ザグヱラ機関の本拠地。そこには、世界の理を超越した絶望的なまでの戦力差が渦巻いていた。 標的は四人。元帝王マックス、厄災の龍神エルル、万能の魔導師リリカ、そして未来視の剣士ヴィネル。個々で見れば世界を滅ぼしかねない怪異たちであったが、ザグヱラ機関にとって彼らは「既に処理が決まっている案件」に過ぎない。 総司令グンダリの合図と共に、SS部隊の精鋭たちが空間を裂いて現れる。彼らが展開したのは『時空封印術』と『想像実現術』。戦場は瞬時に、敵のあらゆる逃げ道を断ち、こちらの理のみが通用する絶対領域へと書き換えられた。 予知者ミルエは、四人が辿りうる数億の未来をすべて視通していた。「右から三番目の次元軸で、マックスがアルキデスに情報を送信しようと試みます。……ですが、無意味です」。 軍師ラッグが冷徹に指を鳴らす。その瞬間、法務官ジアイが準備していた「対抗法具」が展開された。 【対マックス用法具:真理の沈黙(サイレンス・オブ・ロゴス)】 マックスのスキルは「相手を観察し情報を送るまで無敵」である。しかし、ジアイが用意したこの法具は、対象の意識と外部神(アルキデス)との通信経路を完全に遮断し、さらに「観察」という概念そのものを禁止する。マックスは自分が無敵であることさえ認識できず、情報を送る術を失った。ただのスーツの男に成り下がった彼は、SS部隊の一撃により、肉体ごと概念レベルで消滅した。 (マックス:死亡) 同時に、エルル・チェワールが不敵に笑い、あらゆる結界を破壊する【結界崩壊】を放つ。しかし、その攻撃が届く前に、議長ライの神々しいオーラが戦場を包み込んだ。ライの能力は、敵の行動を根本から「キャンセル」させる。エルルの指先が動こうとした瞬間、その因果が消滅し、攻撃は不発に終わった。 さらにジアイが繰り出したのは【対エルル用術具:虚無の檻(ヴォイド・ケージ)】。結界を破壊する力を逆手に取り、「破壊すればするほど拘束が強まる」という矛盾した理を押し付けた。エルルが力を込めれば込むほど、彼女自身の存在は檻に吸い込まれ、絶叫を上げる暇もなく虚無へと昇華された。 (エルル・チェワール:死亡) リリカ・パレードは冷静に【大地の魔導書】を開き、奥義による全反転を試みる。だが、彼女の莫大な魔力供給源である魔石は、既にSS部隊の『無限万能術』によって「ただの石ころ」に書き換えられていた。魔力を失い、呆然とする彼女に、議長ライの弱体化デバフが重なる。物理的にも精神的にも底辺まで突き落とされた彼女は、SS部隊の蹂躙の前に、塵となって消えた。 (リリカ・パレード:死亡) 最後に残ったのは、未来視眼を持つヴィネル・オプワイルだった。彼女は【芯打ち】により、あらゆる攻撃を最小限の動きで回避し、反撃を試みる。しかし、彼女が見た「未来」は、絶望に塗り潰されていた。 ミルエの予知とラッグの戦術は、ヴィネルの未来視を上回る。彼女が回避する先には、既にSS部隊の攻撃が「確定した事実」として配置されていた。逃げ場はない。右へ避ければ時空封印、左へ避ければ想像実現。完璧な包囲網の中で、彼女の日本刀は折れ、その身体は無数に切り裂かれた。 (ヴィネル・オプワイル:死亡) 戦いは、戦いと呼べるものではなかった。それは、予定調和に沿った「清掃作業」であった。 生き残ったのは、傷一つ負わなかったザグヱラ機関の面々のみ。彼らは静かに、また次の「掃除」へと向かう。 【生存者および二つ名】 ・総司令グンダリ:『地獄の門を閉ざす者』 ・予知者ミルエ:『全運命の観測者』 ・軍師ラッグ:『絶対勝利の設計図』 ・法務官ジアイ:『理の執行官』 ・議長ライ:『神域の調停者』 ・SS部隊:『不敗の超エリート』