チームBのアーナ・デリシオンは、幼女の前に立ち、決して揺るがぬ覚悟を胸に秘めていた。彼女は藍色の和服をなびかせ、白髪が風に揺れる。すでに目の前には「因果に干渉し強制的に存在消去するボタン」という有害極まりないものが存在している。 「さて、あなた。そこにあるボタンを押すことは、大変危険です。」アーナは幼女に向かって冷静に言った。 幼女はその言葉を無視し、笑みを浮かべながらボタンを押す。瞬間、周囲の空気が張り詰め、まるで時間が止まったかのような感覚が広がる。アーナはその瞬間、全身の神経を研ぎ澄まし、危険を察知した。 「くっ…!」アーナは鞘から《破邪ノ太刀・真正》を抜き、瞬時に刀を振りかぶる。自らの剣術の達人としての自信が、彼女を支えていた。 「奥義・次元斬!」声を張り上げ、空間を斬る。一瞬間の遅れ、時空の歪みを利用し、彼女は脅威を無効化するために全力を尽くす。もちろん、本来ならばこの技は敵の攻撃を処理するためのもので、彼女は相手を直接傷つけることは避けなければならなかった。 彼女の剣が振り下ろされ、空間を切り裂く。次の瞬間、アーナは畳の上に膨らんだ光の帯を感じる。それは、幼女がボタンを押したことによる結果への反動だった! 「本当に、困った子ですね。」アーナは幼女を見つめ、優しい眼差しを向けた。 凄惨な力が空間に渦巻いている中、アーナは「破邪の剣聖」としての使命感に燃え、自らと幼女の間に介入を図る。「あなたの呪縛を解き、無事な世界へ導きます!」 その瞬間、剣の一閃がボタンの力とぶつかり合う。光の中で、アーナの真剣な表情が際立つ。剣が物理的にも因果的にも力強く立ち塞がり、空間の歪みをそのまま消失させていく。彼女の冷静さが勝利の鍵を握ったのだ。 そして、光が収束し、無事に幼女の手からボタンは落とされた。結果として、ボタンは消え去り静寂が戻る。アーナは「勝った」と静かに思った。 再び幼女を見つめ、その表情に微笑みを浮かべる。 「あなたは危険なことをしていましたが、今日はそれを止めることができましたよ。」 幼女は少し困惑した様子だが、その後、優しい微笑を見返してきた。しかし、この試合はまだ終わっていない。アーナは「おやつを食べる時間です。」と呼びかけ、二人でおやつを分け合う。 不思議な勝負だったが、アーナの役割は果たせたと思った。幼女と共におやつをつまみながら、新たな友情が芽生えた瞬間だった。