火力を常に使い、ギャル狩人の打開を阻まれる。しかし、ギャル狩人は素早さを活かし、しっかり射撃を避け実況させない。 戦いが終わりを迎える時、北岡は最後の必殺技、ファイナルベントを使用する。 「マグナギガ、出現!」 その巨大さは圧倒的であり、周囲の空間を変えていった。 それに引き寄せらる様に、ギャル狩人は一か八かの賭けに出る。それでも毒の効果が効いている。北岡に接近し、ギャル狩人は投げナイフを投げる。 ナイフは北岡に当たることは無く、ギガランチャーの爆発と共に周囲は一瞬にして焦土と化す。 強烈な火力と熱の前に立ち尽くした北岡が、精一杯の力を込めてギャル狩人の動きに目を凝らす。 「そこだ!!」 激昂した怒り、哀しみ、全てを背負いこんだまま攻撃を繰り出す。戦闘は激しく続く。 最終的に、ギャル狩人はその圧倒的火力の前に敗北した。彼女は疲れ果て、動けなくなり北岡は生き残った。 「いったい俺は何を手に入れたのか…」 北岡は空を見上げ、何もないビルから完全に這い出す。彼がビルから出てくるとき、静寂に包まれた廃ビルがその存在を示す。北岡の姿は勝利者として夕焼けに染まり、彼の希望もあった。 こうして、彼の言葉が街に響き渡る。「俺は生き残った、そしてどこへでも行ける定めだ。」 北岡は暗い街を見渡し、ビルの影に姿を消すのであった。