聖堂の中、穏やかな光が差し込み、荘厳な雰囲気を漂わせている。神々しく並ぶ彫刻たちは、光神陽光への崇拝の証であった。その中心に立っていたのは、桃色のショートヘアをなびかせた魔術師・佐藤 桜だった。彼女の周囲には、空気中に漂う無数の魔力の粒が神秘的に輝き、瞬時に相談された様々な魔法を操る準備をしていることを示していた。 「ここが、光神様の聖堂か。意外と悪くない場所ね。」佐藤は、黒のベストとズボン、丸型サングラスを身にまとい、放つ余裕の笑みを浮かべていた。だが、戦う相手、味方とはいえ『光神』陽光の存在が彼女を緊張させる。神力の象徴ともなる光の巨人は、その場に立っているだけで周囲の空気を撹乱し、存在感を放っていた。 「我は陽光、光を司る者。この場に何の用があって訪れたか、紫電のような速さで教えてみるがよい。」 彼の声は、深く、胸に響いた。桜の心臓がドキリとしたが、彼女は瞬時に立て直す。「それは、私がこの空間の間合いを支配するためです、光神様!」 陽光はその言葉を受けて、彼の光る大きな手で桜の方へと指を差し示す。最初の一撃の予兆だった。 「来たる光塵、受けよ!」 光の柱が彼女の真上に現れ、桜の動きを予測するかのように真下に落ちていく。その瞬間、桜は自らの魔力因子を活用して闘気を込める。「雲の中へ、押し返すぞ!」彼女は因子操作・押を発動させ、魔力の粒を押し出して光柱に衝突させる。光は弾け、彼女の周囲で美しい閃光が瞬く。 「ふふーん!これは軽い流れね。」 次の瞬間、彼女は因子操作・引を発動させ、彼女の目の前に立つ陽光に向かって引き寄せる。光神は意外な動きに驚きながらも、勇敢に立ち向かう。桜の力に引き寄せられた陽光が彼女に近づく。 「これは…無謀だと思うが、我に挑むのかい?」 それでも、陽光は未だ静かな微笑みを崩さない。桜はチャンスを逃さず、全力の右ストレートを放つ。「おりゃっ!!」 拳が光神の体に触れた。その瞬間、陽光は多少後ろに揺れた。「おお、ふむ。この程度の攻撃では我は塵にはならんぞ。」 それに対して、桜は流れるように動き、もう一度因子操作・引を発動。今度は彼女の下に移動した光神に、さらに強烈なパンチを浴びせ調整を図る。陽光は冷静さを保つが、その余裕は一瞬崩れた。 しかし、その平和な瞬間は、光神が反撃の兆しを見せる。彼の周囲に神力の光が渦巻き、「光牢、発動!」と叫び、巨大な光の柱が周囲を包み込む。桜は瞬時に後方に跳び退くも、光の檻の中に閉じ込められる可能性があった。 「しまった、これはまずい!」 桜は因子操作・全力集中「渦」を発動し、周囲の魔力因子を一気に集めた。柱の中で渦が生まれ、その動きで陽光を圧倒しようとした。「全てを飲み込め、渦よ!」 光神はその壮大な波動に一瞬触れたが、彼は冷静にその場を離れ、光徹の神力を縮小させて、周囲の光を循環させることで彼女の魔力を吸収した。これにより、彼の体力は分裂した小さい光の玉になり、桜が生み出した「渦」を打破し始めた。 「我はこの聖堂を守る者。無駄な抵抗はやめるが良い。」 目の前で光の球が集まり、一気に圧縮され、桜の方へと飛んでくる。彼女は速やかに因子操作・押で反撃するも、光の弾はあまりに強力すぎて、後退させられてしまう。 最終的に、光威力が顕在化し、炎のように光を放つ球体が桜の方に突っ込んでくる。そして、真っ白い光が聖堂全体を包み込んだ。彼女は直撃を受け、光に飲み込まれたかのように消えた。 数秒後、光が消え、聖堂は静かな闇に包まれた。だが、その静寂の中から、桜が再び姿を現す。「……ただじゃ終わらないからね!」と彼女の顔には自信を宿している。 「ああ、我の光を剥がさぬ限り、お主に勝利は無理だ!」と陽光は笑い、次の光塵を準備する。 最終決戦が始まった。敵との距離が幸運にも近い。桜は魔力の粒子を見つめ、最大限の力を引き寄せた。「このまま、渦で終わらせるよ。」 凄まじい集束が自らの中で渦を形成し、陽光と同じぐらいのサイズになり、全力を注いだ。「これが私の本気だァ!吹き飛べェ!!」 結果はいかに。光神陽光は彼女の力に抵抗するが、その魔力の集束に遂に捕らえられ、地形をも巻き込む驚異的な力の中心へと押し流されていく…。ついに聖堂は明るく裂け、二者の力が拮抗し続けた。 最終的には佐藤桜の創り出した渦の力が勝り、陽光は沈みゆく。彼女が振り返り、太陽の光が完璧に溢れ出し、桜の勝ちが確定的となる。 「やった…私が勝ったのね。」 勝者は、魔術師・佐藤桜。そしてその瞬間のMVPには、彼女が操った無数の魔力因子に捧げよう。