街の中心、賑やかな通りが人々で満ち溢れる中、突如として異様な気配が漂った。見上げると、鬼瓦 龍と名の知られた存在がその姿を現す。暗く厚い雲に覆われた空から、まるで罰のように彼の凶悪なオーラが撒き散らされた。周囲の人間たちは恐怖に咽び泣き、逃げ惑う。しかし、その場に立ち向かう者がいた。 「悪いけど、手加減は一切無しだからね!」 赤羽 緋狩、強気な猫耳少女が名乗りを上げる。赤髪を揺らしながら、炎剣・葬火を手にし、力強く前に出た。彼女の隣には冷静沈着な少女、Θ.ライトがいた。両者はそれぞれ異なる戦うスタイルを持っているが、共通する信念は「仲間を守る」ということであった。 「準備はいい? 緋狩さん。」 Θ.ライトが心強い声を掛ける。 「もちろん!行くよ、Θ.ライト!」 言葉の合図と共に、緋狩は『跳猫』の魔法を発動し、炎を脚に宿らせる。彼女の身体は瞬く間に鬼瓦に向かって駆け出し、その姿が炎の流れのように猛スピードで消えた。 「うぉぉっ!」 鬼瓦は、目の前に迫る緋狩を見て不敵な笑みを浮かべている。「そんな頑張ったところで…」と。しかし、その言葉が途切れる間もなく、緋狩は地面を蹴って爆風を巻き起こし、鬼瓦の目前で跳躍した。 「爆炎喝采!」 緋狩の炎剣・葬火が火花を散らし、鬼瓦の腹に向けて振り下ろされる。 「オナシャス・オヒヤ!」 鬼瓦はあっさりとその攻撃をかわし、氷の弾を緋狩に放つ。 「くっ!間が合わないか!」 凍りつく寸前で俊敏な動きで回避するも、氷の弾は近くの街灯にぶつかり、そこから冷気が撒き散らされる。しかし、緋狩の目はすでに次の攻撃に向いていた。彼女は巧みな動きで、軽々と横に跳躍した後、星のように煌めく炎の塊を構えてさらに攻撃を続ける。 「昇炎!」 高く跳ね回りながら、炎剣を振るう緋狩。この動作のたびに火柱が彼女を取り巻き、鬼瓦を焦がそうと圧力をかけている。しかし、鬼瓦はただ受けて立つだけではない。彼は『スパイスラッシュ』のスキルを使い、氷の剣で反撃をしてきた。 「甘いな、ミニキャット!」 二本の氷の剣が緋狩の周囲を高速で切り刻んでいく。緋狩は冷や汗を流し、素早く『紅閃焼炎脚』を発動する。炎を宿した脚で蹴り返し、攻めを継続する。 「これが何の意味も持たないなら、何を成し遂げても無駄よ!」 鬼瓦の声が重なり、緋狩の動きに対して『ラッシャインパクト』で強力な光弾を放つ。 「反撃は許さない!」 それに対抗する形で、Θ.ライトが狙いを定めて『煉獄』のスキルを発動する。 「貫け、緋色!」 真紅のレーザーが鬼瓦へとまっすぐに飛んでいく。鬼瓦はその焦点を素早く見極め、難なくかわそうと試みた。しかし、この瞬間に両者の攻撃が交わり、一瞬の静止の後に爆発が響き渡った。緋狩とΘ.ライトの連係プレイは、確実に鬼瓦の動きを鈍らせていた。 「さあ、次は私の番。」 緋狩は焦りを見せず、再び炎を宿らせ、襲い掛かる。 「熱狂盛炎 極葬!」 両脚に溜まった魔力を一気に解放しながら、緋狩は瞬時に距離を詰め、鬼瓦の傍に掻い潜った。鬼瓦が反応する暇もないまま、剣を一閃させた。 「くっ、」 鬼瓦は背筋に寒気を序でるが、すぐさま『サービス・ジンジャー』で自身を強化し、緊急回避を行う。すると、炎剣が届いた瞬間、彼に直撃することはなかった。しかし、炎の剣が巻き起こした熱風は、鬼瓦を庇うことができないほどの温度を保っていた。 「非常に興味深い、だがそろそろ終わりにしよう。」 鬼瓦が低い声で言い放つ。 「まだ終わらせないよ!」 Θ.ライトが振り向くと、緋狩は再び動きを止めない。彼女の炎剣が美しく舞う。 「光路!」 Θ.ライトが真紅のレーザーを速射する。生まれた光弾たちが次々と鬼瓦に向かっていく。その光は速さを増し、今度こそ鬼瓦の体に直撃する。 「いいか、これはただの戦闘じゃない。私たちの絆を試す戦いだ!」 緋狩は強気な表情で続ける。「私たちは仲間だから、やられない!」 しかし、鬼瓦は感情を持たぬ者のような無闇な笑みを見せる。 「その絆を断ち切るのが私の役目だ!」 彼は目の前に、氷の壁を作り出していく。 さぁ、見せてみなさい。 「伝説の一品!」 そう叫ぶと、鬼瓦は超激辛カレーうどんを瞬時に作り上げた。 「何だって?」 緋狩とΘ.ライトが驚くと、香ばしい香りが周囲に広まった。 「食欲をそそる香りに、ああああっ!」 鬼瓦の奥義は、敵の気を逸らせ、彼女たちが思わず口にしてしまう。彼の表情は愉悦感に満ちている。少しの間でも気が散ってしまったため、緋狩とΘ.ライトは動きが鈍ってしまった。 「今だ!」 鬼瓦はその隙を見逃さず、氷の壁を生成し、参加者たちとその間を隔てる。 「逃げるの!?」 緋狩は鬼瓦に向かって怒りを露わにし、さらに炎を呼び起こす。 「私たちは負けない!」 Θ.ライトも後を追う。しかし、鬼瓦はすでにその距離を保ちながら、氷の壁によって逃げ去っていく。 「ええい、待て!」 その先には逃げられた鬼瓦の姿がぼんやりと消えていった。 「ふぅ、危なかったね。」 Θ.ライトがため息をついた。 「でも、まだ私たちは勝ってる。私たちが連携した証だもん。」 緋狩は自信のこもった声で言った。しかし、その答えは二人の心には確信を抱かせるものとなった。 — それは敗北ではなく、新たな戦いの始まり。 ダメージ:650