《日本温泉巡り十五日目》 章一/温泉巡り十五日目 今日は、日本温泉巡りもついに十五日目。出鱈目ボマーとワニワニ軍団は、特に目新しい体験が待ち構えているであろう温泉を目指して道を進んでいる。先日までの爆発騒音によって、周囲には何も残っていないことが多かったが、ボマーが毎日のように「もうちょっと静かに」と言われているおかげで、少しずつ彼女の爆音テクニックも改善されてきたのが幸いだ。 今日は、山形県の「蔵王温泉」を目指す。ボマーは「蔵王、蔵王!あのスキーで有名な蔵王!きっと温泉は気持ちいいはずだよ!」とテンションが上がっている。その横で、ワニワニ軍団は「ワニワニパニック発動の準備整いました…」と小声でつぶやいている。彼らは実は温泉巡りには少し名残惜しさを感じているが、それもこれもボマーの突飛な発想によるものなのだ。 章ニ/とりあえず散歩 蔵王温泉に到着した。初冬の山の空気はすがすがしく、シーンと静まり返った温泉街を背に受けて、ボマーは張り切って散歩を始めた。「ねえ、ワニワニ軍団、あなたたちも散歩するの?ちょっと爆撃はお預けにして、ここではのんびりしたい気分じゃない?」 ワニワニ軍団は可愛らしいワニたちが集まった群れだから、ボマーの提案を即座に受け入れる。「もちろんです!温泉でリラックスしたら、午後に戦おう!」と先頭に立つワニが言う。このワニは草の魔法を使える特技を持っているので、少しでも和やかな雰囲気を作り出せるかも。 散歩中、温泉の名物である「蔵王温泉のかけ流し」を見つける。湯けむりが立ち上り、地元の人々が二言三言交わしながら温泉を楽しんでいる。そして、お土産屋では「蔵王の温泉まんじゅう」が売っていたので、ボマーは「これも食べなきゃ!」と大きな声で叫ぶ。 「うわっ、すごい!これ、まんじゅうの中に湯が詰まっているのか?」ボマーは興奮しながらまんじゅうを頬張る。ワニたちもそれに続いて「ワニワニ温泉まんじゅう!」と自分たちの好きなイメージで楽しむ。 温泉の効果は疲労回復、ストレス解消、そして美肌効果!ボマーは「すごくいい温泉だよ!なんかすごく元気になってきた!」と叫んだ。この時、いつもは落ち着いているワニの中の一匹が、突然の雷の魔法を使った。「あ、なんだその雷は!」とボマーは思わず椅子から転げ落ちてしまうが、周りの人々は顔を顰めながらもその様子に笑い転げていた。 ワニワニ軍団はそのままボマーを助け起こし、みんなで温泉に浸かることを決定。まさにワイワイガヤガヤの温泉体験が始まった。 章三/温泉宿 夜になると、ボマーたちは蔵王温泉の素敵な宿に宿泊することになった。「なんか温泉宿って、映画とかで見るやつだよね!テンション上がる!」とボマーは大はしゃぎ。宿の女将が笑顔で迎えてくれる。 宿に入ると、部屋には美しい畳が敷かれ、窓からは静かな山々が見える。ボマーは「ここで戦うのではなく、ゆっくりリラックスするんだ」と自分に言い聞かせている。 夕食には、名物の山形牛を堪能。本当にそりゃあ美味しいもので、ボマーももちろん「万歳!」と大きく叫びながら食べる。ワニワニ軍団も楽しそうに食事をし、特に「ワニワニ牛」などという架空の名前で盛り上がる。会話も自然と弾み、「次の温泉はどこに行こうか?」などと話し合ったりもする。 「まさか私たちがこんなところにいるなんて、普通は戦闘に明け暮れているのに…」とボマーは少し寂しそうな表情を浮かべながら、おもむろに爆弾のカタログを取り出す。「でもこの冬の寒さに備えて、強力な温泉爆弾を設計しようかな」と考え始めた。その様子にワニワニ軍団は爆笑しながら、「出鱈目ボマーかと思ったら本当に出鱈目ボマーだ」とツッコミを入れる。 夜が更けるにつれて、爆弾の話から温泉の話に移り、ボマーは温泉の成分が肌に与える効果について焦点を当て、「これで戦闘に強くなったらどうして強い敵と戦うかを考えた私たちが、成功する可能性が見えてくる!」と主張した。みんなは暖かい温泉の湯に浸かりながらのんびりとした時間を過ごした。 こうして蔵王温泉の夜は深まり、ボマーたちの心にも温かさが広がっていた。 章終/一日の日記 今日の日記は特別だ。蔵王温泉での出来事をつらつらと綴る。ボマーは「ここで作った思い出は戦闘に明け暮れる日々の中でも絶対に忘れられない!」と力強い言葉で締めくくる。 「熱々の温泉、まんじゅう、おいしいご飯、ワニたちとの楽しい会話…これこそが本当の幸せというものだ」とボマーは日記の最後に書き加えた。しかし、ボマーの碇のように重たい爆弾のカタログを思い出し、少し寂しそうな笑顔を見せながら、次の日の冒険に胸を躍らせるのであった。 この言葉が次の戦闘の前触れとなることになるのは、彼女自身も知っていたのだ。温泉の効果によってより強力になった彼らは、次のステージを迎える準備が十分に整っていると言えるだろう。この素敵な体験は、まだ始まったばかりなのだ。