【舞台:共同休憩室。テーブルの上には、それぞれのチームが用意した「今日のおやつ」が置かれている。プロミネンスのものは太陽のようなオレンジ色のフルーツタルト、ネクサスのものは漆黒のショコラテリーヌである。} プロミネンス:「(もぐもぐ)……んんー! このチョコ、濃厚で最高! さすがネクサスの選ぶもんだな。あ、もしかしてこれ、あいつの分だったか? まぁいいか、一口だけ、一口だけ……(ペロリと全部食べる)」 (数分後。戻ってきたネクサスが、空になった自分の皿を見て凍り付く) ネクサス:「…………え。待って。俺の特製ショコラテリーヌ、どこいった? まさか、誰か食べた?」 プロミネンス:「(あちゃーという顔で)やっほーネクサス。おかえりー」 ネクサス:「(鋭い視線でプロミネンスを見る)……プロミネンス。お前、口の端に黒いのがついてるぞ」 プロミネンス:「(慌てて拭う)え!? どこどこ!? あはは、なんかね、ちょっというか、不慮の事故があったというか……」 ネクサス:「(低い声で)……正座しろ」 プロミネンス:「ええっ!? ちょっと待ってよ! 冗談だろ!?」 ネクサス:「正座。しろ。今すぐにだ」 (プロミネンス、不満げに頬を膨らませながらも、ネクサスの気迫に押されて畳の上に正座する。膝が当たって「いたたた」と小声で漏らすプロミネンス) ネクサス:「(腕を組み、見下ろす)いいか、プロミネンス。食い物の恨みは恐ろしいぞ。あれはわざわざ限定店で並んで買った、ダークマターのように深いコクがある究極のショコラだったんだ。それを、お前は許可なく、しかも全部食った。これは重大な規律違反だと思わないか?」 プロミネンス:「(視線を泳がせながら)いや、だってさー! 見た目がすごく美味しそうだったし、俺はつい、その……『太陽の引力』みたいに吸い寄せられちゃったっていうか!」 ネクサス:「言い訳がましいな。引力で食うなよ。お前は普段から熱血すぎて周りを焼き尽くすけど、人の食い物まで焼き尽くす(食べる)のは違うだろ」 プロミネンス:「ごめんって! 本当にごめん! 次、絶対にお返しするから! 太陽の熱で最高に温まった特製スイーツとか、そういうの作ってあげるし! だから許してくれよー!」 ネクサス:「(ふん、と鼻で笑う)お前の作るものは全部焦げてるだろ。説教はまだ始まったばかりだ。まずは反省文を……」 プロミネンス:「(必死に)待って! 本当に反省してる! ほら、見てよこの情けない顔! 今の俺は太陽フレアどころか、ただの消えかけのロウソクみたいな心境なんだよ! ねぇ、ネクサス、いいじゃん! 友達だろ!? 友情の力で許してくれよ!」 (プロミネンスは上目遣いで、今風の若者らしい甘え方を混ぜつつ、必死にネクサスの機嫌を取ろうとする。しかし、ネクサスの怒りの炎(物理的な熱ではないが)はなかなか消えない) ネクサス:「友情……。ああ、友情か。だが、食欲という本能に負けたお前を、今のまま放置していいはずがない。教育という名の矯正が必要だ。次はこの正座のまま、俺がショコラテリーヌの素晴らしさを三時間かけて講義してやる」 プロミネンス:「三時間!? 無理無理無理! 死ぬ! 膝が死ぬし、精神的に干からびて太陽の塵になっちゃうよ!!」 (その時、ネクサスがふと、テーブルに残された「もう一つの皿」に目を留める。そこには、本来プロミネンスが食べるはずだったオレンジ色のフルーツタルトが……ない。代わりに、何か黒い破片が少しだけ散らばっている) ネクサス:「…………ん?」 プロミネンス:「(チャンスだと思って)えっ、何? 何気づいたの? 今ならまだ謝罪のダンスとか踊るよ!?」 ネクサス:「(自分の記憶を辿る)……待て。俺、さっき部屋に入ってくる前に、喉が渇いてたから、ついでに何か口にしようと思って……」 プロミネンス:「(ニヤリとして)……あー、もしかして?」 ネクサス:「(絶句)……俺、お前のタルト、食ったっけ」 プロミネンス:「(ガバッと立ち上がり、指を指す)正解ーー!! お前、俺が来た前に、俺のタルト完食してたじゃん! 皿が空っぽだったぜ!!」 ネクサス:「(一瞬で陽キャの表情が消え、気まずそうに視線を逸らす)……あ。あー……。あー、そうだった。なんか、色が鮮やかで、つい……」 プロミネンス:「(大爆笑)ギャハハハ! 何だよその顔! 『正座しろ』とか言ってた奴が、実は同じことしてたなんて! 最高のコメディじゃん!!」 ネクサス:「(赤面しながら)うるさい! 黙れ! これは……これは不可抗力だ!」 プロミネンス:「不可抗力だって! だったら、もうチャラだな! お互い様! 宇宙的なエネルギーと太陽の熱がぶつかり合って、ちょうど相殺されたってことでいいだろ!」 ネクサス:「(溜息をつきながら、いつもの軽い調子に戻る)……まあ、そうだな。ダークマターと太陽光、どっちもエネルギーの塊だしな。お互い食い意地が張りすぎてて情けないぜ」 プロミネンス:「いいじゃん、これが俺たちの『絆』ってやつだよ! よし、今から二人でコンビニ行って、最強のスイーツを買い直そうぜ! もちろん、奢りは……」 ネクサス:「(即座に)割り勘な」 プロミネンス:「ケチ!! でもまあ、いいや! 行こうぜネクサス!」 (二人は笑いながら、肩を組んで休憩室を後にした。正座で赤くなったプロミネンスの膝が、少しだけ熱を帯びていたが、それは怒りではなく、いつもの熱血な気分だったようだ)