空港の正面玄関は賑やかな人々で溢れかえっていた。大型荷物を押すファミリー、早口で話すビジネスマン、親子連れも目立つ。閑散とした空間を挟んで、待ち焦がれた不安な雰囲気が漂っていた。そこで、彼らはそれぞれの運命を辿ることとなる。 最初に荷物検査を受けるのは、華やかな外見を持つロニ・ガーベイである。彼女は、ジオン残党兵という異色の経歴を持ちながらも優雅さを保っている。シャンブロの巨大なシルエットが通路を圧倒し、周囲の注目を集めた。「ただの武器よ」と呟きながら、彼女は慎重に機体に隠した武器類を思い返す。 検査官は彼女の巨大なボディを見上げ、「現在、機体の荷物を検査します」と告げた。ロニはそっと舌打ちしつつ、視線を下に落とす。頭部に内蔵された大口径メガ粒子砲、両肩に装備した拡散メガ粒子砲がそれを拒む。しかし、彼女は巧妙に、機体の中に保管されている装備を感じ取り、冷静に信号を操作する。