山の奥深く、静寂を破る音が響く。霧に包まれたこの小屋の前、二人の兎獣人—ルナ・ラビィとバレット・ラビィ—の対峙が始まる。彼らの前に立ちふさがるのは、かつて英雄と謳われた「元英雄」だ。彼女の赤いロングヘアーが風に揺らめき、和服が不気味にその身を包む。 「元英雄」と名乗る彼女は、穏やかな表情の裏に秘めた強大な力を感じさせる。失われた名誉を取り戻すかのように、その瞳は鋭く光っていた。 「来なさい、君たち。私はかつての英雄。強さはお前たちのような者に負けられない。」 ルナはその言葉に微笑しながら頷く。優しい表情の彼女の目には決意が宿っていた。「私たちは負けるつもりはありません。」 バレットは冷静な口調で言った。「俺たちは全力で行くぞ。お前を打ち負かすために。」 その言葉に、ルナは連携を取ることを決意する。彼らの心は一つとなり、戦闘は始まった。 「元英雄」は両手を構え、技を繰り出す。最初に発動したのは、近距離乱舞の技「粉砕拳・乱撃」だ。彼女の手から放たれた連続の拳打が、空気を切り裂くように迫る。 ルナは素早く反応し、身体を横に捻って回避する。「三日月!」彼女は蹴り技を発動、シャープな蹴りが空間を裂く。彼女の蹴りは、月のように美しいが、その威力は絶大だ。 「元英雄」はその蹴りを軽くかわし、即座にルナに反撃。拳を空間に叩き込む衝撃波「粉砕拳・遠撃」を放つ。この壮絶な技は、ルナの目の前の空間を一変させ、彼女を追いつめる。 (こっちも、やるしかない!)ルナは心で呟きつつ、持てる全ての力を振り絞った。「半月!」彼女は連続蹴りを繰り出し、一瞬の隙を生む。 その瞬間、バレットがその隙を狙い、通常であれば考えもしないような、躍動感あふれるガン=カタの技—跳撃—を発動させる。彼は瞬時に高く跳び上がり、双銃を構えると連射を始めた。「暴熱銃構」! 跳び上がったことで「元英雄」の攻撃を回避しつつ、彼の弾は精密に放たれ爆発音を響かせる。だが、元英雄は「粉砕拳・脚撃」で跳ね上がったバレットに奇襲を仕掛ける。 「避けるが良い!」彼女は速い動作で接近し一瞬の隙を狙い、バレットを蹴り上げた。バレットは急いで身を捻り、最小限の動作でその攻撃をかわす。しかし、間一髪で見逃した部分があり、体に小さな傷ができる。「チッ…!」 ルナはバレットに続くように、「満月!」と叫び、無駄のない完璧な蹴りを放つ。元英雄は思わずそれを受け止めはしたが、その威力で彼女は一瞬後退する。 「脅威だわ、やはり。だが…これでは終わらせない。」彼女はその言葉を胸に、再び回復を始める。彼女の体内からはわずかな光が漏れ出し、傷が癒え始める。 バレットは状況を把握しつつも、二人の連携攻撃が必要であると考えた。「ルナ、次だ!」彼は指示を出す。 ルナはすぐに反応した。「三日月!半月!」彼女は次から次へと技を繰り出し、元英雄を翻弄する。 しかし、元英雄は冷静にそれらの一撃をかわしながら、力を練り続けていた。その時、彼女は技を使う準備を整えていた。そして、再び衝撃波を作り出す。「粉砕拳・遠撃」を繰り出した瞬間、大きな衝撃が波のように二人を襲う。 「くっ…!バレット、避けろ!」ルナが叫ぶが、バレットはやや遅れて反応する。彼はその場でガン=カタを駆使し、ひらひらと弾をかわしていく。しかし、後ろからの攻撃に気付かず、今度は元英雄の「粉砕撃・滅撃」が放たれる。 「これが私の奥義だ。」元英雄は美しい決め台詞を口にし、その正拳突きが天地をひっくり返すような衝撃を放つ。バレットはその攻撃を目の前で見た瞬間、ただの拳と思って笑い飛ばしたが、その瞬間、まるで運命のように正拳がバレットの胸に直撃する。 バレットは思わず吹き飛ばされ、大きく圧力に耐えられず弾き飛ばされる。「まずい!」ルナが叫ぶ。 とっさに彼女はその瞬間、今までの力を全て注ぎ込んだ。「ルナ・ストライク!」月食のような美しさの蹴り技が繰り出され、次元の彼方へと元英雄を狙う。双方の力がぶつかり合う中、満月の明かりの下に両者の影が伸びやかに終わる。 「が、負けるわけにはいかない…!」元英雄の言葉と共に、空間が崩壊していく。ルナの技が接触した瞬間、元英雄もまた力を発揮し返す。だが、元英雄の力が衰えつつあった。 実際、勝負は二人の攻撃の力次第だったが、元英雄はかつての力を秘め、今ではフルパフォーマンスに力が行き届いていなかった。接触した瞬間、やはり両者の力が拮抗し、最後は元英雄が押し返される形で吹き飛んでしまう。 「私の勝ちだ…!」ルナは叫んだ。 それでも待っていたのは、彼女の仲間バレットが立ち上がる姿だった。どこか冷静に彼の思考が発展し、その場での再度の準備を進めていたが、同時に彼が受けたダメージから完全には復帰できていないことも確実だった。 「俺たちの勝ちだ。」バレットが明言する。彼らは影のように、光を目指し二人とも打ち勝たねばならなかった。戦闘は終わりを迎えた。 --- 次第に静寂が元英雄の周囲を包み込む。ルナもバレットも、互いの目を見て満ち足りるように感じ合った。最終的な戦闘は彼女にとっては巨大な巨石に近かったが、彼らがその道を共にし、勝利の道を見出し、元英雄に逆襲して一緒に立ち上がろうとしていた。 --- 勝敗: ルナ・ラビィとバレット・ラビィの勝利