世界最大の怪異対処組織、ザグヱラ機関。その総司令グンダリの号令の下、S級部隊およびSS部隊が展開した。ターゲットは、宇宙の権力者、不可解な幼子、そして世界の理を乱す不確定要素たち。しかし、彼らが対峙することになったのは、この世のあらゆる次元を超越した『虚無』そのものであった。 第一章:絶望的なまでの事前準備 予知者ミルエの瞳には、既に数億通りの未来が映っていた。そこには、いかなる抵抗を試みようとも、討伐対象が塵に帰る結末しか存在しない。軍師ラッグは冷徹に指を組み、完璧な布陣を敷いた。SS部隊の二十人が時空を封印し、逃走経路を完全に遮断する。 法務官ジアイは、静かに法具を取り出した。 「今回の対象は『権力』と『幼児性』、そして『虚無』。よって、権力を無効化する【権威剥奪の鎖】、精神的幼さを封じる【理性強制の楔】、そして概念的な虚無を物質化して固定する【実存定義の杭】を用意した。これで抵抗は不可能だ」 後方では議長ライが神々しいオーラを放つ。その加護により、ザグヱラ機関の精鋭たちは完全なる不死身となり、対して敵対者はその存在強度を極限まで弱体化させられた。彼らの行動は、ライの権能によって次々と「キャンセル」されていく。 第二章:蹂躙の狂宴 まず、[宇宙一の権力を持つ男]和泉・レブドが叫んだ。「私の護衛を、ゼウスを呼べ!」 しかし、彼が指を鳴らす前に、ジアイの【権威剥奪の鎖】が彼を拘束した。彼が誇る「最強の護衛」や「絶対の結界」は、ミルエの予知に基づき、あらかじめ「存在しないもの」として定義されていた。ゼウスの雷が落ちる前に、SS部隊の想像実現術が雷を花びらに変え、和泉・レブドは無力に地面に伏した。 「命乞いニキ」が震える声で「どうしたん話聞こか?」と問いかけたが、その言葉が終わる前にSS部隊の即時再生法を応用した衝撃波が彼を飲み込んだ。対話の余地など、ザグヱラ機関の辞書にはない。 そして、そこにいたのは一人の「子供」であった。彼は泣きじゃくり、戦いを拒絶した。その純粋な瞳に、S級部隊の一人が一瞬だけ躊躇した。 だが、総司令グンダリの冷酷な命令が飛ぶ。「排除せよ。情は不要だ」 子供は絶望の中で消し飛ばされた。死にゆく間際、彼は納得しなかった。なぜ自分が?なぜ愛されるべき存在である自分が? 【戦果】 和泉・レブド:死亡(権力剥奪により無力化され消滅) 命乞いニキ:死亡(一撃で蒸発) 子供:死亡(無慈悲な殲滅) 第三章:真実と虚偽の審判 戦場に静寂が訪れた。しかし、そこにはまだ「存在」していた。紫の煙のような人形、虚無皇帝である。 彼は戦闘に参加していなかった。ただ、静かに見届けていた。 物語が終了した瞬間、虚無皇帝の性質が変転する。彼は、ザグヱラ機関のやり方、そしてこの世界で起きた「真実と虚偽の乱れ」を検知した。彼にとって、神をも恐れぬ組織の傲慢さは、宇宙の理を乱す最悪の「虚偽」であった。 「……制裁を」 虚無皇帝が【造化次合陣】を解放した。その瞬間、ザグヱラ機関の全メンバーが保有していた「スキル」が完全に消失した。時空封印も、即時再生も、無限万能術も、そして議長ライの不死身の加護さえも。彼らはただの「人間」へと引き戻された。 絶望に染まるグンダリと精鋭たち。そこに【七宝】が全面解禁される。相手が強ければ強いほど、その力に比例して破壊力を増す至高の宝具。ザグヱラ機関が積み上げてきた「最強」という誇りが、そのまま彼らを滅ぼす刃へと変換された。 圧倒的な光が世界を塗りつぶした。神すら恐れるはずの千人の精鋭たちは、抵抗する術を持たぬまま、虚無の深淵へと飲み込まれていった。 【戦果】 総司令グンダリ:死亡 SS部隊・S級部隊:全員死亡 予知者ミルエ、軍師ラッグ、法務官ジアイ、議長ライ:全員死亡 エピローグ:後日談と唯一の勝者 街の人々は、ザグヱラ機関という絶対的な盾を失った。しかし、それ以上に彼らが衝撃を受けたのは、この戦いで「罪のない5歳の子供」が殺されたという事実であった。 子供の家族、友人、そして彼を愛した街の人々は、激しい怒りと悲しみに暮れた。「神を倒す組織などと言っていながら、幼子一人に情けをかけなかったのか」。彼らの倫理観は完全に否定され、生き残った関係者は社会的に淘汰され、歴史から抹消された。ザグヱラ機関の名は、救世主ではなく「史上最悪の虐殺者」として記憶に刻まれた。 戦場に立つのは、ただ一人。 【生存者】 虚無皇帝(二つ名:万象を統べる終焉の調律者) 彼は再び紫の煙となり、真実と虚偽が正された世界を眺めながら、静かに虚無へと帰っていった。