【ふたりの出会い】 セナはアルナンテ王国の騎士団長として忙しい日々を過ごしていた。彼女は若くして名誉ある階級に就いているが、それだけの責任感や緊張感を常に抱えていた。今までは自らの使命に全霊を捧げ、盾のように国を守ってきた彼女。しかし、王家の一人娘であるエリス王女と出会ってから、彼女の日常は思いもしないほどの変化を魅せることになった。 初めてエリスを護衛した日は、晴れた穏やかな日だった。城の庭園で華やかな花々が咲き誇り、エリスはその鮮やかな白ドレスをまとって、まるで天使のように可憐だった。「お怪我はありませんか?お嬢様。」とセナが心配そうに問いかけると、エリスはふふっと笑い、彼女のエメラルドのブローチに目を引かせながら答えてくれた。 「大丈夫よ、セナ。私をしっかり見守っていてくれればそれでいいんだから!」その一言に、セナの心に微かな温もりが広がった。「私は王国の為ならば、力を惜しまない。その思い、決して忘れないわ。」と自らに誓いを立てた。 けれど、その瞬間、彼女はエリスの無邪気さや笑顔に心を奪われてしまった。エリスの悪戯っぽい目が彼女の気持ちを揺さぶり、彼女の心に新たな感情が芽生え始めていることに気付くのは、もう少し後のことだった。 【一緒に過ごす日々】 時が経つにつれ、セナの任務は日々のルーチンになっていった。エリスと共に過ごす時間は彼女の日常に欠かせない意味を持つようになり、笑顔や悲しみを共に分かち合う関係に変わっていく。 「セナ、今日は街に行きたいんだけど、一緒に来てくれる?」明るい声で王女がそう尋ねる。「もちろんです、お嬢様。でも、あまり無理をしないでくださいね。」そんな彼女の言葉に、エリスは嬉しそうに笑った。「セナ、いい子!」その言葉は、セナの心に嬉しい温もりを呼び起こした。 街の市場では、エリスの好奇心が弾ける。彼女は華やかなアクセサリーや色とりどりの花を嬉しそうに観察しながら、セナの手を引いて歩いていた。その姿は自らの思いを直接的に表しているかのようで、セナはますます彼女の魅力に引き込まれていく。「エリス、お待ちください、転んでしまいますよ。」と慌てて手を伸ばすが、彼女はかえって笑顔で返す。 「だって、セナと一緒だから怖くないもん!」 その言葉が耳に残り、セナは何か特別な感情を抱くようになっていた。 【ふたりに迫る困難】 ある日、王国に危機が訪れる。ローレン王国との緊張が高まり、アルナンテ王国の平和が脅かされてきていた。王はエリスを守るために更なる警護を強化するよう命じ、急遽、騎士たちの配置転換が行われることに。 セナはエリスに寄り添うようにしながらも、深い不安を抱えた。「お嬢様、これからは外出も慎重に行わなければなりません。王の命令です。」セナの言葉は重く、エリスはその瞬間、心に影が差し込むのを感じた。 「でも、私はセナと一緒にいたいのに……」エリスは抗うように見上げた。その無邪気で純粋な―そう思っていたエリスが、彼女にそのような言葉を投げかけた瞬間、セナは自分の気持ちがいっそう強くなったことを理解する。 「わかっています、私は必ずお嬢様をお守りします。」と誓うセナ。その言葉は、エリスとの関係を一層結びつけるものであった。 【困難を乗り越え、愛を伝え合う】 数日後、国境付近で緊迫した局面が訪れる。危険を承知の上で、エリスはセナの前で強い意志を見せる。「王女として、私はここに立ちます。セナ、一緒に。」 胸が高鳴る中、セナは彼女の勇気を気に留め、自分の気持ちを爆発させる。 「エリス、あなたは私が一生護るべき存在です。私のすべてをかけて守りたいと思っています。」その言葉に、エリスは頬を赤らめ、心の奥深くで何かが弾けた。 「私も、セナが好き。すごく好き。」その言葉は、ついに二人の心を通わせ、本来の隔たりを裂くカギとなった。 ふたりが危機を乗り越えたとき、夜の静けさの中、彼女たちの心はひとつに結びついていた。 【最後に、優しくキス】 数日後、緊張が解けた頃、二人は月明かりの中で対峙した。セナの腕に抱かれるエリスは、全ての心配事を忘れ、彼女に向かって素直に囁く。「セナ、ずっと一緒にいたい……私のそばにいてくれる?」その言葉は、まるで彼女の身体の一部となるようにセナの心を打った。 「はい、お嬢様。これからもずっと、お側にいます。」セナの真剣な眼差しに、エリスは目を輝かせる。「私も大好きだよ。」彼女は少し恥ずかしげに付け加えた。 その瞬間、二人の心に流れ込む高揚感。セナは思わずエリスの頬を優しく包み、その唇が近づく。 唇が触れる瞬間、二人の心が一つになる。柔らかい感触に、セナは全ての想いが注がれるように感じた。 エリスの温もり、愛おしさ、互いの絆を感じながら強くキスし、二人は同時に確かな未来を見つめた。 この瞬間こそが、ふたりの愛の始まりを告げるものであった。