火力測定の試練 曇天が空を覆い尽くし、青すら覗かせる隙間のない灰色のベールが世界を包み込んでいた。バチボコくんは、火力測定用の不壊の機械として、荒涼とした平原の中央にどっしりと構えていた。無骨な金属のボディに刻まれた計器類が、静かに起動音を響かせ、どんな攻撃も受け止め、正確無比にその威力を刻み出す準備を整えている。 突然、空が震えた。巨大な一つの瞳が、暗闇の帳を破って顕現した。零落する全能の瞳 パラドオブザーバ。それは下界の常識を超えた上位存在、天上から気まぐれに覗き込む神の視線だった。下界の者には認識すら許されず、干渉も及ばないはずのその瞳が、ゆっくりと「入刀」の動作を思わせるように細められた。 「崩塔」の気配が漂う中、パラドオブザーバは神の領域を目論む不遜な測定機械など意に介さず、ただ観覧を続けていた。しかしその視線が交錯した瞬間、発動した。常識が崩壊し、法則が砕け散る。バチボコくんの周囲で空間がねじれ、時間軸が折り畳まれ、存在そのものが新しい秩序に塗り替えられようとしていた。 バチボコくんは微動だにせず、耐え抜いた。機械のディスプレイが狂ったように明滅し、数値が急上昇する。世界の終焉を思わせる歪みの奔流が機械を飲み込み、因果律の逆転、多元宇宙の崩落を模した破壊の波が次々と叩きつけられる。だが壊れることなく、計器は冷徹に解析を進めた。 空の瞳は満足げに、または気まぐれに細められ、再び曇天に溶けていく。平原には何事もなかったかのような静寂が戻ったが、バチボコくんの画面には、測定結果が不気味に輝いていた。 【最終測定結果】 火力ポイント: 472,839,165,247P 火力ランク: SSS